『なら国際映画祭2020開催決定 記者会見』が東大寺大仏殿前でZOOMによるオンライン記者会見の形で行われました。
「なら国際映画祭」記者会見
日付:2020年8月4日(火)
登壇:河瀨 直美監督、中野 聖子理事長
大仏殿 参拝
大仏殿前、芝生で記者会見(ZOOM)
<1> なら国際映画祭2020 開催決定のご案内
・9月18~22日まで 東大寺大仏殿前でのレッドカーペットを皮切りに5日間開催する。
・大仏造立は、奈良時代に天然痘が流行して人々が疫病に苦しんでいた時に造られた。
・本年は、万全の感染対策をして、オンラインでの上映も併用しながら進めてまいります。
河瀨監督:新型コロナウイルスの拡大する中で、映画祭を行う意義を見出したい。
そもそも生まれも育ちも奈良県という環境で、歴史ある土地や建物が遊び場で、万葉集に出てくるような土地がすぐ近くにあった、これは宝物。
1300年昔も、同じように子どもたちがこの土地で遊んでいたと考えると不思議なものを感じる。
<2> 今回のポスターについて。
⇒今年のテーマは宝探し/Treasure Hunt 。
映画祭は自分の中に眠っている宝物を探すヒントを得る体験になるのではと考えました。
何か特定の宝物のイメージを作るのではなく、ポスターを見る人自身や奈良の風景がポスターに映り込み、それ自身がポスターのビジュアルになることで、より本質的な宝物のイメージを表現できるのではと考えました。
奈良は長い歴史があり神社仏閣も多く、ここでは、目には見えないけれど、何かを感じる神秘的な空気、神様のような存在を感じられる場です。
この点からも神社の御神体である鏡をモチーフとして発想いたしました。
また人材を発掘する(若手作家の育成というNIFFのメインテーマ)という意味で、ポスターを見ているあなたが次世代の映画界の宝物になりえるというメッセージも込めています。そして神社仏閣の朱色を、奈良で行われる国際映画祭に相応しい“色”として選びました。
<3> プログラムについて。
なら国際映画祭としては、若手映像作家の発掘、育成に取り組んでおります。
河瀨監督が20代の頃に様々な映画祭に支援して頂いたご御恩を、今、若い世代に向けての形にして返していきたい。
また、ナラティブ ワールドプレミア上映となる「再会の奈良」は先日の上海国際映画祭にて出展され、わずか10秒でソールドアウトと高い評価を得ています。
・ナラティブ ワールドプレミア上映 「再会の奈良」
・インターナショナルコンペティション 全世界から 作品の応募より8作品を厳選。
・ならウェイブ(学生映画部門コンペティション)
・ユース3部門
○ユース映画審査員
○ユース映画制作上映ワークショップ
○ユースシネマインターン
・カンヌ国際映画祭招待作品上映 今年はカンヌが開催無しの為、2019年の作品を上映。
・カタラン・フォーカス
・イタリアン ノワール フィルム
・神社仏閣奉納上映
・ならアートナイト
<4>なら国際映画祭がはぐくむ4つの庭
奈良は、神様のお庭に、鹿も人間もみんなで仲良く暮らしている世界遺産の町です。私たちはこの町で映画を通して「ハレの日」「ケの日」「ハレとケをつなぐ日」「キタル日」という小さな4つのお庭を育んでいます。
<5> トレハンジェクト などの取り組み。
なら国際映画祭にとってかけがえのない人たちと、映画を愛する全ての人たちへ想いを繋げたいという思いから企画されたプロジェクトです。
TREsure 宝 HUNting 探し ProJECT プロジェクト、大切なものに一緒に出会いたい、ワクワクしたい!との想いを込め”宝探し”と名付けられました。これまで映画祭に来場いただいた映画関係者より 5 ~15 秒「あなたの宝物」として、映画を作る上で影響されるもの、あなたの心が思う宝物をビデオ撮影していただき、一つの映像にまとめました。今 Social Distance によって会えない、映画館に行けない、撮影できない、映画が大好きな人たちと映像で繋がりたいという思いを形としたものです。
<6> 全世界へのメッセージ
河瀨監督:なら国際映画祭はチャレンジする映画祭です。新型コロナウイルスの感染拡大とともに、世界中で分断が始まっている中で共有するという事をテーマとしたい。
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