映画情報どっとこむ ralph

ゆうばり国際映画祭クロージング

3年連続開催となるオンライン、そして、3年ぶりの現地夕張でのリアル開催という、映画祭として初めてのハイブリッド式で【7月28日(木)~8月1日(月)】に開催された“ゆうばり国際ファンタスティック映画祭20212Powered by Hulu”。最終日の8月1日(月)にクロージングセレモニーが行われ、各賞の受賞者が発表されました。

MCにはフリーアナウンサーの笠井信輔と坂本梨紗が登場。「今日は7作品見ました!」と配信で映画祭を楽しむ声や、「あたたかいムードで超楽しかった!」と3年ぶりにリアル開催された夕張からの現地からの声など、映画祭公式Twitterに寄せられた一般視聴者の声を紹介した後、いよいよ各賞の受賞結果が発表されました。そして各審査員から講評をいただいた後、映画祭のエグゼクティブプロデューサー深津修一が来年度の映画祭開催の約束を掲げ今期の閉幕宣言を行い、2022年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭は幕を閉じました。

◆ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2022 Powered by Hulu受賞結果◆

【ファンタスティック・ゆうばり・コンペティション部門】

審査員長:佐藤佐吉(日本/映画監督/脚本家/俳優)

審査員:サブリナ・バラチェッティ氏(イタリア/ウーディネ極東映画祭プログラマー)、キム・テシク 氏(韓国/映画監督)、

エレン・キム 氏 (韓国/BIFANチーフプログラマー)、狗飼恭子(いぬかい きょうこ)氏(日本/作家/脚本家)

<グランプリ>
『アネモネ~子どもが見てはいけない童話』 チョン・ハヨン監督

<審査員特別賞>
『えんまさん』 鈴木智貴監督

<北海道知事賞>
『#ピリオド打ったらカタルシス』 CRAZY JOE監督

<フィルミネーション賞>
『さようなら』 野村有志 監督

<シネガーアワード>
『アネモネ~子どもが見てはいけない童話』 チョン・ハヨン監督

【京楽ピクチャーズ.プレゼンツ インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門】
審査員長:池島ゆたか(日本/映画監督)
審査員:イ・テギョン(韓国/俳優)、北條誠人(日本/ユーロスペース支配人)

<グランプリ> 
『ただの夏の日の話』 松岡芳佳監督

<優秀芸術賞>
『サンナクチ 生きたタコ』 フランソワ・ガエル監督
『アンハイムリッヒ』 ファビオ・コロンナ監督
『現代版 城崎にて』 太田信吾 監督

映画情報どっとこむ ralph “ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2022 Powered by Hulu”、本年度のグランプリは『アネモネ~子どもが見てはいけない童話』(チョン・ハヨン 監督)が受賞。シネガーアワードとのW受賞となった。
ゆうばりコンペグランプリ受賞監督/『アネモネ~子どもが見てはいけない童話』
◆グランプリ:(チョン・ハヨン監督)
グランプリを受賞したチョン・ハヨン監督は「シネガーアワードもいただいていたので、本当に思いもよりませんでした。映画祭関係者の皆様、ありがとうございました」と喜びのコメント。
主演女優のチョン・イラン氏は「本当も思っても見なかったです。役者としての演技は初めてだったのですが、本当に意義深い賞をいただきありがとうございます。最近、落ち込んでいたけれど、希望と夢をくださりありがとうございます。この気持ちを忘れないようにして「アネモネ」の蕾が咲くように、頑張っていきます」と意気込みを語った。

続いて、 『えんまさん』(鈴木智貴監督)が審査員特別賞を受賞。

◆審査員特別賞: 『えんまさん』(鈴木智貴監督)
鈴木監督は、「心臓が大変なことになっています」と喜びのコメント。司会の笠井氏から周囲からの評判について聞かれると「自分自身は気になるなと思っていたところが周りの人たちからは評判が良かったりして不思議な気分でした」とコメントしました。

続いて、『#ピリオド打ったらカタルシス』(CRAZY JOE(クレイジー・ジョー)監督)が北海道知事賞を受賞。

◆北海道知事賞:『#ピリオド打ったらカタルシス』(CRAZY JOE監督)
主演の山﨑将平氏は、「ノミネートされただけでも嬉しいのに、たくさんの人に見ていただけたと思うとより嬉しいです」と喜びのコメント。役作りについては「撮りながら役を一緒に作っていく形でした」と明かしました。クレイジー・ジョー監督の妻でもある佐野円香プロデューサーは「素晴らしい賞をありがとうございます。半年くらいかけて少しずつ撮っていて長期になってしまったので、たくさんの人が力を貸してくれてみんなで作り上げた作品なので、名誉な賞をいただけて光栄です」とコメントした。

続いて、昨年新設されたフィルミネーション賞の受賞作品が発表。
フィルミネーション賞とは、フィルミネーション株式会社より、新映画監督の活躍を⽀援する『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』のファンタスティック・ゆうばり・コンペティションに賛同いただき昨年度より新設された賞。今年は『さようなら』(野村有志 監督)の受賞が発表されました。
◆フィルミネーション賞:『さようなら』(野村有志 監督)
野村監督が「初めて撮った映画でこのような賞をいただけてとても嬉しいです!(関西弁の本編の)字幕も用意しています!」とコメントすると、イルミネーション株式会社エグゼクティブアドバイザーの掛尾良夫氏が、「ぜひ海外に飛躍するよう期待しています!」とエールを送った。

さらに、シネガーアワードの受賞作品が発表。シネガーアワードとは、南俊子賞(批評家賞)を受け継ぐもので、道内外の映画業界関係者によって選出される賞。本年度は昨年に続き、STVラジオパーソナリティ・工藤じゅんき氏、キネマ旬報編集部・川村夕祈子氏によって選出されました。

◆シネガーアワード:『アネモネ~子どもが見てはいけない童話』(チョン・ハヨン監督)』※韓国
チョン監督は「映画祭に招待されただけでも感謝の気持ちでいっぱいだったのに、このような大きな賞をいただけて本当に幸せで胸がいっぱいです」と喜びのコメント。主演女優のチョン・イラン氏からも「この賞は私だけでなく全ての人がいただく賞だと思っています。インディペンデンスで頑張る監督・俳優さんみんなに感謝の気持ちを伝えたいです。インディペンデンスの映画、そして私たちの発展を願いながら、本当にありがとうございます」と熱い思いを語った。
工藤じゅんき氏は「一発逆転・宝くじという誰もが共感するものをテーマに、テンポよくユーモアも交え、体当たりの演技で魅せてくれました。主演女優のチョン・イランさんの、夢を掴み損ねた表情が今も焼き付いています」と評価しました。

最後に審査員長の佐藤佐吉監督より、「今回は5つの視点で審査させていただきました。【今見るべき映画か】【作品のテーマ】【キャラクター】【エモーショナルな部分に訴えかける作品か】【最後まで楽しめる作品か】。今回、『アネモネ』は全ての要素が完璧に出されていて本当に面白く、非常に完成度が高い作品でした。他の5作品もアイディアが斬新で最後まで楽しめる作品だらけでした。ぜひ、今後とも面白い作品を期待しています」と【ファンタスティック・ゆうばり・コンペティション部門】を総評。映画の明るい未来を願いました。

映画情報どっとこむ ralph 続いて、【京楽ピクチャーズ.プレゼンツ インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門】の受賞結果の発表が行われました。

◆グランプリ:『ただの夏の日の話』(松岡芳佳監督)※日本
ショートコンペグランプリ受賞監督/『ただの夏の日の話』
松岡監督は「事前に受賞の連絡が来るのかと思っていました!」と驚きながらも「コロナ禍で撮影したのですが、自分の足元にある小さい奇跡に気づくきっかけになればと思って撮影をしました」とコメント。
審査員長の池島ゆたか監督は「完璧な25分でした。テーマ性・エンタメ性ともに文句のない、私の中ではダントツの一等賞でした。脚本・演出・撮影・2人の役者、そしてなんと言っても群馬県桐生というロケーションは風景だけでもエンタメでした。いいものを見せてもらいました!」と大絶賛のコメントを贈りました。

続いて、優秀芸術賞の3作品が発表となりました。

◆優秀芸術賞:『サンナクチ 生きたタコ』(フランソワ・ガエル監督)※韓国
ガエル監督は「どうもありがとうございます」と日本語で挨拶をし、受賞には驚きを隠せない様子で、「撮影で難しい部分もありましたし、俳優の皆さんにも映画祭にも感謝でいっぱいです。賞をいただけるとは夢にも思いませんでした」と喜びのコメント。審査員のイ・テギョン氏は「特別なとても強烈な映画でした」と評価しました。

◆優秀芸術賞:『アンハイムリッヒ』(ファビオ・コロンナ監督)※メキシコ
コロンナ監督は「自分でもとてもびっくりしています。この作品を日本の皆さんにお届けできてとても嬉しく思います」とコメント。審査員の北條誠人氏は「表現したいという熱い気持ちがとても感じられ、賞に値すると思いました。ただ怖いだけでなく、過去の古典作品へのオマージュや引用なども見られ、ますます惹かれました」と評価しました。

◆優秀芸術賞:『現代版 城崎にて』(太田信吾 監督)※日本
太田監督は「コロナ禍でどうしたらいいのかわからなくなっていた時に希望を見出したいと思って撮影しました」とコメント。審査委員のイ・テギョン氏は「誰かを慰めるために撮影している監督の気持ちも伝わってきてすごくよかったです」と評価しました。

最後に、審査員長の池島監督より「短編24作品、日常的なものからものすごく大作感のあるものまであり、楽しませてもらいました。これからも継続していけたらと思います」と【京楽ピクチャーズ.プレゼンツ インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門】の総評を行いました。

***********************************

関連記事:




良かったらランキングUPにご協力ください。
  にほんブログ村 映画ブログ 映画情報へ    にほんブログ村 アニメブログ アニメ情報へ