映画『余命10年』の大ヒットを記念してW主演の小松菜奈、坂口健太郎が舞台挨拶に登壇。さらに、本作の音楽を担当したRADWIMPS・野田洋次郎もサプライズ登場し観客を驚かせた。
映画『余命10年』大ヒット御礼舞台挨拶 |
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自らの余命を知り、もう恋はしないと誓った茉莉(小松)、生きることに迷い自分の居場所を見失った和人(坂口)が惹かれ合い、紡ぎだした“10年間”を描いている本作。公開から約2週間で興行収入11億円を突破、リピーター鑑賞者も続出している中、周囲の反応を聞かれた小松は「こんなに嬉しいことはないです。日々色々な感想を見て感激する日々です。小学校の娘を連れて映画を観てくれた人から子どもたちにもちゃんと届いてたっていうお話を聞けて、そうゆう作品に巡り合えたことと、このタイミングで公開することは本当に良かったと思います」とコメント。
続けて坂口は「感想の中で『この作品を観て潤いを与えてくれる』という感想があったんですよ。それは本当に美しいことだなと思いました。公開して世界に羽ばたいていきましたけど、そこから何かを感じてもらうことができて、それだけで、この作品をやった意味があったなって感じましたね。この仕事の一番大事な部分。その感想を見て僕も潤いましたね」と微笑んだ。 そして、野田は「僕自身が周りに(映画を)観てよと伝えた映画は初めてでしたね。この作品は出会わないよりは、出会った方が何倍も豊かな日々になるなと音楽を作りながら思いました。自分の大事な人には絶対に観て欲しいと思っていますし、観てくれた人からの感想を聞いてやって良かったと実感しますね」と周囲からの反響を明かした。 そのような想いが込められて作られた楽曲には「作品のシーンごとに人物に寄り添う劇伴はまさに達人」、「歌詞が凄くいい」などの声が届いており、キャスト・スタッフ陣にとっても心の拠り所のような存在となっていたという。 クランクイン前に楽曲があると嬉しいと藤井監督から依頼があったそうで、野田は「撮影の前に道しるべとなるような音楽を作ってもらえませんかということで。それで「うるうびと」のデモを脚本を読ませてもらいながら作って、脚本を読んだ段階での自分の素直な感情を歌詞にしました」と振り返った。 小松は「RADWIMPSさんが主題歌を歌ってくださると聞いて1000%良いに違いないと思いました(笑)。それで完成した曲を聴いて本当に素晴らしかったです。映画の撮影前はどんな風になっていくのか未知の世界だったんですけど、曲のおかげで扉が開いてくれたというか、この音楽を超えるものを作っていかないと負けてしまうと思いながら、目指す場所があったので、茉莉を演じていて曲に助られることが日々ありましたね」と感謝を語った。 |
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ここで、MCから野田が本作のために書き下された主題歌「うるうびと」をサプライズで初披露することを伝えられると場内からは驚きの声が上がった。そして、野田がゆっくりとピアノを弾き始め演奏はスタート。 最初に劇伴の「和人の告白」、次に「Opening of [余命 10 年]」を披露。最後に主題歌「うるうびと」が圧巻の生歌唱で披露され、野田が奏でるピアノの旋律と、柔らかく優しい歌声は場内を包み込み、その様子に場内は酔いしれていた。上映後の舞台挨拶ということもあり、涙を堪え切れずに流すお客さんもいる中、生歌唱の感想を聞かれた小松は「凄すぎます…。言葉で言い表せない。超贅沢な時間だと噛みしめちゃいました。感情を優しく抉ってくる感じ。こんな素晴らしい曲を、この映画に命を吹き込んでくれてありがとうございます」と言葉に詰まるほど感激した様子をみせた。 それには坂口も「目一杯になってしまいます。ね~・・・(笑)これが感想というか(笑)。演者だけじゃなくて、スタッフの方々にとっても道しるべのようなものでしたね。クランクイン前にみんなの向きが揃って、足を踏み出せたのはこの「うるうびと」っていう曲の力だったと思いますね」と野田に感謝を伝えた。それを受けて野田は「手が震えましたね。二人(小松、坂口)の前で、映画を観てくださった皆さんの前で初めて演奏出来てすごく幸せでした」と笑顔でコメント。 そして、本作で注目して欲しいシーンを聞かれた野田は「嫌な人が一人もいない。全ての人の人生が真っすぐで、生き生きとしていたし、どの人も主人公として生きているなと思いました。命をちゃんと燃やしている人たちばかりの映画だなと思って、それはすごく稀有なことだなとも思いました。だから観るたびに自分は視点を変えてしまう。一回目はこの人を見てたけど、二回目は別の人を見るという風に見る方向を変えると、全く違う感情を貰えたりとかあると思う。そうゆう楽しみ方や見方をすれば、もっと気づけること感じることがあると思います」と野田流の本作の楽しみ方を伝授。 一方の坂口は注目箇所について「桜のシーンかな。和人が松葉杖をついているシーン桜だし、物語終盤のシーンも桜なんですよね。桜ってすごく不思議で、とっても幸せで美しいものにも見えるけど、どこか刹那的で儚いものにもなるじゃないですか。作品は四季を少しずつ丁寧に追っていますけど、春の印象的な桜だけでこんなにも感じ方が違うんだって思いましたね」と約一年という時間をかけて丁寧に四季の移り変わりを撮影した本作の魅力を語った。 |
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『余命10年』映画公式サイト: 映画公式ツイッター: STORY |
原作:小坂流加「余命10年」(文芸社文庫 NEO 刊)
監督:藤井道人
脚本:岡田惠和 渡邉真子
出演:小松菜奈、坂口健太郎
山田裕貴、奈緒、井口理 / 黒木華
田中哲司、原日出子、リリー・フランキー / 松重豊
音楽・主題歌:RADWIMPS「うるうびと」(Muzinto Records / EMI)
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2022 映画「余命 10 年」製作委員会
【原作書影クレジット】文芸社文庫 NEO 刊