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舞台挨拶とQ&A@TIFF

誰よりも近いのに 誰よりも遠い
母と娘の物語。『わたしのお母さん』は11月11日(金)より、ユーロスペース ほか全国順次ロードショーとなります。

そして、10月28日に東京国際映画祭にて、主演の井上真央と杉田真一監督が登壇しての舞台挨拶とQ&Aが行われました。(東京国際映画祭レッドカーペットはこちら
『わたしのお母さん』東京国際映画祭
『わたしのお母さん』舞台挨拶とQ&A
日程:10月28日(金)
場所:角川シネマ有楽町
登壇:井上真央 杉田真一監督

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井上真央 杉田真一監督登壇

鑑賞直後の観客を前に、監督は本作の企画について「映画の企画を考えていたころ、母と娘の問題を目にすることが多く、掘り下げていくと、この問題の語られ方に違和感を覚えた。一括りには語ることができないと分かり、興味を持ったのがきっかけです」。母親役に石田えり、娘役に井上真央を起用したのは「この二人がいなければ映画は成り立たなかった。一言で言うと決め手は、「石田さんは年々増していく現役感」「井上さんは佇まいの説得力」だと思います」と語った。

母との関係に苦悩する娘役を演じた井上は、「母と娘の映画と聞いて、はじめは親子の話をドラマティックに描くのかなと想像しましたが、そうでは無くて。でもこの映画で、私が演じた夕子のように、親子関係に苦しむ人や生きづらさを感じている人に届けられるものがあるのではないかと思いました。役として夕子を生きる、そこに存在する、というのは難しかったですね」と振り返った。『わたしのお母さん』東京国際映画祭

タイトルにちなんで母との一番の思い出について聞かれると、井上は、「昔、仕事のために母とよく電車で移動していたのですが、駅の売店でお菓子を買ってもらったことですね。大人になっても、そのお菓子を見るとその頃のことをよく思い出します」

Q&A
観客とのQ&Aでは、井上の熱演がみられるラストシーンについての質問が多数あがり、井上は、「ラストで初めて夕子が本音を言えたのだと思います。ラストの夕子の表情については、観る人によって解釈が異なり、面白い感想も頂きました。監督もこの映画のテーマとして、感情や物事について何か特定することを避けて描いていましたので、観る人それぞれの自分の物語として捉えてもらえると嬉しいです」

また、観客から、本作の特徴である、セリフが少なく表情で見せるシーンが多いことについて、井上は、「印象に残っているのは、はじめの母と娘の再会シーンなのですが、色々動きを付けたり試したのですが、結局は、何もしない姿を長回しで撮影しました。これは台本にもなかったシーンでしたね」。
これに対して監督は、「台本でセリフに込めたことも、井上さんの芝居を見るとセリフが無くても伝わるな、と感じた。何もしなくても井上さんの佇まいで語ることができる、それをちゃんと映すべきだと判断しました」。『わたしのお母さん』東京国際映画祭
また、セリフがなく歩くシーンを大事にしたいと監督に言われたことについて、井上は、「歩くだけで夕子の気持ちを表現するのは難しいなと悩んだのですが、監督から「溢れそうな一杯のコップを持ちながらこぼれないように歩いている感じ」と言われて、何となく腑に落ちたんです」と、現場でやり取りを明かしてました。
(C)2022 TIFF

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映画『わたしのお母さん』

11月11日(金)より、ユーロスペース ほか全国順次ロードショー

公式サイト:
https://www.watahaha-movie.jp/
わたしのお母さん
母との関係が苦しい娘×悪気なく娘を追いこんでしまう母
実力派俳優ふたりが体現する“親子のリアル”
主人公の夕子には、25歳にして日本アカデミー賞最優秀女優賞を受賞し、たしかな演技力が絶賛される井上真央。母の寛子役には、実力派俳優としてキャリアを重ねハリウッド進出も果たした石田えり。夕子の妹弟役には阿部純子、笠松将と注目の若手俳優が勢揃いしました。監督は、長編デビュー作『人の望みの喜びよ』(15)がベルリン国際映画祭ジェネレーション部門でスペシャルメンションを受賞し、人間ドラマを描く手腕が高く評価された杉田真一。家族だからこそ言葉にできない、複雑で繊細な心情を丁寧に紡ぎ、ひとりの女性が葛藤を乗り越えて前へと進む道のりを静かに見守ります。
わたしのお母さん

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出演 : 井上真央 / 石田えり
阿部純子 笠松将 / 橋本一郎 ぎぃ子 瑛蓮 深澤千有紀 丸山澪 / 大崎由利子 大島蓉子 / 宇野祥平
監督・脚本:杉田真一  メインテーマ:mayo 「memories」(ドリーミュージック)
配給:東京テアトル 2022年/日本/カラー/1.85:1/5.1ch/DCP/106分 
(C)2022「わたしのお母さん」製作委員会
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