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『高津川』公開延期から2年。公開延期から2年を経て、本日2月11日(金)に全国公開を迎えた映画『高津川』。 |
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甲本雅裕、共演・戸田菜穂、大野いと、錦織良成監督登壇一級河川としては珍しいダムが一つも無い日本一の清流「高津川」を舞台に、人口流出に歯止めのかからない地方の現実の中、歌舞伎の源流ともいわれる「石見神楽」の伝承を続けながら懸命に生きる人々を力強く描いた本作。コロナ感染拡大による緊急事態宣言を受け2020年4月に公開延期を強いられていたが、約2年を経て念願の全国公開を迎えた。 これまで名バイプレイヤーとして活躍し、本作で映画初主演を果たした甲本は、「この日が待ち遠しかった。奇跡のように感じています。2年前は封切られることが当たり前だと思っていたが、当たり前が当たり前でなくなった。今日ここで公開を迎え、皆さんに見てもらうことが全て。世の中の状況は今大変ですが、僕はベストな日に公開ができたと思っています。本当に幸せです」と笑顔を見せた。 地元・島根県で撮影を行った錦織監督は、「地元で映画を作ってほしいと地元の人たちから話を聞いて、あれから13年。舞台は島根ですが、日本全国津々浦々どこにでもある話だと思っていますので、東京も含めて自分のふるさとを思い浮かべながら観ていただけたら嬉しいです」と本作への思いを語った。 脚本を読むまで自分が主役だと知らなかったと言う甲本は、「何も知らされず脚本を渡され、読み終わって“主役じゃないか?”と思いマネージャーに電話したら、30年以上役者をやってきて初めて主役をやるのに、“そうですよ”と軽いノリで返された(笑)でも、だからこそ冷静に脚本を読めたし、作品に入り込めた」と明かした。 そして、甲本は改めて映画館に足を運んでくれた観客への感謝を述べ、「世の中ぐちゃぐちゃですよね。嫌なことがたくさんあって、色んなストレスでいっぱいになっていると思います。コロナになって自分の仕事で何ができるんだろうって考えていた。結局、僕らは何も与えることができない。可能性があるとすれば、皆さんの心の隙間をほんの少しだけ空けることができるのではないかと思ったんです。映画や演劇、テレビを見たときにできた少しの隙間に、好きなことや楽しいことだけを詰め込んでください。そうすればもう少し長生きできるかなと思います」とコロナ禍でのエンタメ界への思いを熱く語り、最後に「僕たちの願いは、この映画が誰かと話しをする機会になってほしいと思っています。マスクはしてね(笑)」と呼びかけ、盛大な拍手に迎えられ舞台挨拶は幕を閉じた。 |
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映画『高津川』は、新宿バルト9ほか全国順次公開中。 STORY |
原作・脚本・監督:錦織良成(映画『白い船』『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』)
出演:甲本雅裕 戸田菜穂 大野いと 田口浩正 高橋長英 奈良岡朋子 ほか
プロデューサー:安川唯史 音楽:瀬川英史 撮影:佐光朗 照明:加瀬弘行 録音:武進 編集:日下部元孝
制作プロダクション:goen 配給:ギグリーボックス
2019年/カラー/5.1ch/ ビスタ/113分
公式サイト:takatsugawa-movie.jp
© 2019 映画「高津川」製作委員会