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斎藤工x志磨遼平トークショー開催!

浅野いにお原作『零落』が3月17日(金)よりテアトル新宿ほか全国ロードショーとなります。

監督はデビュー作『無能の人』(91)から10作品目となる竹中直人。主人公の元人気漫画家・深澤薫の屈折した人物像にリアルな魂を宿した、斎藤工。“猫のような目をした”風俗嬢・ちふゆに息を吹き込むのは、趣里。漫画編集者で深澤の妻をMEGUMIが演じ、玉城ティナ、安達祐実らがスクリーンを彩ります。

この度、一般試写会が3月9日に都内劇場で行われ、主演の斎藤工と主題歌『ドレミ』を書き下ろした志磨遼平(ドレスコーズ)がトークショーを行いました。
斎藤_志磨『零落』イベント

映画『零落』トークショー イベント

実施:2023年3月9日(木)
会場:ユーロライブ
登壇:斎藤工、ドレスコーズ・志磨遼平 
MC:SYO(@SyoCinema)

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斎藤工、ドレスコーズ・志磨遼平

上映終了後の会場内のディープな雰囲気を見ながら志磨は「凄くズシンと後を引く映画ですよね?皆さんも今そんな気持ちではないですか?」と呼び掛け、斎藤も「内臓に響く、ホルモンシネマです。ホルモン焼き映画…それはさすがに違うか」と笑わせつつ「撮影中は“回復をしない”をテーマに過ごしていた。日々リセットされてチャージしないことが唯一、本作に対する向き合い方だと思って。完成した作品を見て自分がまさにその状態だったので『ちゃんと回復してねえな』と思えた」と主演としての手応えを報告した。
斎藤工『零落』
志磨は深澤薫(斎藤)に同じ表現者としての“業”を見たという。一人のミュージシャンとして「歌うにしてもしっちゃかめっちゃかに歌うし、曲作りにおいても綺麗ごとは書かない」ことを心掛けている志磨は「僕らがやっていることは、みっともなければみっともないだけ喜ばれる仕事。志磨遼平『零落』イベントライブをやって頂くお金は“みっともない代”だと思っている。深澤だって漫画を辞めればいいだけの話なのにそれをせず、人を傷つけている。それは表現者の“業”なのだと思う」と鋭く分析。すると斎藤は「僕は自分のターニグポイントになった『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』で、不貞という絶対に人には見せない部分を映像で表現して人目に晒すことで報酬をいただいている、ということを実感した」と志磨の言う“みっともない代”の意味を深く理解していた。

志磨は音楽を担当するだけではなく、深澤薫(斎藤)にインタビューするデリカシーのない記者・くぅ~太郎役として出演。斎藤は「くぅ~太郎の悪気のない言い方によって深澤薫の傷や痛みの輪郭がクリアになる。志磨さんの言葉が悪意なくブッ刺してくる細い針のようで、精神的にきつかった…」と志磨の熱演にたじろぐと、当の志磨は「そのように思ってもらえたならば良かったです!撮影もとても面白かった」と胸を撫でおろしていた。

浅野による原作漫画の魅力の話題になると志磨は「文学的であり、まるで私小説に近い漫画家漫画。セリフのないようなところの漫画表現が物凄くて、行間を読ませるような力がある」と絶賛。斎藤は浅野がつげ義春の『ねじ式』に衝撃を受けて漫画家になったヒストリーに触れながら「竹中監督のデビュー作もつげ義春さん原作の『無能の人』で、『零落』とは親子関係にあるような気がする。浅野さんの原作を初めて読んだときに僕は“え!?”と思った。普段見落としがちな影の部分に美を描くつげさん同様、浅野先生も漫画を描くことで浄化する向き合い方をしていると思った」と孤高の漫画家との共通点を見出していた。

Q&Aコーナー

観客とのQ&Aではお互いの印象を尋ねる質問が。毛皮のマリーズ時代から志磨のファンという斎藤は「それこそ下北沢の小さなライブハウス時代から追いかけていた人なので、今回の融合はご褒美です。同い年ではあるけれど、これからも追いかけていくべきクリエイターのお一人。これからも想いを募らせていきます」とラブコール。志磨は「僕は天邪鬼な性格。そんな僕に共感するという方は僕と同じようなところがあると思う。斎藤さんは華々しい世界にいる人だと思っていたけれど、こうやってお話を聞いていると“だから僕の曲を聴いてくれていたのか!”とわかります」と納得し、斎藤に向けて「ひねくれたところがおありですね?なんだか僕はホッとして嬉しいです」とニヤリとしていた。
斎藤_志磨『零落』イベント
最後に3月17日の劇場公開に向けて志磨は「初めて映画の劇中音楽を作ったので、個人的に一生忘れられない映画になりました。そんな作品が公開になることを光栄に思っています。皆さんも折に触れて観返したり、周りの人に勧めてくれたら嬉しいです」とヒット祈願。主演の斎藤も「内臓に落とし込まれた『零落』をしっかりと咀嚼して、この作品が皆さんの内側にどう響いたのか、それを言葉や文字にしてほしいです。僕はGoogle社を超える絶対的な謎のサーチ能力を使って皆さんの感想を見つけますので、是非言葉にして表現してください」と期待していた。

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■原作情報

BIG COMICS SPECIAL
『零落』浅野いにお
全1巻発売中 小学館・刊

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映画『零落』

公式HP:
@reiraku/
公式ツイッター:
@reirakumovie

公式Instagram:
@reirakumovie

STORY
8年間の連載が終了した漫画家・深澤薫は、自堕落で鬱屈した空虚な毎日を過ごしていた。SNSには読者からの辛辣な酷評、売れ線狙いの担当編集者とも考え方が食い違い、アシスタントからは身に覚えのないパワハラを指摘される。多忙な漫画編集者の妻ともすれ違い、離婚の危機。世知辛い世間の煩わしさから逃げるように漂流する深澤は、ある日“猫のような目をした”風俗嬢・ちふゆと出会う。堕落への片道切符を手にした深澤は、人生の岐路に立つ……。
零落

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斎藤工
趣里 MEGUMI
山下リオ 土佐和成 吉沢悠 菅原永二 黒田大輔 永積崇 
信江勇 佐々木史帆 しりあがり寿 大橋裕之 安井順平 志磨遼平 / 宮崎香蓮(崎はたつさき)
玉城ティナ / 安達祐実

原作:浅野いにお「零落」(小学館 ビッグスペリオールコミックス刊)
監督:竹中直人

脚本:倉持裕 音楽:志磨遼平(ドレスコーズ)主題歌:ドレスコーズ「ドレミ」(EVIL LINE RECORDS)
製作:鳥羽 乾二郎 小西啓介 沢辺伸政 エグゼクティブプロデューサー:福家康孝 栗原忠慶 プロデューサー:西村信次郎 横山一博 岡本順哉 MEGUMI ラインプロデューサー:深津智男 撮影:柳田裕男(J.S.C)照明:宮尾康史 美術:布部雅人 春日日向子 録音:北村峰晴 整音:杉山篤 音響効果:齋藤昌利 編集:古川達馬 VFX:小池立秋 スクリプター:山本明美 スタイリスト:荒川小百合 ヘアーメイク:南辻光宏 制作担当:桑原学 助監督:副島宏司 宣伝プロデューサー:伊藤敦子 製作幹事・配給:日活/ハピネットファントム・スタジオ 制作プロダクション:ジャンゴフィルム 宣伝協力:ミラクルヴォイス 製作:「零落」製作委員会(日活/ハピネットファントム・スタジオ/小学館) 128分/5.1ch /シネスマコープ/カラー/日本/2022年/PG12 (c)2023浅野いにお・小学館/「零落」製作委員会 

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