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監督・脚本:楫野裕

今年の大阪アジアン映画祭インディーフォーラム部門で上映され異彩を放った映画『胴鳴り』が6月22日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開することが決定しました。併せてポスター・ビジュアル、コメント、予告編が到着しました。

本作は全編8ミリモノクロフィルム撮影の長編映画『阿吽』(2019)で劇場デビューを飾った楫野裕が自伝的要素を織り込んだオリジナル脚本を映画化した長編第2作目となる。親子の血縁という絶対的な関係と人間の根源的な孤独を静謐なタッチで描くロードムービーだ。タイトルの「胴鳴り」とは、秋の彼岸前後に海が鳴り山が鳴る現象。雪が降る前触れといわれる。江戸時代の随筆家・鈴木牧之の著書『北越雪譜』にその記述がある。現代では「雪おろしの雷」などと呼ぶ。

父親役に長年舞台で活躍し近年は映画出演も多数の古屋隆太、娘の光を本作が長編映画デビューとなる三谷菜々美が演じ鮮烈な印象を残した。共演者に笹峯愛、稲荷卓央、小原徳子、吉田庸、といった映画界・演劇界の実力派の俳優陣が名を連ねている。

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著名人コメント

また、劇場公開に際して、『国葬の日』監督の大島新氏、魚喃キリコ原作の『blue』市川由衣、池松壮亮主演の『海を感じる時』監督の安藤尋氏のほか、中央大学教授の伊藤洋司氏、映画批評家の田村千穂氏から『胴鳴り』の不思議な魅力について書かれたコメントが到着しました。

なんだかヘンテコだな、と思いながら観ていたら、いつの間にか惹き込まれていた不思議な映画。ふいに息を飲んだり、ぐっと心をつかまれたり。なぜだろう。もう一度、観てみたい。
大島新(ドキュメンタリー監督)

これは楫野裕監督が描く「家族の肖像」だ。その肖像は、はかなく、悲しく、滑稽で、残酷だ。娘を演じる三谷菜々美が素晴らしい。彼女の真っ直ぐに開かれた目は、愛されないことを、愛することを、そして、愛せることを、その残酷な肖像のなかに見つめている。
安藤尋(映画監督)

新潟の覆道も胴鳴りも素晴らしいが、夜道の自動車には本当に驚嘆した。全ての場面に仕掛けがあり、21世紀に入って急速に失われた何かがこの映画には詰まっている。楫野裕は近年の最も挑発的な日本映画を撮ることに成功した。
伊藤洋司(中央大学教授)

魅惑的な、黄色い車で海までドライブ。安全運転のように端正な前半を過ぎると、映画は恐るべきギャグと不穏さを導入し私たちをおびやかし始める。幽霊も宇宙人もすれ違う電車と電車もこれまでに見たことのない鮮烈さで姿を現すだろう。そしてキュートで緻密で大胆きわまりないラスト! 楫野裕の力作『胴鳴り』に瞠目されたい。
田村千穂(映画批評家)

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『胴鳴り』

6月22日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
 
公式サイト:
https://donari.jimdofree.com/    

公式Twitter:
@donari_movie

公式Instagram:
@donari_movie/

物語・・・

「ある日、突然訪ねてきた娘と一緒に過ごすことになるんだ」

ある年の夏、新潟で生まれ育ち高校を卒業したばかりの西沢光は母・真由美に黙ってまだ会った事のない父に会う為に1人東京へやってくる。父・大森直秀は大ヒットテレビドラマの脚本家として脚光を浴びている。光はかつて恋人同士であった真由美と直秀の間にできた婚外子である。突然訪ねてきた娘に戸惑う直秀だったが、娘の存在を知りながら関わろうとしなかった事に罪悪感を抱いていた。直秀は恋人・沙月とのドライブに光を連れていく。大磯の海岸で3人は束の間の時を過ごす…

数日後、新潟へ戻ったはずの光が再び直秀の前に現れる。母に会って欲しいという光。直秀は助手席に光を乗せて真由美の待つ新潟へ向かう──.
『胴鳴り』

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2024年/日本/カラー/16:9/5.1ch/110分/PG12

出演:古屋隆太、三谷菜々美、笹峯愛、稲荷卓央、小原徳子、吉田庸 ほか

企画・製作:第七詩社/監督・脚本:楫野裕/配給/ALFAZBET

劇中使用曲:「MONOCHROME DEAD」 THE NOUP 作詞:Takafumi Okada 作曲:THE NOUP 
ⓒThe 7th Poetry Society

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