『舟を編む』で日本アカデミー賞監督賞を最年少で受賞し、その後も『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『町田くんの世界』と日本では既に若き映画作家として名を馳せており、2019年のアジア・フィルム・アワードではチェン・カイコーら錚々たる監督陣の中で見事、アジア最優秀監督賞を受賞、完全オリジナル脚本で挑んだ新作『生きちゃった』の公開も2020年秋に控える石井裕也監督が、韓国映画のスタッフ・キャストと共に、韓国の地で共闘した最新作が『アジアの天使』。
本作は95%以上のキャスト、スタッフが韓国チームであり、ロケ地はすべて韓国、日本映画の繊細さと韓国映画の力強さを融合した新たなアジア映画を創造する。 |
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キャストには石井監督と数々の作品でタッグを組んできた池松壮亮が主演で参加、ふたりは韓国初進出となる。 池松壮亮 コメント そして池松の兄役には韓国でも絶大なる人気を誇るオダギリジョー。日本映画を牽引する、ふたりの本格的な競演は本作が初となる。 オダギリジョーコメント 韓国映画界からはヒロインとして『金子文子と朴烈』(17/イ・ジュンイク監督)で長編映画初主演を務め、韓国公開当時に“今年一番の新人”と呼ばれ、2017年~2018年の多数の映画賞受賞。2018年、第23回 釜山国際映画祭でも俳優賞を受賞している実力派女優、チェ・ヒソが参画。 チェ・ヒソコメント |
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日本側の永井プロデューサーが「石井監督と韓国のクリエイターとの共同作業で映画を作りたい」という思いから企画が始まった本作は、『猟奇的な彼女』(01)の撮影助手を務め、『ムサン日記~白い犬』(10)、『生きる』(14)、『ビューティフル・デイズ』(19)など世界各国の映画賞を受賞した作品の撮影監督であるキム・ジョンソン、キム・ギドク監督の『嘆きのピエタ』(12)などの音楽監督、パク・イニョンらがスタッフとして参加している。
「元々異国の地で映画を作ることに興味はあった。自分の経験値や感覚が通用しなくなった時に果たしてどんな新しい発見があるのか、そのことに大いに興味があったからだ。それに、映画とは本来途方もなく自由なもののはずで、狭い世界など軽々と飛び越えていけるもののはずだ。そういう映画の可能性に期待もしていた。」と語る石井監督は、2014年の釜山国際映画祭に審査員として参加したときに出会った、韓国のパク・ジョンボム監督と意気投合し、それ以来韓国という国が自分にとって「外国のひとつ」ではなく、「とても大切な友達が住んでいる国」に変わったという。「そのときに、映画を撮れると確信した。韓国という国の全容はもちろん外国人である僕には分からないが、友達の心の痛みを想像することができるなら映画も撮れると、直感的に思った。」と語る。 |
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それぞれが心に傷を持つ、日本と韓国の家族がソウルで出会い、新しい家族の形を模索する人間ドラマ。誰も見たことのない「アジアの家族映画」が誕生する。本作は韓国にて公開した後、日本での公開となる。
『アジアの天使』 2021年 テアトル新宿他、全国公開 物語 |
撮影:2020年2月21日~3月24日
ロケ地:韓国・ソウル、カンウォンド
完成:2020年秋予定
韓国公開:2021年春予定
日本公開:2021年予定
コメント
クレジット
キャスト:池松壮亮、チェ・ヒソ、オダギリジョー
脚本・監督:石井裕也
エグゼクティブプロデューサー:飯田雅裕 プロデューサー:永井拓郎、パク・ジョンボム、オ・ジユン
撮影監督:キム・ジョンソン 音楽:パク・イニョン
制作プロダクション:RIKIプロジェクト、SECONDWIND FILM
製作:『アジアの天使』フィルムパートナーズ 配給・宣伝:クロックワークス
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会、KOFIC、ソウルフィルムコミッション、カンウォンドフィルムコミッション