1972年の日本初上映以来長らく劇場上映の機会がなく、ソフト化もされていないことからカルト的が高まっていた、イエジー・スコリモフスキ監督映画『早春 デジタル・リマスター版』が、いよいよ今週1月13日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA他にて待望の劇場公開。本作はロンドンの公衆浴場に就職した15歳のマイク(ジョン・モルダー=ブラウン)が、婚約者がいながら奔放な 性生活を働く年上の女性スーザン(ジェーン・アッシャー)の恋心を抱き、徐々にエスカレートしていく彼女への執着を描いた伝説の青春映画。
イエジー・スコリモフスキ監督独特の映像美がデジタル・リマスター版として鮮やかによみがえります! |
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恋は何故こんなにも人を面倒臭くさせるのだろうか。’好き’が次々と爆発して、どうしても真っ直ぐに進めない、その不器用さ。いつまでも観たくなりました。 紗倉まな(AV女優/作家) 映像の時代的古めかしさはむしろ新鮮で、おしゃれにすら映って楽しめる。少年の恋を思春期の危うさとともに描いているが、片思いのいら立ちを知っている者ならきっと感情移入する。これは確かに、「死ぬほどの恋」だ。 誰もが気恥ずかしくも夢中で一度は死ぬほどの恋をする。滑稽で悲痛な、甘美で苦しい、初恋。スコリモフスキの『早春』は永遠に危うく不安な青春映画の傑作だ。 童貞をこんなにも美しく、残酷に描いた映画があるだろうか。プールに浮かぶ少年と美女の看板のラブシーンは永遠に不滅だ。 黄色いコートに身を包んだナイフみたいなジェーン・アッシャー。彼女が切り裂いた少年の心から流れた血が、透明な水にたゆたう。無垢が潰える瞬間をこんなにも残酷に、硬質に、甘美にとらえた映画も他にない。 子供と大人の狭間。美しさと汚さの狭間。現実と夢の狭間…。どちらにも転ばない全てが危ういバランスで成り立つ儚い世界! 段々と笑えてきさえする青臭さ全開な主人公の行動が最高に愛おしいと思いました…! 「青春映画の幻の古典」とされているが、ロンドンのポップと東欧の暗さが絶妙にミックスされている混血的珍品。とまれ、様々な元ネタの塊である、魅力的で斬新なショットの数々。デジタルリマスターの威力ハンパねえ。 |
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『早春 デジタル・リマスター版』
1月13日よりYEBISU GARDEN CINEMAにてロードショー |
監督・脚本:イエジー・スコリモフスキ
脚本:イエジー・スコリモフスキ、イエジー・グルザ、ボレスワフ・スリク
撮影:チャーリー・スタインバーガー
出演:ジェーン・アッシャー、ジョン・モルダー=ブラウン、ダイアナ・ドース、カール・マイケ ル・フォーグラー、クリストファー・サンフォード、エリカ・ベール音楽:キャット・スティーヴンス、CAN 1970年
イギリス・西ドイツ
原題:Deep End
カラー
92分
デジタル・リマスター
提供:マーメイドフィルム、ディスクロード
配給:コピアポア・フィルム
宣伝:VALERIA
協力:ディスクユニオン
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