『TBSドキュメンタリー映画祭』この度、TBSの新たなブランド「TBS DOCS」のメインイベントとして、3月18日〜3月24日・ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催される「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」が本日初日を迎えました。そして、ドキュメンタリー映画『完黙 中村喜四郎~逮捕と選挙』が上映され、武田一顯監督と松原由昌監督が舞台挨拶を行った。 『TBSドキュメンタリー映画祭』『完黙 中村喜四郎~逮捕と選挙』舞台挨拶イベント日程:3月18日(金) |
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武田一顯監督、松原由昌監督登壇数々の逆境を乗り越えてきた不屈の政治家・中村喜四郎氏の生き様に迫るドキュメンタリー。TBSで長らくバンキシャを務めた“国会王子”こと武田は監督デビュー作に「冷や汗をかいています」と照れ笑いしつつ「人は逆境という地獄にいるときに、何を考えるのか?そしてその後どうやって立ち上がっていくのか?それを描きたかった」と中村喜四郎氏を題材に選んだ理由を説明した。 武田監督曰く、最もお気に入りのシーンは中村喜四郎氏が支援者と交流する日常活動の様子を捉えた場面だといい「そこで彼は支援者の表情を見て言葉を聞き、何かをくみ取っていく。その様子を見たときに、これこそが選挙だと思った。民主主義は公正な選挙でしか担保されない。その選挙をやるためにはどうすればいいのか?この場面では、政治家の選挙にかける情熱と方法論を伝えたかった」と解説した。 その中村氏については「彼はマスコミ嫌いで知られた人であり、顔だけ見ると冷たい二枚目のようで怖くも感じる。しかし実際に話してみると表情を緩めながら笑いを誘うような話し方をする。同時に彼は権力と戦い、権力に対して疑いを持つことが重要だということを教えてくれる人でもあった」と評した。 一方、松原監督も中村氏について「一つのことをやり続ける男の凄みがある。自分の信念に対して何をするべきなのか逆算ができる人。そして困難をも信念で乗り越えて、そのたびにしたたかに強くなられている気がした」とその人柄を分析した。 また武田監督は、インタビューを行う際の心構えについて「自分が代表であるという意識を持ち、いかに相手の言いたいことを引き出し、相手にとって聞きにくいことを怒らせることなく聞き出すか。そのためには事前のリサーチも必要」と、これまでのキャリアから得た経験則を披露した。 改めて中村氏と対峙したことに武田監督は「これまで私は沢山の大物政治家を相手にしてきましたが、中村喜四郎という人は最後の大物かもしれない」と手応えを明かし「実は当初は取材を断られたんです。しかし、しばらくして取材OKの返事をもらった。インタビューに際しての条件も『なにもつけない。まっぴらすっぴら何でも聞いてくれ』と言われた。一度受けると決めたら何でも受けるというこの態度こそ、古き良き日本人の姿。これこそが中村喜四郎が理想とする日本人の姿なのではないかと感じた」と振り返っていた。 |
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■映画祭概要■正式名称:TBSドキュメンタリー映画祭 2022 |