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生田斗真場面写真1990年、第70回文學界新人賞受賞、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林 満による「渇水」。 人と人の関係が希薄になってしまった現代社会に、真の絆とは何かを問いかけ、観る者を生への希望で照らし出す珠玉のヒューマンドラマ映画『渇水』は6月2日(金)より全国公開中です。 この度、場面写真が解禁となりました! 今回解禁となった場面写真は、生田斗真演じる主人公・岩切の“渇いた目”の表情にフォーカスしたもの。 |
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著名人よりコメントさらに各界の著名人よりオピニオンコメントも続々到着した! ※50音順・敬称略 世の中に「面白い映画」は数あれど「忘れられない映画」はそうそうない。あの表情、あの視線、あの言葉――簡単に忘れられるわけがないでしょ、あんなものを見てしまったら。諦めの境地にいた平平凡凡の男が無様に抗う。そこにアガる。ヒーロー映画ばりにアガる。今では「忘れたくない映画」になっています。 誰もが自分の生活に必死だ。そして誰もが孤独に耐え続けている。 自然界を流れる水は無料だが、蛇口から流れる水は有料。水はあらゆる生命の命を支えるが、料金を支払わなければ水道は人の手により止められる。その作業は一瞬だが、止められるのも、止めるのも地獄。 人として生きるのか?水道局員として生きるのか? 水道局にこんなドラマがあったとは…。生田斗真の虚ろな目つきが停水作業の深い葛藤を見事に体現。そして、幼い姉妹の水に寄せる深い思いと無垢な姿が脳裏から離れない。これはコロナ後に誕生した令和時代の「誰も知らない」なのだ。 「渇水」という文字の持つ意味が、映像、人物の表情、ストーリー、すべてから痛いほど伝わってくる。テーマがここまで明確に表現されて100分に凝縮されているからこそ映画として傑作といえる。生田斗真と山﨑七海の物言わずともその佇まいから、真摯に人生と向き合っている人たちの、どうにもならない哀しさがものすごいエネルギーで表現されている。 作り手の渇望と、時代の飢渇がここまで符合した作品も珍しい。 人間は、ある人にはとても冷たくて、ある人にはとても優しい。 ヒートアップした社会では水も人間も蒸発する。お釈迦様の視界からも外れた、蜘蛛の糸さえ届かない場所がある。ならば、気づいた人間から動くしかない。動く者のところに糸は垂れてくる、雨も降ってくると信じて。渇いてからでは遅い。 「生ける水」を止めるのも、与えるのも我々次第。 日常のちょっとした違和から、不幸な現実を、思うに任せない生を浮かび上がらせる――猛暑のぎらつく光の中に。こんなふうに鮮烈な日本映画の登場を待っていた。 原作の刊行から30年というが、今なお、あらゆる登場人物たちがリアリティを持ち続けていることこそ、私たちが向き合わなければならない課題であろう。身の回りで必ず起きている様々な渇きに対して、私には何ができるだろうかと、改めて思案した。 ずっと喉が渇く映画だった。正しい(はずの)行いが確実に誰かを追い詰めていく、閉塞感と自己嫌悪。 置き去りの子ども、容赦のない給水停止、狭間の大人達。水面のようにゆらめく心情描写と彼らの悲願に、心を打たれる。 幼い姉妹と出会ったことから心の渇きと向き合い、変化してく岩切。岩切に訪れた変化とは――?最終的に彼が選んだ思いがけない行動とは――?どんな結末に辿り着くのか、劇場でお確かめください。 |
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『渇水』全国公開中 STORY |
生田斗真
門脇麦 磯村勇斗
山﨑七海 柚穂/宮藤官九郎/宮世琉弥 吉澤健 池田成志
篠原篤 柴田理恵 森下能幸 田中要次 大鶴義丹
尾野真千子
原作:河林満「渇水」(角川文庫刊)
監督:髙橋正弥 脚本:及川章太郎 音楽:向井秀徳
企画プロデュース:白石和彌
主題歌:向井秀徳「渇水」
製作:堀内大示 藤島ジュリーK. 徳原重之 鈴木仁行 五十嵐淳之 企画:椿宜和
プロデューサー:長谷川晴彦 田坂公章 ラインプロデューサー:原田耕治
撮影:袴田竜太郎 照明:中須岳士 小迫智詩 美術:中澤正英 録音:石貝洋 スタイリスト:清藤美香 ヘア・メイク:酒井啓介(生田斗真) 渡辺順子
キャスティング:田端利江 編集:栗谷川純 カラリスト:髙山春彦 整音:劉逸筠 助監督:山下久義 制作担当:土田守洋 企画協力:佐久田修志
製作:「渇水」製作委員会
製作プロダクション:レスパスビジョン
制作協力:レスパスフィルム
配給:KADOKAWA
©「渇水」製作委員会 2023/日本/カラー/ヨーロピアンビスタ/100分