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初日舞台挨拶

 
映画『心平、』は、2014年の福島を舞台に、立ち入りを制限された町に足を踏み入れた心平と、その家族の人間ドラマ。
社会に馴染めない兄と、未来を諦めた父。そして、家にしばられる妹。
そんな三人が踏み出す小さな一歩を描いた映画です。
8月17日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開中。
 
17日に初日舞台挨拶が行われ、奥野瑛太、芦原優愛、河屋秀俊、小林リュージュ、川瀬陽太、影山祐子、山城達郎監督が登壇しました。
『心平、』初日舞台挨拶フォトセッション
 
『心平、』初日舞台挨拶
日程:2024年8月17日(土)
会場:新宿K’s cinema
登壇:奥野瑛太、芦原優愛、河屋秀俊、小林リュージュ、川瀬陽太、影山祐子、山城達郎監督

映画情報どっとこむ ralph キャスト&監督登壇
 
最初に山城達郎監督より、
「本作の脚本・竹浪春花さんが震災直後に映画のメイキングで携わったことがきっかけで福島に行ったのですが、改めて福島でドキュメンタリー映画を撮影しようとなり、再び福島へ行った際に見聞きしたことからこの『心平、』の物語が始まりました。僕もそのドキュメンタリーの手伝いで現地に行ったのですが、その時に現地でめぐりあった方々がこの映画を制作する時にも多大なご協力をしてくださいました。また、若手監督支援のコンペに受かったことも制作が出来たひとつのきっかけです。今日、皆さんが観て下さったスクリーンへ映画を届けられたことにとても感動しています」と作品の製作経緯について説明がありました。

改めて心平の魅力についてを問われた奥野瑛太さんは、
「監督にお会いする前に最初に台本を読ませていただきました。心平像は、ディスカッションを重ねながら撮影を経て、当初の台本からは変容していきましたが、ずっと自分のなかに通底してあったのは、福島で生きている心平がいろいろと変化していく環境のなかでもずっと純粋無垢のまま変わらない存在だということでした。それは軽度の知的障害(自閉症スペクトラム)とも絡んでくる要素だとは思うのですけど、物語の作用として魅力的に感じることでした」と答えました。
 
また、心平の妹・いちごについてどのような人物だと思うかを聞かれた芦原優愛さんは、
「お父さんのことも、お兄ちゃん(心平)のことも嫌いになれず、家にしばられた役だったのですが、我慢強く、面倒見がよく、また責任感がとても強い女性だと感じていました。嫌になって逃げ出してしまうシーンがありますが、やっぱり家族を捨てきれず、いなくなったお兄ちゃんを探しにいくところにいちごらしさが出ているなと思ったシーンでもあります」といちごの魅力に感じる部分を話してくれました。
 
いちごが務める天文台の台長・田口省吾役の川瀬陽太さんは、
「下元さんが演じる父・一平は変われない現状で時間が止まってしまった人たちの一人ですが、だけども兄妹は今を生きている。心平は小さい町の中だけど世の中をぐるぐる回りますが、そういう形で戯画化した福島の現状とかも見えてくる。変わりたい、変われないというなかでちょっとした希望みたいなものがささやかだけど見える映画になっていて良かったなと思いました」と作品の感想を話しました。
 
また、心平と幼なじみ・田中満役の小林リュージュさんは、
「撮影では監督や奥野さんとも話しながら、心平と幼なじみだということを意識して演じました。何か言葉を交わすときには気をつかって話すのではなく、また親しみを込めて人前で軽くいじったり、小さい頃からの関係性を匂わせながらただの嫌な奴にはみせたくないと考えて演じていました」と話しました。
 
その満の父・田中春男役の河屋秀俊さんは、
「監督から『理想的な親子関係を体現してほしい』という言葉をもらい、下元さんが演じた一平と心平のいろいろと問題のある親子関係を際立たせるためにも満との親子の関係性があるのかなと思って演じました。
ただ小林さんとは初めての共演でしたので、親子にみえたかどうか気になっています」と話しました。
 
登場人物のなかで心平たちの外側にいるような役どころの傘屋の由香を演じた影山祐子さんは、
「脚本を読んだときに監督とは、心平や満とは同世代で同じ福島に住んでいるけれど少し離れて暮らしていることや、そこに傘屋があることを心平たちは知っているけれど小さい時には出会っていない、ただもしかするとすれ違っているかもしれないなど、お話させていただきました。劇中、「帰ってきた・・・」というセリフがあって、それは震災のためなのか、由香自身のことでなのか、一度、実家を出てまた福島に戻ってきたという設定なので、そこに自分なりのドラマを描いて演じました。監督から「そんなに重々しくならずに演じればいい」と仰っていただいたので、傘屋の看板娘でありつつ、妙齢の女性が出て行って帰ってきたのは何かあるなということを映画を観る方に想像してもらえればいいなと思っています」と話しました。
 
心平といちごが子どもの頃に家を出ていった母で、劇中はいちごのイメージとして登場する蜷川みほさんは、
「私はダメなお母さん役が多いので、お話しをいただいた際に「任せろ」という感じでしたが(笑)、いちごがどんどん母像のイメージを膨らませていくなかで、シュール感があるほうがいいかなと思って演じました」と話しました。
 
最後に山城監督より「タイトルの読点「、」に続く皆さんなりの言葉を家路に帰るなかで考えて頂けたら嬉しいです」とメッセージがあり、舞台挨拶は終了しました。

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『心平、』

 
8月17日(土)より 新宿K’s cinema 他全国順次ロードショー
なお、下記での上映が決定しました。
「近日公開」です。
札幌  サツゲキ
苫小牧 シネマ・トーラス
名古屋 シネマスコーレ
京都  出町座
沖縄  桜坂劇場
 
Site: 
https://shinpei.jp
 
X:
@shinpei_movie
ハシュタグ:#心平
 
『心平、』

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出演
奥野瑛太 芦原優愛 下元史朗
河屋秀俊 小林リュージュ 川瀬陽太 影山祐子 
監督:山城達郎
脚本:竹浪春花
プロデューサー:田尻裕司 坂本礼 いまおかしんじ  撮影:藤田朋則  照明:近松光  録音:Keefar
助監督:迫田遼亮  衣装:鎌田英子  編集:蛭田智子  仕上げ:田巻源太  音楽:宇波拓
製作:冒険王 協力:国映映画研究部  配給:インターフィルム
2023年:日本:カラー:105分:シネマスコープ:5.1ch
©冒険王、山城達郎
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