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東京公開初日舞台挨拶

 
『米軍が最も恐れた男 その名は、カメジロー』2部作、『生きろ 島田叡-戦中最後の沖縄県知事』で注目を集めた佐古忠彦監督が、沖縄現代史に切り込んだ新たなる野心作=『太陽(ティダ)の運命』が、桜坂劇場にて先行公開された沖縄に続き、本日4月19日(土)ユーロスペースにて待望の東京公開初日を迎え、舞台挨拶を行いました。。
太陽(ティダ)の運命
 
東京公開初日舞台挨拶
日付:4月19日(土)
会場:ユーロスペース
登壇:佐古忠彦監督  
MC:高柳光希(TBSアナウンサー)

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佐古忠彦監督登壇

 
Q.東京初日を迎えた感想は?
太陽(ティダ)の運命
先行公開となった沖縄でも朝早くから多くの観客の皆様に劇場に足を運んで頂き、とても感慨深いものがありましたが、今日のこの東京公開を皮切りに全国へ公開が拡がって行くと言う何とも言えない感動が有ります。そして、沖縄の観客の方々の多くは、大田知事/翁長知事と同じ時代を生き、事象がまだ続いている場所にいる、当事者の方々であり、“気持ちを代弁してくれてありがとう”と言う胸に迫る感想を頂きました。この東京公開を皮切りに、今度は本土の方々からどんな感想を頂けるのか楽しみですし、(沖縄の)桜坂劇場の方からは、“東京の観客の反応をレポートとしてまとめて報告を!”と言われております(笑)。
 
Q.本作を撮ろうと思った理由
沖縄現代史と言えば、辺野古を巡るこの30年の国と沖縄の関係であると思っていますし、その起点に居た大田さんと翁長さんは本作を撮る上で外せない、そして、政治的立場は正反対で、“相克”の関係にあったこの二人が、なぜ、あれほど重なって行ったのか?/翁長さんの言動があれ程否定していた大田さんになぜ近付いて行ったのか?、
そこに非常に興味を持ち/二人の関係性を描けば、そこに沖縄の歴史が見えるのではと思いました。
 
Q.作品タイトルに込めた想い
沖縄の象徴と言えば、“太陽(ティダ)”、この言葉を先ず是非タイトルに入れたかった。さらに、ティダはかつて琉球王国で首長/リーダーを表す言葉であったこと、そして屋良朝苗(初代沖縄県知事)さんの日記に度々登場する“運命”と言う言葉、“リーダーの運命は、沖縄の運命”と思い、更には、大田さん/翁長さんを始め沖縄の歴代の知事達が“沖縄の運命”にどう立ち向かってきたかを描きたかった、そう言った想いで付けたタイトルです。
太陽(ティダ)の運命
 
Q.佐古さんにとって沖縄とは
“沖縄に行けば、日本が見える/沖縄にはこの国の矛盾が詰まっている”、筑紫哲也さんのこの言葉が今も、背中を押してくれている気がします。カメジロー(瀬長亀次郎)さんの時代から続く、“民衆への信頼感を持ったリーダー/そのリーダーに応える民衆”、これこそが沖縄県知事であり、他の県には無い風景を見ることが出来る。なぜ沖縄だけがそうあるのか/そして沖縄と国の関係、それを伝えたいと言う想いが、沖縄を撮り続けている理由です。
 
Q.最後に観客の皆さんへのメッセージ
1つのニュースを報道する事にも、膨大な労力を使いますが、言ってみればニュースは“点”。時間が経つと忘れさられてしまう事も有ります。それに対して、今回の様な映画は、点と点が“線”となり、事象の繋がり/流れをじっくりと把握することが出来ます。“線”で伝えられることの重要さ、それを伝えられればと言う点に拘りました。
本日は、本当にありがとうございました。
太陽(ティダ)の運命
 

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『太陽(ティダ)の運命』

 
公式HP:
https://tida-unmei.com
 
3月22日(土)より沖縄 桜坂劇場 先行公開中、 
4月19日(土)より 東京 ユーロスペースほか全国順次公開
 
客層は、50代60代の男女が中心。そして、3月に先行公開となり、現在も好調な興行を展開中の沖縄・桜坂劇場と同様、本作の“主役”である、大田昌秀氏/翁長雄志氏、二人の太陽(ティダ)と、まさに同時代を生きてきた観客が客層の中心であるが故に、場内には、≪ドキュメンタリーでありながら途轍もなくドラマティックな作品世界観≫への熱気溢れる反応と共に、ある種の“連帯感”が生まれる、そんな東京公開初日舞台挨拶となりました。
各回上映終了後には、急遽、劇場パンフレットへの佐古監督のサイン会も実施され、、興奮気味に感想を佐古監督に伝える観客の方々の姿も。「今まで余り知らなかった事が、この映画を観た事で良く判りました。」「全国の方々に見て欲しい作品ですね。」「日本の再生のヒントが詰まった作品だと思います。」等、多くの熱い感想を頂きました。
この作品は、すでに公開中の沖縄、本日公開の東京に続き、全国で順次公開されます。
 
ティダ、それは太陽を意味し、その昔「リーダー」を表す言葉だった【作品概要】
政治的立場は正反対であり互いに反目しながらも国と激しく対峙した二人の沖縄県知事がいた。1972年の本土復帰後、第4代知事の大田昌秀(おおた・まさひで 任期1990~98年)と第7代知事の翁長雄志(おなが・たけし 任期2014~18年)である。ともに県民から幅広い支持を得、保革にとらわれず県政を運営した。大田は、軍用地強制使用の代理署名拒否(1995)、一方の翁長は、辺野古埋め立て承認の取り消し(2015)によって国と法廷で争い、民主主義や地方自治のあり方、この国の矛盾を浮き彫りにした。大田と翁長、二人の「ティダ」(太陽の意。はるか昔の沖縄で首長=リーダーを表した言葉)は、知事として何を目指し、何と闘い、何に挫折し、そして何を成したのか。二人が相克の果てにたどり着いたものとは何か。
そこから見えるこの国の現在地とはー。
 
『太陽の運命』メインポスター

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監督:佐古忠彦
撮影:福田安美 音声:町田英史 編集:庄子尚慶 語り:山根基世 
音楽:兼松衆 阿部玲子 澤田佳歩 佐久間奏 栗原真葉 三木 深 選曲・サウンドデザイン:御園雅也 音楽制作プロデューサー:水田大介 
音響効果:田久保貴昭 プロデューサー:小濱裕 嘉陽順 嘉手納央揮 米田浩一郎 松田崇裕 津村有紀 
テーマ曲:「艦砲ぬ喰ぇー残さー」 作詞・作曲:比嘉恒敏 劇中歌歌唱:でいご娘/エンディングテーマ演奏:辺土名直子
【2025年/日本/日本語 カラー(一部モノクロ)ビスタ/5.1ch/129分】 
琉球放送創立70周年記念作品 制作:琉球放送 TBSテレビ
配給:インターフィルム  
©2025 映画「太陽の運命」製作委員会
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