チャリティ試写会ウクライナの民謡をもとに生まれた有名な楽曲<キャロル・オブ・ザベル>の歌に支えられ、ひたむきに生き続ける戦時下の家族の姿を描き出した『キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)』として7月7日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほかにて全国公開となります。 この度、本作の公開を記念して、6月28日(水)にチャリティ試写会を行いました。 日本ウクライナ芸術協会代表であるヴァイオリニスト・澤田智恵さんを迎え、本作のタイトルにもなっている『キャロル・オブ・ザ・ベル』の演奏も含むミニコンサートを開催した他、ウクライナ駐日大使・セルギー・コルスンスキーによる挨拶、本作監督からのビデオメッセージなども上映しました。 |
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監督からビデオメッセージチャリティ試写会はオレシャ・モルグネツ=イサイェンコ監督からのビデオメッセージの上映からスタート。 バイオリン演奏そして日本ウクライナ芸術協会代表の澤田智恵さんが、ニジャンキーヴスキー作曲の「コロムィカ」、レオントーヴィチ作曲(ドゥーダ編曲)の「シチェードリク(キャロル・オブ・ザ・ベルズ)」、スコリク作曲の「メロディ」の3曲をバイオリン演奏。 駐日ウクライナ特命全権大使一方、駐日ウクライナ特命全権大使セルギー・コルスンスキー閣下は「この映画を観るとき、皆さんにはいくつかのことを考えていただきたいです。私たちウクライナ人にとってソ連時代というのはウクライナの占領の時代でした。そしてウクライナがロシア帝国の一部であった時と合わせて370年間に渡る期間は、ウクライナが占領されていた時代でした」とウクライナの歴史背景を説明し、 |
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『キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)』7月7日(金) 新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国公開 2022年2月24日、ロシアによるウクライナへの侵攻が始まった。ウクライナは抵抗を続け、この戦争は現在も世界中に多大な影響を与え続けているが、本作をこの侵攻が始まることを予感していたかのように2021年に作り上げたのは、これまではドキュメンタリーを主戦場としてきたオレシア・モルグレッツ=イサイェンコ監督。 現在もキーウに住み、子を持つ母親でもある監督だが、「この映画は、ロシアによるウクライナの本格的な侵攻の前に制作されましたが、その時点でさえ私たちが住む国は戦争中の状況でした。老いも若きも、ウクライナに生きる人々の中に戦争や悲劇的な出来事を経験せずに生き延びている人は一人もいませんので、この映画に取り組むことは私にとって非常に重要でした」と言う。そして「今、この映画はさらに現代との関連性が高まっています。映画で描かれたように、実際の戦争において、女性や子供は常に戦争の人質です。妊娠中だった私の姉と姪は、占領地の地下室に28日間過ごすことを余儀なくされました。なので、私は私たちの映画が記憶から消し去られてはいけない過去を反映したものであり、そして未来はウクライナ人と世界にとってより良きものになるはずだと考えています」とその想いを語り、加えて「この映画はあらゆる国家における<文化と伝統>が人間性においてもっとも偉大な宝物であることを提示します。登場人物たちは、作中殆どの時間を外界から隔絶されていますが<音楽>が彼女らをその悲しみから守っているのです」と述べる。 <キャロル・オブ・ザ・ベル>とは?クリスマスキャロルとして有名な「キャロル・オブ・ザ・ベル」は、ウクライナで古くから歌い継がれている民謡「シェドリック」に1916年“ウクライナのバッハ”との異名を持つ作曲家マイコラ・レオントーヴィッチュが編曲し、英語の歌詞をつけたものである。映画『ホーム・アローン』(90)内で歌われ、世界中に知られるようになった。この歌は「ウクライナ語、ウクライナ文化が存在している」という明確な証として今も歌い継がれている。 |
出演:ヤナ・コロリョーヴァ、アンドリー・モストレーンコ、ヨアンナ・オポズダ、ポリナ・グロモヴァ、フルィスティーナ・オレヒヴナ・ウシーツカ
監督:オレシア・モルグレッツ=イサイェンコ
脚本:クセニア・ザスタフスカ 撮影:エフゲニー・キレイ 音楽:ホセイン・ミルザゴリ
プロデューサー:アーテム・コリウバイエフ、タラス・ボサック、マクシム・レスチャンカ
2021/ウクライナ・ポーランド/ウクライナ語/ビスタ/122分/ 英題:Carol of the Bells
配給: 彩プロ 後援:ウクライナ大使館 映倫G
(C)MINISTRY OF CULTURE AND INFORMATION POLICY OF UKRAINE, 2020 – STEWOPOL SP.Z.O.O., 2020