吉田大八監督 × 天狼院書店店主『騙し絵の牙』登壇イベント大泉洋を主人公にあてがきした前代未聞のベストセラー小説「騙し絵の牙」(角川文庫刊)が待望の映画化!松竹配給にて、3月26日(金)より全国公開となります。 出版業界、書店業界にもエールを贈る本作の公開を前に、「天狼院書店」とのコラボレーションで実現したイベントです。吉田大八監督とトークをするのは、「本の提供に止まらない“本の先にある体験の提供”=【READING LIFEの提供】を掲げ、そのユニークな取り組みが話題の天狼院書店店主・三浦崇典さん。映画『騙し絵の牙』に見る「出版・書店業界のカタチ」や「本屋さんのこれから」をテーマに、本作の見どころや書店業界について、この組み合わせだったからこそ聞ける大変興味深い話をたっぷり語りました。 そして、MC伊藤さとりさん。この規模のトークイベントで、贅沢~!! 『騙し絵の牙』公開記念トークショー日時:3月14日(日) |
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本作は「罪の声」などで知られる作家・塩田武士が、大泉洋を主人公にあて書きした同名小説の映画化。大手出版社・薫風社を舞台に、権力争いや雑誌の廃刊などを巡って、自らの守るものをそれぞれに抱えたクセモノたちが、生き残りをかけた壮絶な騙し合いバトルを繰り広げる。出版業界や書店業界を舞台にしていることから、今回のコラボトークショーが実現した。 原作小説に惹かれた点について吉田監督は「出版業界の中でのサバイバルをかけた争いを借りて、俳優のドラマチックな表情を見せることのできる物語だと思った。そこを軸に考えたときに、僕の大好きな映画『仁義なき戦い』をやるくらいの気持ちで脚色しました」と名匠・深作欣二監督の傑作実録路線映画をイメージしたという。 大胆な脚色も施されているが「小説を読んだ方にも映画を楽しんでもらいたいという思いがあり、原作ファンの期待に添いながらも、いい意味で気持ち良く“騙し”たかった。ぜひ先に原作を読んでいただき、出版社の知識を入れてもらえれば、より映画を楽しんでもらえると思う。映画も原作小説もそれぞれ独立した楽しみ方ができるはず」と狙いを明かした。 高野役の松岡茉優とは映画『桐島、部活やめるってよ』以来約8年ぶりとなるが「脚色をする中で高野の年齢も、速水との関係性も変わってきて、原作よりも年齢を若くして新人編集者という設定にしました。その設定になったときに松岡さんに声をかけることができると思ったし、速水役の大泉さんと松岡さんだったら面白いという結びつきで実現しました」とキャスティングの舞台裏を紹介。これに三浦さんは「松岡さんの設定がしっくりくると思ったし、高野のような人が出てこないと出版業界は良くならないと思った。僕は大泉さんの速水よりも、松岡さんの高野に感情移入が出来て応援しました」と共感を寄せていた。 |
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三浦さんは原作からではなく、本編から作品の世界に触れたそうだが「出版業界のことが上手く描かれているし、提言のようなものもあり、出版に携わっている人は観た方がいいとおススメしています。プロから見ても『なるほど!』と腑に落ちるところが沢山ある」とリアリティを高評価。吉田監督は「出版関係の方々にリサーチしたし、その中で協力はするが名前は伏せてくれと言われたこともあります。相当にセンシティブなところに触れていると思ったけれど、僕自身もそこまで踏み込まないと面白くないと感じた」と綿密な取材の成果に胸を張った。 オールスターキャストの座組も話題だが「僕も一同が揃ったポスターを見た時はビビりました(笑)。でも撮影時はそんなことは気にせず、目の前のことだけに集中していました」と笑わせつつ、初顔合わせとなる佐藤浩市については「お会いするまでは緊張したけれど、やはり映画を愛する方ですし、作品をよくするために乗ってくれる方。実は可愛い瞬間もあって、好きになってしまいました」とベテラン俳優の映画愛に感謝していた。 |
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映画『騙し絵の牙』公式サイト:こちら ストーリー |
監督:吉田大八
脚本:楠野一郎 吉田大八
原作:塩田武士「騙し絵の牙」(角川文庫/KADOKAWA刊)
出演:大泉洋 松岡茉優
宮沢氷魚 池田エライザ/斎藤工 中村倫也 佐野史郎 リリー・フランキー 塚本晋也 / 國村隼 木村佳乃 小林聡美 佐藤浩市
©2021「騙し絵の牙」製作委員会
配給:松竹