映画情報どっとこむ ralph 舞台挨拶付きプレミア上映
田中裕子を主演に迎えた久保田直監督最新作『千夜、一夜』が10月7日(金)より、テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開となります。
『千夜、一夜』『千夜、一夜』
その舞台挨拶付きプレミア上映イベントがヒューマントラストシネマ渋谷にて行われ、尾野真千子、ダンカン、安藤政信、久保田直監督が登壇しました。
『千夜、一夜』
舞台挨拶付きプレミア上映イベント
日付:9月5日
場所:ヒューマントラストシネマ渋谷
登壇:尾野真千子、ダンカン、安藤政信、久保田直監督
※主演の田中裕子は体調不良のためイベントを欠席。
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笑顔で挨拶

観客の温かい拍手に包まれ、キャストと監督がステージに登壇。
初めに一言ずつ挨拶。
尾野は開口一番に「ようこそ!本日お越しくださりありがとうございます」と元気な笑顔でコメント。
『千夜、一夜』
続けてダンカンが「皆さん、『今日は田中裕子さんはいないのかよ』と怒ってないですか?」と語り始め、「その代わりといってはなんですが、みなさんぜひ幸せになってください」とポケットに仕込んでおいた“幸せになれる壺”を掲げると、キャスト陣から「映画と壺は全く関係ないですから!」と総ツッコミが起き、会場が一気に和やかな雰囲気となった。

続けて安藤も「僕の役は男としてはあまり胸を張れない役ですが、壺でも買って幸せになります」とダンカンの“壺ネタ”に重ねてコメントした。

本日が最速プレミア上映舞台挨拶がスタート。

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“失踪者リスト”

まずMCから久保田監督へ、本作の着想となった、“失踪者リスト”についての質問がされた。
監督は「約20年くらい前に“失踪者リスト”が話題になったときに、行方不明者の顔写真がならんだポスターが強烈に印象に残りました。その中には、事件や事故に巻き込まれたのではなく、自分の意思で蒸発した人がいたということを知り、興味を持ちました。前日までいつもと変わりなく過ごしていたのではないか、なぜ消えてしまいたいと思ったのか、残された家族はどんな思いで待っていたのだろうか、と関心をもち、この“失踪者リスト”に家族の本質がみえるかもしれないと思いました。」とコメント。『千夜、一夜』
前作『家路』と二度目のタッグとなる脚本・青木研次さんと話し合いを重ねて制作を進めていったという。

田中演じる登美子は30年前に失踪した夫をひとり待ち続ける女性。
そんな登美子の前に現れるのが、2年前に失踪した夫を探す奈美だ。
この役柄について、演じた尾野は「田中さん演じる登美子は待ちますが、私は違う選択をします。その選択が次の一歩を踏み出す女性として現実的なのかなと思いますが、演じながらも“これであっているのかな”と迷いながら演じました。すごく難しい選択だと思います。皆さんだったらどの選択をするのでしょうか…。ぜひこの映画を観て一緒に考えていただけたら」とコメント。

そんな登美子と奈美のほかに、ダンカンが演じた春男も、想いを寄せる女性の気が自分に向くのを“待ち続ける”男性。
ダンカンはそんな春男について、「共感する部分はあります。劇中では登美子を待っていますが、私生活でも数年前に亡くした妻のことをもういないとわかっていても、待ってしまうときがたまにあります。ある意味ずっと待ち続けているので、登美子の気持ちがとてもわかります。」とコメント。『千夜、一夜』

一方で安藤が演じた洋司は、ある日突然、理由もわからず失踪してしまう役柄。
一足先に映画を観たライター・評論家からは、安藤のそのふと消えてしまいそうな儚げな雰囲気に妙な説得力を感じた、という感想が相次いでいる。その役作りについて、安藤は「無意識にやった気がしますね。普段も周りの人から『(安藤さんは)すぐにいなくなる』といわれたりするので…。」とコメント。『千夜、一夜』

次に本作の“待つ”というテーマについて、キャストそれぞれ「待つことは得意か?」と聞かれると尾野は「苦手です。人を待ったことそんなにないけれど、俳優という仕事は“待ち時間”がつきもの。撮影の合間に何時間も待つことはありますが、仕事であれば頑張って待ちます」とコメント。

俳優としても活躍するダンカンも同じ悩みを抱えており、以前、撮影の待ち時間に海辺で寝ころんでいると、肌が真っ黒に焼けてしまい、シーンが繋がらなくなり、監督に怒られたことがあるそう。続けて安藤は「映画と全く関係ありませんが、僕がずっとチャンスを待ち続けた写真展を開催することになりました!ぜひ拡散お願いします」とコメントすると会場から拍手が!

待って待って出上がった作品

「本作は当初、なかなか出資集まらず、クランクインまで6年かかりましたが、撮影開始してから5日目に、新型コロナ感染拡大に伴い、撮影が中止になりました。一度撮影がストップしたら再開するのが難しい中で、田中裕子さんと長い時間話し合って中止に至りました。そんななかで裕子さんが皆さんの手を取って涙ながらに「健康でいて。健康でいてさえすれば必ず…」と皆さんに向かって声をかけてくださいました。

尾野さんも泣きながら「私も絶対に裕子さんと一緒に仕事したい」と仰っていて、あの光景は忘れられないものです。この年月をかけたからこそ良い作品ができたと思います。そういう意味では“待って待って出上がった作品”です。ぜひ待った甲斐があったと思って見ていただきたいです。」というコメントすると会場は本日一番の温かい拍手に包まれ今回のプレミアイベントは幕を下ろした。

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『千夜、一夜』

10月7日(金)テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開

年間約8万人――。

それは日本全国の警察に届けられる行方不明者の数。
ドキュメンタリー出身監督が「失踪者リスト」から着想を得て、8年もの歳月をかけて完成に至る。
北の離島の美しい港町。登美子の夫が突然姿を消してから30年の時が経った。彼はなぜいなくなったのか。生きているのかどうか、それすらわからない。
漁師の春男が登美子に想いを寄せ続けるも、彼女がそれに応えることはない。そんな登美子のもとに、2年前に失踪した夫を探す奈美が現れる。
彼女は自分のなかで折り合いをつけ、前に進むために、夫が「いなくなった理由」を探していた。
ある日、登美子は街中で偶然、失踪した奈美の夫・洋司を見かけて…。
『千夜、一夜』

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田中裕子 
尾野真千子 安藤政信 / ダンカン
白石加代子 長内美那子 田島令子
山中崇 阿部進之介 田中要次 平泉成 小倉久寛

監督・編集:久保田直 脚本:青木研次  音楽:清水靖晃
製作:映画『千夜、一夜』製作委員会
特別製作協力:(株)シャイン、(株)サンテクノ  協賛:サンフロンティア不動産(株)
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
制作プロダクション:ソリッドジャム
配給:ビターズ・エンド
2022年/日本/カラー/ビスタ/DCP/5.1ch/126分
(C)2022映画『千夜、一夜』製作委員会

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