今からおよそ100年前、日本では映画が「活動写真」と言われていた時代。当時最先端だった映画はサイレントでモノクロ。日本人が映画の虜になったのは、楽士の奏でる音楽と共に、独自の“しゃべり”で観客を映画に引き込む「活動弁士」、通称“カツベン”がいたからでした。「Shall we ダンス?」や「それでもボクはやってない」など数々の名作を世に送り出してきた周防正行監督の今回のテーマはこの“しゃべりのスペシャリスト”!主演に成田凌をむかえ、ヒロインには若手最注目の黒島結菜。さらに永瀬正敏、高良健吾、井上真央、音尾琢真、竹野内豊など周防組初参加の面々に加え、竹中直人、渡辺えり、小日向文世ら周防作品おなじみの実力派キャストたちが集結!彼らが演じる一癖も二癖もある個性的なキャラクターたちと共に、物語は空前絶後の大騒ぎ!平成の国民的映画を作り上げた周防正行監督が、令和の時代に贈る極上のエンタテインメントの幕が開く!!
この度、活弁の面白さをより身近に感じていただくべく、現役活動弁士4名(澤登翠 山崎バニラ 片岡一郎 坂本頼光)に特別ゲスト:銀シャリを迎え、それぞれが活弁を披露する、弁士サミットが開催。 日時:11月11日(月) |
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初めに現役活動弁士の澤登翠、山崎バニラ、片岡一郎、坂本頼光が登壇。
続けてスペシャルゲストとして銀シャリも登場。 と挨拶をし、会場を沸かせた。続けて活弁というものを知っていたかについて聞かれると 銀シャリ橋本さん:元々京都国際映画祭で少し知識はあったつもりでした。 と答えるも 銀シャリ鰻さん:カツベン!なんて美味しそうな弁当のことかと思いましたわ! と答え、会場を笑わせた。また、 銀シャリ鰻さん:普段漫才はやっているけど、映像を見て言うことなんてないですから!でも今日はNEWスターが生まれるかもしれませんよ! と言いつつ、 銀シャリ鰻さん:緊張はしてないですが、震えていますね。武者震いでしょうか?(笑) などと緊張感に冗談を交えながら会場を和ませた。 また現役活動弁士の第一人者、 澤登翠さん:映像がまだモノクロで音がついていなかった時代、今でいう映画は「活動写真」と呼ばれ、それ自体を体感できました。今日は新しい映画体験として持って帰ってください。 と活弁の魅力について述べた。 山崎バニラさん:弁士がそれぞれ台本を書きます。だから人によって映画の雰囲気もガラっと変わります。これがまた魅力です。声優はいただいたセリフを話すのですが、活弁の経験からここ、こうしたらどうですか?などと口を出してしまい、嫌な声優になっていると思います(笑) と話し、しゃべる仕事について語った。 そして、主演:成田凌さんに活弁の指導をした坂本頼光さんは 坂本さん:成田さんは稽古熱心だったので、すぐに自分の語りをつかんで、何も言うことなくて。親はなくとも子は育つとはこのことですね。永瀬さんも稽古時間が短かったのに、成田さんの師匠役を見事に務めました! と話し、キャスト陣を讃えました。そしてライバル弁士の高良健吾さんを指導した片岡一郎さんは、 片岡さん:練習に行くのが憂鬱でした。自分が5年かかったものを高良さんは5分で覚えてしまう。次は何を教えればいいかわからなかったです。 といい高良健吾さんの弁士ぶりを大絶賛。続けて 片岡さん:森田甘路さんは舞台で活躍されている方なので、声が出来上がっていたし、茶目っ気がある人ですごくよかった!あと、ヘタクソな弁士役の人にも活弁も教えましたよ!(笑)楽しみにしててください。 と映画でのキャスト陣が披露する活弁に期待感を漂わせた。活弁を披露するにあたり意気込みを聞かれると 鰻さん:自信あります。まぁ僕らもチャンピオンですからね! と言いつつ、 橋本さん:めちゃめちゃタバコの量増えてましたけどね!」とツッコみを入れ、「言わんといてや。でもね、仕上がってます!楽しみにしていてください! と自信を覗かせた。 |
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そして、映画『カツベン!』で成田さん演じる俊太郎と黒島演じる梅子が久々に再開するシーンのメイキング映像を元にした、5組による活弁がスタート。
1番手は大正琴とピアノを引き語るスタイルの山崎バニラさん。黒島結菜という架空の人物を作りあげ、梅子が腹黒い女性の設定で面白おかしく活弁し、終盤には『カツベン!』エンディング曲の原曲『東京節』も披露した。 2番手は坂本頼光さん。成田と黒島の会話の中に自身を登場させ、「けったいな人だったね、肝心な時にいない。今日も小岩で営業らしいで?闇営業かな?」と最後に会場を笑いの渦に巻き込んだ。 3番手は片岡一郎さん。映像の中にある動き全てを物語に吹き込み、メイキング映像を学生のデート途中に仕立てた見事な活弁を披露した。 4組目は現役活動弁士の第一人者澤登翠さん。周防監督をカツ・ベン先生と設定し、愛らしい姿などと表現し、会場を圧倒させた。最後には「周防監督、怒らないでくださいね!」と謝りを入れ、会場を笑わせた。 最後は満を持して銀シャリが活弁。鰻が活弁を始めるが、なんと「この現場は寒い」という気温の話の一点張り。小声で橋本もツッコミを入れ続けるも「ひたすら気温の話とカイロの宣伝でしたね」と自虐して終了。 鰻さん:感触はなかったですけど、活弁は本当に気持ちよかったです!出演している方々は僕よりも上手だと思うので、映画館で素晴らしい活弁を見てください! と最後までしっかりアピールした。また 澤登翠さん:1つの活動写真でも色んな顔が見れていいですよね!是非、カツベン!も劇場でご覧ください。 と話し、弁士サミットの幕は閉じた。 |
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映画『カツベン!』
【STORY】 |
出演:成田凌 黒島結菜 永瀬正敏 高良健吾 音尾琢真 竹中直人 渡辺えり 井上真央 小日向文世 竹野内豊
監督:周防正行 脚本・監督補:片島章三 音楽:周防義和
撮影:藤澤順一
照明:長田達也
美術:磯田典宏
録音:郡 弘道
活動弁士監修:澤登 翠
活動弁士指導:片岡一郎 坂本頼光
©2019 「カツベン!」製作委員会