2001年の春に始まり、今年で18回目を迎えたゴールデンウィーク恒例の映画祭「イタリア映画祭2018」が東京・有楽町朝日ホールで開催中。
新進気鋭から巨匠まで、バラエティに富んだラインナップで世界の映画祭を席巻した作品から、ドラマ、コメディー、ロマンス、ク ライムアクション、音楽と例年にも増して各ジャンルが取り揃えられ本国で2017年以降に製作されたフレッシュな最新のイタリア映画14本が日本初お目見え。また、新作と関連がある作品を集めた<アンコール上映作品>5作品が上映されます。 <イタリア映画祭2018> <イタリア映画祭2018 大阪> |
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トークセッション
マルコ:去年『いつだってやめられる 10 人の怒れる教授たち』を映画館に観に 行って、一人で行ったにも関わらず大笑いしてとても気に入った。僕らと同じように 脚本に重きを置いてコメディをつくる姿勢に通じるものがあると思った。 アントニオ:シドニーによって従来のいわゆる″イタリアコメディ映画“に大きな変化がもたらされたんだ。伝統的な今までの形式-出演するコメディアンの優秀さに頼るだけではないものを作ること、作品のフォルムを大切にすること。僕らはアメリカ映画が大好きで影響を受けて育ったから自然とこうなったんだけど結果的にはイタリアの観客にも受け入れられたということだと思う。 シドニー:僕はマネッティ兄弟の作品を観たのは『リミット90』(05/日本未公開) が最初だった。その頃から二人はインディペンデント界ですでに伝説の存在だった。 設定はエレベーターの中だけの話で低予算なのに、すごく面白くて刺激を受けたよ。 僕は脚本を書くのがすごく好きだ。それでも毎日机に向かっても全然進まない時も あるし、すごく調子が良くてナポレオンのような気分になる時もある。好きとは言った けど『いつだって~』は2作目、3作目を平行して書いたから、想像以上に大変で 書き上げるのに1年半もかかった。 マルコ:僕らも脚本をいちばん大事に思っていて、なによりこのストーリーを伝えたい、 という思いが強いんだ。 と映画製作、想いを語りました。 |
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そして観客からの質疑応答へ。
Q.コメディ映画ならではのアドリブはあるのか? と問われると、 と応えたのに対し、 シドニー:ほとんどアドリブはないよ!役者がそこにないセリフを言うと、監督だけでなく脚本家でもある僕がイラっとする(笑) と答え、会場を沸かせる一面も。 続いて Q.日本文化から影響を受けた人はいるか? には驚きの結果に マルコ:クロサワはイタリアのジャンル映画に影響をすごく与えていると思う。僕については北野武、 あと忘れてはならないのは日本のアニメ。日本はアニメを過小評価しているんじゃないかな、イタリアだけじゃなくアニメで世界を征服していると言ってもいいくらいなのに! マルコ:『キャプテン翼』の2秒しかないシーンを20分の短編にして作ってみたいよ! シドニー:(キャプテン翼の)イタリアのタイトルは『オリーとベンジー』で主人公が二人になっち ゃってるんだよ。クロサワもすごいけど「オリーとベンジー」の方が多くのイタリア人の心に入りこんでいるんじゃないかと思う。 とアニメーションの話題でひとしきりスパーク、その他漫画などにも話題を広げながらその影響を熱く語っていた。 イタリアンコメディを牽引する存在になりつつある3人は<その国ならではのコメディ要素>につ いても言及しつつ、どこの国の映画であっても映画言語が持つ普遍性があるはず、湧き出る次 回作の構想も明かしながらトークイベントを締めくくった。 ※シリーズ 2 作目『いつだってやめられる 10 人の怒れる教授たち』は 5/26(土)Bunkamura ル・シネマ他全国ロードショーです |
主催:イタリア文化会館、朝日新聞社、イスティトゥート・ルーチェ・チネチッタ
後援:イタリア大使館
協賛:FCA ジャパン株式会社、フェラガモ・ジャパン株式会社、コスタクルーズ日本支社
協力:株式会社 帝国ホテル、アリタリア-イタリア航空
運営協力:有限会社エミュー/宣伝協力:樂舎/字幕協力:アテネ・フランセ文化センター