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公開記念トークショー

 
気鋭の米映画スタジオ”NEON”配給で2025年1月24日より全米公開となりスマッシュ・ヒットを記録中の監督スティーヴン・ソダーバーグ×脚本デヴィッド・コープの手掛ける新感覚ホラー『プレゼンス 存在』が、日本で3月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開中。
 
全編が”幽霊目線”の一人称で描かれ、観る者が幽霊と一体となる実験的野心作となっております。
崩壊寸前の4人家族が引っ越してきた大きな屋敷。10代の少女クロエは家の中に自分たち以外の何かが存在しているように感じてならない。幽霊目線で家族の物語が描かれる新感覚ホラー。
 
この度、映画好きが高じて学生時代に映画館でアルバイトをした経験もあり、自身もオムニバスホラー『劇場版ほんとうにあった怖い話~変な間取り~』(2024)に出演するなど多才な活動をするみなみかわさんが、上映後の公開記念トークショーに登壇しました。
『プレゼンス 存在』
 
公開記念トークショー
日付:3月9日(日)
場所:TOHOシネマズ 日比谷
登壇:みなみかわ(お笑い芸人)
司会:SYO(物書き)

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みなみかわ登壇

 
まず初めに、本作に興味を持ったキッカケについて尋ねられるとみなみかわさんは「映画コラムの候補作5本の中の一本で、実際に観てみて面白かった。」とのことで、司会のSYOさんも「怖い映画だろうと思って観ていたら、どんどん幽霊に共感し、この人が何を考えているのだろうかと気になった。」と頷く。
『プレゼンス 存在』
みなみかわさんも「(幽霊の)動きが可愛いですよね。毎回絶対にクローゼットに帰っていくが、なんで毎回ここなん?ここなんや定位置!」と笑顔。
劇中にある少しHなシーンでクローゼットに隠れてしまう幽霊をとても可愛く思ったとのこと。さらに本作はソダーバーグ監督自身が撮影を務めていると聞くと「なんでもできるんですね!揺れの感じもすごく良かった。何よりも、低予算だけれど低予算と思えない凄さがあった」と語る。撮影期間がたったの11日だったことにも、「スティーヴン・ソダーバーグのランクで11日で(予算)200万ドルはありえない。めちゃくちゃコスパ良いことやりましたよ。えぐいな」と驚愕。
 
そんなみなみかわさんは最近引っ越したそうで、「ちょうど僕も引っ越したんですよ!マンションから賃貸の一軒家に住むこと決めた際、事務所の社長をしている妻が事務所兼で借りるため大きめの家を選択し、まさに “子供の学区内で私はここに住む”と劇中の母レベッカ(ルーシー・リュー)と同じことを言っていたので怖かった。旦那もスキンヘッドだから他人の気もしないし、子供も2人なので、ほとんどこの一家と同じなんですよ!!」映画とのまさかのリンクを語る。しかも、劇中の父クリスと同じく「この家じゃなくて良いんじゃないか、急ぎすぎないほうがいいぞ」と妻を諭したが「ここに住む!ここがいいねん」と返されたそうで映画とのあまりの合致に「家に帰るのが怖くなってきた。ちょうど2階に映画と同じクローゼットがある…」と慄いていた。
『プレゼンス 存在』
他の幽霊映画にない本作ならではのポイントを聞かれると、「一人称って宣伝で言っちゃっていいんや、と思った。ナディアがおそらく一人称のものとしてものだと思ったが、終わってからナディアじゃないパターンもいくつもあると聞いて、なるほどな!と思った。自分一人では思いつかないが、考察好きの人も楽しめると思う」とアピール。
続いて話題は“超考察系ホラー映画“とも評される本作一番の考察ポイント、「目線の正体=幽霊は誰なのか?」について。長女クロエの亡くなったばかりの親友であるナディア派のみなみかわさんと違う意見である兄タイラー派の人は、幽霊の時間軸が生者の時間軸と違うから、後から亡くなるという展開があったとしても現在過去未来繋がっているので同時に存在するという解釈だそうで、それを聞いたみなみかわさんは、「だからこそ助けに行けたということだ!」と納得の様子。他にも、クロエの亡くなったもう一人の友人説には「確かにクロエの部屋に定位置としている理由があると思う。目線が少し高いのが気になったが、幽霊は宙に浮いているし、いろんなパターンが考えられる。全員で話し合いましょうよ!」とお客様の考察も聞いていく。タイラーと答えた男性に対しては「初めて観てタイラーだと思うって変態!!すごい。もう一回観ないといけない。」とお客様を大絶賛。「タイムリープ的なことも要素としてあるということも踏まえると、すごくテクニカルな映画。」と感心。さらに「私たち自身が幽霊なのではないか」との新しい視点も飛び出し、お客様も巻き込んだ考察合戦は大いに盛り上がった。
 
本作の監督を務めるソダーバーグ作品では『サイド・エフェクト』『エリン・ブロコビッチ』がお好きとのこと。商業的にヒットした作品から入っており、当時はとにかくジュード・ロウが好きだったそう。そんなソダーバーグについて、
『プレゼンス 存在』
「すごく器用。新しいことをしたいという事がすごくかっこいい。クリエーターとしていい。メッセージ性、作家主義にこだわらずどんどん新しいものを作っていこうという姿勢がかっこいい」と評した。
そして最後に会場のお客さんへ向けて、みなみかわは「2回観ても3回観ても色々な考察ができる。一人称=幽霊が誰かを考えるのが面白い。家族の再構築、家族愛もあり、面白くて楽しめる映画」と笑顔で語り、「上映時間84分というのがとにかく素晴らしい!!TV番組「爆笑レッドカーペット」世代でスタッフさんに「ネタ削れ!」と言われてきたので、84分にできるスティーヴン・ソダーバーグは素晴らしい」と熱弁。「観やすいし、人にも勧めやすい。90分を巻くというのは腕がある人にしかできない!」と熱く語り、大きな拍手に包まれながらトークイベントは終了した。
 

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『プレゼンス 存在』

 
3月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷
 
公式HP:
@presence/
 
物語・・・
崩壊寸前の4人家族が引っ越してきた大きな屋敷。10代の少女クロエは家の中に自分たち以外の何かが存在しているように感じてならない。全編「幽霊」目線で家族の物語が描かれる新感覚エモーショナルホラー。
『プレゼンス 存在』

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監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
出演:ルーシー・リュー、クリス・サリヴァン、カリーナ・リャン、エディ・メデイ、ウェスト・マルホランド 2024| アメリカ |84分 英語 カラー |1.78ビスタ 音声5.1ch| 原題 PRESENCE| 字幕翻訳 中沢志乃 協力:アマイプロダクション 配給 ロングライド
(c) 2024 The Spectral Spirit Company. All Rights Reserved.

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