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2019年、公開と同時に香港中を涙と感動で包み大ヒットを記録した『淪落の人』(原題:淪落人/英題:STILL HUMAN)が、武蔵野エンタテインメント株式会社配給により、2020年2月1日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開します。![]() 半身不随となり人生に絶望した中年男性と、家族のために夢を諦め出稼ぎ家政婦として働く若いフィリピン人女性。背景も文化も異なる見知らぬ2人が出会い、やがてお互いの人生で最も大切な存在になっていく――。 このたび、日本公開に先立ち、主人公のリョン・チョンウィンを演じる香港の名優アンソニー・ウォンが、映画のプロモーションとしては10年ぶりに来日。12月3日には新宿武蔵野館で舞台挨拶付き特別先行上映を行いました。 日付:12月3日 |
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この日の先行上映のチケットは発売後わずか4分で完売。
映画上映前、大きな拍手の中、ステージに登壇し ウォンさん:コンバンワ、ゲンキデスカ? と日本語であいさつ。半身不随により、肩より下が動かない主人公チョンウィンという役のオファーを受けた理由について、 ウォンさん:実はオリヴァー・チャン監督とは初対面。でも脚本の話をしているときに、誠意がある人だな、この人は人を騙さない人だなと思った。これがオファーを受けたひとつ目の理由でした。そして2つ目の理由として、この映画が特別であるということ。香港の商業映画ではこういう役柄は珍しいし、フィリピンの女優が主人公であることが非常に珍しい。僕は特別なものが好きなので、引き受けることにしたんです。 と明かしました。 本作は低予算映画となるため、ウォンさんに支払うことができるギャラも限られたものに。チャン監督は彼にそのことを正直に告げたと言います。 ウォンさん:でも、わずかな金額を払ってもらうくらいなら、いっそのことノーギャラでしてくださいと言ったんです。その代わりこの映画がヒットしたら、その利益から支払ってもらうことにしたんです。もちろん宣伝費もなかったんですが、幸いなことにこの映画は口コミが広がり、多くの方が劇場に来て、大ヒットとなりました。ですから今はギャラをいただけることを期待しているんですけど、今のところまだ一銭ももらっていないんですよ。 と笑いながら明かしました。 また、下半身不随で、厳格な身体コントロールを求められる車椅子での演技について、 ウォンさん:いつも演技をするときに、手足が動いてしまい、軽く押しただけでフェラーリのように走り出してしまったことも。ぶつかりそうになったらあわてて止めたり、ということもありました。 とその難しさを語ります。 現在、香港では「逃亡犯条例」改正案に端を発する抗議活動が激化しています。そんな現状について ウォンさん:しばらく、香港に行くのは控えた方がいいかもしれません。 と話し、続けて ウォンさん:やはり香港の将来は、香港側が努力して勝ち取るしかありません。香港の若い人の勇気と見識に敬服しています。そしてもちろん若い人だけでなく、中年もいろんな階層の人たちも参加しています。それは今までになかったことで、香港の人間として誇りに思っています! と力強く語りました。 そして最後に ウォンさん:ハンカチとティッシュはお持ちですか? これは香港のことで聞いてるわけじゃないですよ。これから観ていただく映画はティッシュペーパーやハンカチがないと困る映画なので。ぜひよろしくお願いします。 と観客に呼びかけました。 |
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『淪落の人』
2020年 2月1日 新宿武蔵野館 他 全国順次公開 原題:淪落人/英題:STILL HUMAN <STORY> |
監督:オリヴァー・チャン
出演:アンソニー・ウォン、クリセル・コンサンジ、サム・リー、セシリア・イップ、ヒミー・ウォン
2018年/香港/112分/ビスタサイズ/5.1ch/G NO CEILING FILM PRODUCTION LIMITED © 2018
公式サイト:
http://rinraku.musashino-k.jp /
武蔵野エンタテインメントTwitter:
@musashino_ent