映画情報どっとこむ ralph 「観たら、キマる」という強烈なキャッチフレーズとともに不況にあえぐ日本社会に放たれる映画『脳天パラダイス』。あらゆる厄を吹き飛ばす前代未聞の本作が11月20日(金)より公開しました。

『ロビンソンの庭』をはじめ、『ジャンク フード』、『水の声を聞く』など、独創的な作品で常に時代を先行してきた山本政志監督!理屈抜きにブッ飛んだ映画を撮ろう…そんな執念のもと、その想いを昇華させた最狂昇天トランス映画が完成し、南果歩、いとうせいこう、柄本明などの豪華キャストが集結!観客の想像を超えるどころか、想像をブッ飛ばそうと襲いかかってくる!  
そしてこの度、各地で絶賛の声が響く本作品ですが、公開後トークイベントを行い、山本政志監督、いとうせいこうに加え、二人と親交が深く、今回パンフレットに寄稿もした町田康さんが登壇。
映画「脳天パラダイス」いとうせいこうさんと「ロビンソンの庭」「熊楠 KUMAGUSU」など山本作品へも出演の町田康さんによるレアな組み合わせが実現!

映画『脳天パラダイス』公開後トークイベント
日時:12月5日(土)
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷
登壇:町田康 いとうせいこう 山本政志監督(敬称略)

映画情報どっとこむ ralph 映画上映後、フライング気味に登場した3人。映画の感想を聞かれた町田は早速「詳しことはパンフレットに!」といきなり身もふたもないことを言って、会場の笑いを誘う。

町田は、「映画や小説や物語においては、人間はいろんなことに理由を求めてしまう。でも僕らの頭の中ってそう簡単に理屈で説明がつかないんです。なんでこんなことしてるんだろう、あの時なぜあんなことしたんだろう、という‟裂け目”みたいなところが、日常にたくさんあるのだけれど、なかなか映画や小説では表現しづらいんです。それを不思議や不条理と表現することはあるけど、それで片付けることなく、感覚的に納得できるものを表現しているのがこの映画の素晴らしいところなんです。この映画の思想やあり方にものすごく深い感動と共感を覚えました。」と絶賛!

いとうが「町田さんと山本監督は古い仲なのに、パンフレットに町田さんが絶賛の記事を書いたことで監督が褒められすぎて、恥ずかしくて電話ができないというから今日の場を設けたんですよ!」と伝えると、山本監督は「そうなんだよね、超久々に会ってるんだけど、パンフレットのことでお礼をいうのか!?と自問自答して」と照れ隠し。素直にお礼を言ってしまえばいいといとうさんに突っ込まれながらも喜びを隠せない様子。

また話は「ロビンソンの庭」に出演されていた町田さんとのエピソード話になり、山本監督の演出の付け方についていとうから聞かれると、町田からは「自身が教えるために演技をしながらだんだんと自分の世界に入っていき、最終的に『これは違う』という結論になるんですよね」と、見たことのない演技指導法(!?)を披露。
いとうは、「脳天パラダイス」のクランクイン前に町田に「山本監督って怖い人ですか?と恐る恐る聞いたところ、町田からは『あの人はどうしようもない人ですよ!』と聞いてますます怖くなりました」と笑った。
今回の新作をみて、町田は「山本さんは成長した!映画を撮るのが上手くなった!僕がいうことじゃないけど」と会場から笑いを誘った。

さらに町田が、「いとうさんの演技がとても好きでした」と言うと、いとうはそれに対して「監督の演出はまずやって見てから始まる。それでオッケーだったから終始自然体でできました。それでも若干力が入っちゃうときは、『もうちょっといい加減な方がいいんじゃない』と色々調整してくれた感じです」と語ると、町田が「昔からそうだったかも。ガチガチに決めないで、まずはやってみて、と。動きもそんなに縛られないし。僕ら俳優さんじゃないので、とりあえず自由にやらせてもらって監督側で調節してもらっていた感じです。」と語る。

山本は「形に入れるとつまらないもんね。出演者が生き生きするのが一番いい。あんまり決めちゃうと面白くないんだよね。場ミリが嫌いでさー、なんでここでこのセリフを喋らないといけないの?って思うよね」と自然体を重視する山本に、いとうは「確かに、あんまりそういうことを気にせず自然にやれましたね。そういう意味ではライブをとるドキュメンタリー的な感覚はありました。山本監督は音楽的感覚なんだろうなと。」山本は、「なかなか最初からガチガチに決めるのがどうも合わないんだよね。映画の形は残るんだけど、そこに映る人間の生き生きとした感じを出したいんだよね。言われて歩くのかそうじゃないのか」。それに対して、ライブ感という話題から山本監督の演出で感動したエピソードを町田が披露「ある俳優さんが来てきた服を着替えてきてシーンが繋がらないとなった時に、早く着替えるやつという設定に売ればいいじゃん、という俳優さんの提案をそのまま受け入れたということもありましたね」と、自由さとその場のノリ=ライブ感を重視した山本監督の演出を絶賛したのだった。

さらに町田は音楽とダンスシーンについても「2種類の音楽、ダンスが出てくるところが素晴らしい。」と絶賛。
「盆踊りのシーンも、前半スタイリッシュなダンスと、後半そうではなく解放されて自由に踊るシーンが、先ほど行った理屈じゃない、人間の亀裂を飛び越える感じを感覚的に表現されているな」と感じたという。
山本は、盆踊りのシーンは自身でハンディカムを回しながらその臨場感が伝わってきたそう。

3人のよもやま話はまだまだ終わりそうになかったが、いとうせいこう、町田康と、山本監督作品に出演した俳優たち同士が監督を囲んで語る映画論に聴衆も大喜びの1日だった。

映画情報どっとこむ ralph 映画『脳天パラダイス』

公式HP:
no-ten.com

<ストーリー>
笹谷家は、父修次は破産のため永年住んだ豪邸を手離す事になった。
娘のあかねは、ヤケクソ気分で 「パーティをしましょう。誰でも来てください。」とツイートした。
すると瞬く間に拡散し、数年前に家を出た自由奔放な元妻・昭子、
インド人のゲイカップル、問題の多いあかねの友人、台湾から来た観光客の親子、
酔っ払いOL、謎の老僧?…と、続々と招かれざる客が笹谷家に殺到し、
しだいに狂喜乱舞の楽園状態になっていく。
これは現実か、それとも幻覚か、果たして彼らの行く末は!?
もう誰も逃げられない。『脳天パラダイス』への扉が今、開いてしまったのだ!

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<出演>
南果歩 いとうせいこう 田本清嵐 小川未祐 玄理 村上淳 古田新太 柄本明
大河内健太郎 小竹原晋 星野園美 沢井小次郎 安田ユウ 李丹 張天屹 野村陽介 
ニール・ターリセッチィ アレック・アスギャリー 和川ミユウ 植田紗々 髙橋里恩 

江波里香 渡瀬うみな 齋藤勇真 森川貴 庄司浩之 ノブヲ 畑中タメ 吉田茂樹 

牧山みどり 紀那きりこ 藤本国彦 島津志織 小林敏和 菊地敦子 清水ひさを 

鳳ルミ 柳川竜二 永山愛樹/竹舞(TURTLE ISLAND/ALKDO)

<スタッフ>
監督:山本政志 脚本:金子鈴幸、山本政志 撮影:寺本慎太朗 照明:渡邊大和 

録音:光地拓郎 美術:木岡菜津貴 衣装:宮本まさ江 現場衣装:津田大 

メイク:佐々木ゆう 編集:小原聡子 助監督:佐和田惠 演出補:平波亘

振付演出:南流石 メインテーマ:Oto 楽曲提供:Dr.Tommy

装飾:岩間洋 特殊スタイリスト:百武朋 

操演/特殊効果:羽鳥博幸 特機:塩見泰久 技術コーディネーター:豊里泰宏

VFXディレクター:中口岳樹、島田欣征 ドローンオペレーター:池田佳史、山本雅映 

庭師:高見紀雄 宣伝美術:千葉健太郎 スチール:江森康之 メイキング:永山正史 

テクニカルスーパーバイザー:溝口洋 賽本引き指導:柳川竜二 撮影協力:井戸賢生 

エグゼクティブプロデューサー:吴清萍、大江戸康 プロデューサー:村岡伸一郎 

アソシエイトプロデューサー:根本礼史 コープロデューサー:大高健志 
キャスティングプロデューサー:関谷楽子 アシスタントプロデューサー:翁長穂花 
企画:シネマインパクト、C・C・P 協賛:高見庭園 配給:TOCANA  
製作協力:UNIVA Guangzhou Trading 製作:パンクチュアルカルチャー 大江戸美術
©︎2020 Continental Circus Pictures

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