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公開記念舞台挨拶

本年度の大阪アジアン映画祭にて「来るべき才能賞」を受賞した話題作『世界は僕らに気づかない』が2023年1月13日(金)より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマほかにて絶賛公開中です。世界各国の映画祭を渡り歩きようやく日本に凱旋上映となります!本日公開記念舞台挨拶が実施され、主演の堀家一希、ガウ、飯塚花笑監督登壇し、海外の映画祭での様子や、撮影時の貴重なエピソード、そして日本語字幕版上映についての監督の思いなどたっぷりお話いただきました。
1月14日(土)、新宿シネマカリテにて、映画『世界は僕らに気づかない』の公開記念舞台挨拶が開催され、堀家一希、ガウ、飯塚花笑監督が登壇しました。
『世界は僕らに気づかない』公開記念舞台挨拶
『世界は僕らに気づかない』公開記念舞台挨拶
日時:1月14日(土)
場所:新宿シネマカリテ
登壇:堀家一希、ガウ、飯塚花笑監督 *敬称略

映画情報どっとこむ ralph 今回、脚本・監督・プロデューサーを務めた飯塚監督は、オール群馬ロケの本作の初日を「シネマテークたかさき」(群馬県高崎市)と「イオンシネマ太田」(群馬県太田市)で迎えたことを報告。「本作は本当に群馬産と言っていいくらい、ずっと群馬にこもって制作から撮影を行っていたのですが、地元の方の協力がなければできなかったというくらい、ものすごくバックアップしていただいたので、その方々にようやく作品を届けられたのがうれしかったです」と感謝の言葉を述べつつ、「私自身、群馬の映画館でアルバイトをしていたので、その劇場で自分の作品が上映されるということで、その頃が思い返されたりして、舞台挨拶で泣いてしまうくらい感極まってしまいました(笑)」と苦笑した。『世界は僕らに気づかない』公開記念舞台挨拶
そんな同所での舞台挨拶について、堀家は「本当に温かかったです。僕はあまり話すのが得意ではないのですが、エネルギーを込めて『ね?』とか同意を求めると、皆さん笑ってくれたり。温かい場所でした」と振り返り。続けてガウは「私たち、群馬の人たちに支えられて生きている親子を演じているのですが、その私たちが本当に群馬の人たちに愛していただけるという気持ちになりました。そんな人たちと久しぶりにお会いできてすごく楽しかったと同時に、飲み過ぎてしまいましたね(笑)」と、ざっくばらんに話して、会場から笑いを誘っていた。
『世界は僕らに気づかない』公開記念舞台挨拶
また、キャラクターを「どう作ったか」という問いに、堀家は「脚本に僕のことを投影してくれるということで、1年ほど前から、僕のパーソナルなことを監督とZOOMでお話する機会があって。僕が考えていたことを純悟に投影していただいたので、演じやすくしてもらったなという感じはあります」と回答。

これに飯塚監督は「(脚本制作前の打ち合わせなど)映画作りでそういう時間を設けていただけることは少ないので、今回は1年前からとガッツリお話できる機会をいただいて、貴重な時間だったなと思います。やはり演じる役に、本人の中にあるパーソナルな部分が入っていると演じやすいというのはあると思います。そして(そうすることによって)芝居もとてもエモーショナルなものになる」と付け加えた。
『世界は僕らに気づかない』公開記念舞台挨拶
一方のガウは「(フィリピンダブルという主人公の設定と同様に)私もスコットランド人の父とフィリピン人の母を持ち、12歳で日本にやってきたのですが、そのときの私の母も『こんなことで苦労したのかな』と思ったり。役場で、純悟が母親から『漢字が読めない。読んでよ』と言われたりするのですが、『私自身も母にやってあげているな』『(純悟のように)嫌な顔をしながらやっているんだろうな』と思い返したり、反省させられたり。私はスコットランド人とのダブルなので『正直、私ではない人の方がいいのではないですか?』と話させていただいたこともあるのですが、監督には『あなたにしかできないものもあると思うので、是非やってくださいと言っていただいて、今回レイナを演じました」と、キャスティングの際の裏話を明かすと共に、「監督は『このようにしてください』というのは言わない。『このときレイナはどう思ったかな?』と。演技指導というよりかは『あくまでも最終の決断はあなたの中にあるんだよ』というのをくれるんです」と、飯塚監督のスタイルについても言及した。

そんな飯塚監督について、堀家も同意し「『そこに起きたものがリアルだから』と。『自分がこうしたいから』と価値観を押し付けてこない」とコメント。すると、飯塚監督は「ハリウッドの“監督になるための教科書”に『答えを押し付けてはいけません』と書いてあったので(笑)」と話し、会場は笑いに包まれた。

また、この回は日本語字幕付き上映が行われ、舞台挨拶にも手話通訳者が登壇しての舞台挨拶となっていた。これには監督の強い思いがあり、それについて問われると、「身近に聾者の友人がいるのですが、同じ日本映画の話ができない。外国映画であれば普通に字幕がついているので一緒に見れるのですが、日本映画となると一緒に見ることができない。だからつけたかった」と述べた。

最後に「本作に込めた想い」を問われると、「この国は人種的にいろいろなルーツを持った方がいて、たくさんの出稼ぎ労働者の方がいらっしゃって。その子供たちが日本の学校に通っているというのが、当たり前の景色としてあるのですが、そんななかで(自分自身)過ごしてきたのに、こういったことについて、あまりちゃんと考えてこなかったなという反省がすごくあって。『彼らが学校の勉強についていっていないんじゃないか』といったことなどに対しても無自覚で、むしろ冷ややかな目で見ていたりして、僕自身、すごく後悔しているというのがあります。日本には、そうした方々が今も当たり前にいらっしゃるのですが、一度立ち止まって考えなければいけないのかなと考えたのが、この企画がスタートした経緯です」と、飯塚監督。堀家は、「この映画は始まったばかりです。少しでも共感していただけたらSNSなどで拡散していただければと思います」と熱くお願いした。ガウも「いろんな愛の形、メッセージが盛り込まれている映画。これをきっかけに、何か気付いたものがあれば、近くの方たちに伝えていただければと思います!」と話して、イベントを締めくくっていた。
『世界は僕らに気づかない』公開記念舞台挨拶

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映画『世界は僕らに気づかない』

新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマほか絶賛公開中!!

■公式HP:
https://sekaboku.lespros.co.jp 

■公式Twitter:
@sekaboku_movie

『世界は僕らに気づかない』
国内外の映画祭での上映が続々決定!各地で称賛の嵐!
【ワールドプレミア】
大阪アジアン映画祭/日本 2022年3月10日~20日
コンペティション部門 「来るべき才能賞」受賞

【インターナショナルプレミア】
ニッポンコネクション/ドイツ 2022年5月24日~29日
ニッポン・ヴィジョンズ部門
若手監督作品や実験的アプローチを行う作品を紹介する部門

【韓国プレミア】
富川ファンタスティック国際映画祭/韓国 2022年7月7日~17日 
Merry-Go-Round section メリーゴーランドセクション
観客の心を温めるコメディやドラマ作品を紹介する部門

【北米プレミア】
ニューヨーク・アジアン映画祭/アメリカ 2022年7月15日~28日
Uncaged Award for Best Feature Film Competition アンゲイジドアワード長編コンペティション
製作者の情熱、想像力、意欲を称え、国際的に知られるべきフィルムメイカーにスポットライトを当てる部門

関西クィア映画祭/日本 2022年9月2日〜25日
香港レズビアン&ゲイ映画祭/香港 2022年9月17日〜10月1日
カメラジャパン・フェスティバル/オランダ 2022年9月22日〜10月2日
シカゴ国際児童映画祭/アメリカ  2022年11月4日~20日
Q Cinema International Festival/フィリピン 2022年11月17日〜26日

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堀家一希 ガウ
篠原雅史 村山朋果 森下信浩 宮前隆行 田村菜穂 藤田あまね 鈴木咲莉
加藤亮佑 高野恭子 橘芳美 佐田佑慈
竹下かおり 小野孝弘 関幸治 長尾卓磨 岩谷健司
脚本・監督:飯塚花笑

エグゼクティブプロデューサー:本間憲、和田有啓 プロデューサー:菊地陽介、山田真史、飯塚花笑 協力プロデューサー:志尾睦子、佐久間由香里
撮影:角洋介 サウンドデザイン:紫藤佑弥 音楽:佐藤那美 編集:阿部誠 ヘアメイク:浅井美智恵 衣裳:村上久美子 スチール:水津惣一郎
脚本監修:中島弘象 助監督:緒方一智 制作担当:久保智彦 宣伝美術:unnoticed 宣伝:高木真寿美 亀山登美 矢部紗耶香
製作:レプロエンタテインメント
配給:Atemo

2022年/日本/カラー/シネマスコープ/5.1ch/PG-12/112分 

©「世界は僕らに気づかない」製作委員会

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