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公開記念舞台挨拶

 
今年2025年に本格推理小説や怪奇・幻想小説の祖として後世に名を残した作家・江戸川乱歩が7月28日で没後60年を迎えました。
この度、江戸川乱歩没後60周年記念作品『RAMPO WORLD』と題して乱歩の作品を原案に設定を現代に変え、オリジナル解釈を加えた「3つのグノシエンヌ」、「蟲」、「白昼夢」が10月3日(金)より2週間ずつ連続でシネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか順次公開となります。
 
シネマート新宿で行われた舞台挨拶は、主人公の塾講師で他人をのぞき見する病癖を持つ渡会役の見津賢、大学の准教授で渡会の下階に住む夫婦の真柄華恵役の上脇結友、そして本作を手掛けた山城達郎監督が登壇しました。
「白昼夢」
 
公開記念舞台挨拶

日時:11月1日(土)  
場所:シネマート新宿
登壇:見津賢(渡会)、上脇結友(真柄華恵)、山城達郎監督
 

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登壇:見津賢、上脇結友、山城達郎監督

 
まず、昨日10月31日に初日を迎えたばかりの、今の気持ちを伺うと見津は「映画だけじゃないですが、撮影をして初日を迎えられるのは奇跡のようなことだと思うので、無事に初日を迎えられてほっとしています」と安心した様子を見せました。
上脇は「撮影が1年前くらいだったので、この一年間公開される日を本当に楽しみにしてきました。(演じた)華ちゃんのことを考えながら生活してきた一年なので感慨深いです」と今の気持ちを打ち明けました。
山城監督は客席にむかっていかがですか?と問いかけた後に「皆さん、見終わったばかりでどういう感触やどう見えているのかなって、すごく気になります。見ていただいた方々の感想を聞きたいです」とコメントしました。
本作は、原作が「白昼夢」と「湖畔亭事件」の2作品にオリジナル解釈を加え作られていることから、なぜ2作品だったのかと山城監督に質問されると「見津さん演じる渡会は、病的に他人から見られていないであろう時に覗き見た時、人はどう行動するのかを観察することが好きな登場人物で「白昼夢」は8ページくらいの短編小説だったので、そこにキャラクターを加えるためにも「湖畔亭事件」を入れました。芥川龍之介の短編で黒澤明がもう一つの短編を足して撮った作品があるので、その手法が使えるんじゃないかなと思って2作品になりました」と1950年に公開された映画「羅生門」にインスパイアされたことを明かしました。
見津、上脇に初めて台本を読んだ時の感想を聞くと、見津は「主人公(渡会)の設定が、あまり人付き合いが得意ではない人間だったので読んでいて、自分に似ている部分があるなって思いました。僕は塾講師をやっていて、しかも物理を教えているのが一緒でした。なので、撮影中も監督に塾講師だったらこういう言い方の方が合うんじゃないかなど、渡会の目線になって監督と一緒に考えていきました」と明かしました。
上脇はオーディションの時の準備稿で、原作を知ったことを明かし「どうしても(華恵役が)やりたくて!元々、江戸川乱歩の奇妙で少し気持ち悪いテイストの作品などが好きだったので、こんな風な解釈になるんだと思いました。日常生活でも(覗きのようなことが)起こっているかもしれない、ギリギリの気持ち悪さが良くて演じたいと思ってオーディションに挑みました」と振り返りました。
撮影で苦労したことを質問すると、スケジュールの都合順撮りではなかったことで難しいシーンがあったことも明かされました。
さらにボートのシーンは設定では暑いシーンだったため、汗などの演出を水で表現するも実際は寒く、さらにボートは見津が漕いでいて、「湖だったので、水の流れもあるので(決めてある)位置で撮影できないことが何度もあったので、その度に何度も役のままボートを漕いで、ちょっと行き過ぎたから戻したりとかしていました」と、穏やかなシーンとは裏腹だったことが明かされました。
最後に、一人ずつご挨拶。
山城監督は「こういった形で皆さんに問いかけた作品になりましたが、まず人をなぜ殺すのか?もし、殺した時に立ち会っていて、前から知っていたとしても、見ているだけで何かわかるのかということをずっと考えながら撮った作品です。と言うのも、実は実際の事件も織り交ぜていて、僕が(事件の)その判決を受けるところを見たが故に本作のラストはこうなりました。ただフィクションでもあるので、幽霊なども登場します。実際に起こったことだったら、実際に見たらどこまでわかりますか?と問いかけたいです」
上脇は「全体的な俯瞰で見ていただけると、病癖だったり、あそこにあんなものを設置してるんだとか非日常的な感覚があるかもしれないですが、そうではない中で生きていた華恵という役は、ただただ日常を一生懸命に生きている普通の人であったので、もし次に見ていただける時には華恵と渡会と(華恵の夫の)太郎とそれぞれの時を考えたら、どう思うんだろうって楽しんでいただけるのではないかなと思いました」
見津は「江戸川乱歩の作品は官能的だったり、猟奇的であったり非日常的なものをドラマチックに描いていると思いますが、没後60周年として現代に落とし込んだ作品ですが、SNSなど時代や技術が発展しても、いろんな人がコンテンツを楽しめる時代になってきて非日常だったことが、日常的に起こると思っているんです。いろんな事件があったりする中で、作品にすることで意味があるのではないのかなと、僕は感じていて本作もフィクションではあるけれど、起こり得ないことが実は起きている時代になってきているというところがメッセージになっているのではと思っています。公開すること自体、奇跡ではありますが公開して終わりでなくてSNSなどを通してどう感想などが拡がっていくのかで、この作品がまた成長していくと思うので皆様ぜひ、ご協力いただけたらと思います。本日はありがとうございました」と感想を呼び掛けながら感謝を伝えて舞台挨拶は幕を下ろしました。
 

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『白昼夢』

 
10月31日(金) シネマート新宿、池袋シネマ・ロサ他ロードショー
 
HP: gnossiennes-movie.com
 
公式X:@
@RAMPOWORLD
 
公式Instagram:
@rampoworld/
 
 
<STORY>
塾講師の渡会には、誰にも言えないある病癖があった。それは、人前で決して見せることのない顔を覗き見た時、この上ない快感を得るというものだった。そんな渡会が住むマンションの階下に、真柄夫妻が越して来たのは今年の春のことだった。渡会は、夫妻が済む部屋に覗き穴を作り、その生活を覗き見るのが日課となっていた。妻の華恵は大学の准教授となり出世する一方で、夫の太郎は非常勤講師として働いているようだが、夫婦仲は悪くないようだった。しかしある日、渡会がいつものように階下の様子を覗き見る中で、華恵の知らなかった太郎の秘密が明らかになる―。
   
<INTRODUCTION>

本格推理小説や怪奇・幻想小説の祖として後世に名を残した作家・江戸川乱歩。数々の推理小説を世に送り出す一方で、「人間椅子」「鏡地獄」など、怪奇、妄想、フェティシズム、狂気を滲ませた変格ものと称される作品も多く執筆している。本作は、1925年に「新青年」に掲載された掌編小説のひとつ「白昼夢」と、1926年に「サンデー毎日」にて連載された推理小説「湖畔亭事件」を原案とし、脚色を加えたものとなっている。出演は、連続テレビ小説「虎に翼」やドラマ「闇バイト家族」などに出演しさらなる活躍が期待される見津賢。そして、主演作『SUPER HAPPY FOREVER』が昨年公開された宮田佳典。ドラマ「若葉のころ」「3年B組金八先生」など子役からキャリアを積み活躍する上脇結友。監督は、『心平、』の山城達郎。今年没後60年を迎える江戸川乱歩の3作品を、「RAMPO WORLD」と題して長編映画化。晩秋の夜に、妖しくも美しい乱歩の世界へと誘う―。
「白昼夢」
 

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監督:山城達郎 脚本:川﨑龍太
出演:見津賢 上脇結友 宮田佳典 / ほたる 川瀬陽太
佐々江天真 前田龍平 田川恵美子 小川沙羅 小野寛幸 大迫一平
原案:「白昼夢」「「湖畔亭事件」江戸川乱歩
製作:BBB/ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
2025年/日本映画/日本語/75分/ビスタ/R15+
©2025「白昼夢」パートナーズ 
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