映画情報どっとこむ ralph この度、侯孝賢監督映画の常連俳優で布袋戯の巨匠・李天禄(リ・ティエンルー)の息子・陳錫煌(チェン・シーホワン)を台湾ドキュメンタリー映画界の巨匠・楊力州(ヤン・リージョウ)が追った注目作『台湾、街かどの人形劇』が、2019年11月30日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開する運びとなりました。

全国の公開に先駆け、11月8日(金)に先行特別試写会を開催されました。
楊力州監督『台湾、街かどの人形劇』先行特別試写会舞台挨拶[1]

『台湾、街かどの人形劇』完成披露舞台挨拶
日時:11月8日(金) 
場所:神楽座
登壇:楊力州(ヤン・リージョウ)監督(50歳)
通訳:橋本佳奈
MC:小林三四郎(太秦株式会社)

映画情報どっとこむ ralph 11月8日(金)、都内・神楽座にて、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督映画の常連俳優で布袋戯(ほていぎ)の巨匠・李天禄(リ・ティエンルー)の息子・陳錫煌(チェン・シーホワン)を10年に渡り記録したドキュメンタリー映画『台湾、街かどの人形劇』の先行特別試写会舞台挨拶が行われ、台湾ドキュメンタリー映画界の巨匠・楊力州(ヤン・リージョウ)監督が来場した。

若くして台湾アカデミー賞といわれる金馬奨最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、その後も金馬奨50周年記念作品『あの時、この時』をはじめ多くのドキュメンタリー映画を世に送り出している楊力州監督。本作『台湾、街かどの人形劇』は大阪アジアン映画祭2019特集企画≪台湾:電影ルネッサンス2019≫で上映され、大きな話題となった注目作である。

楊監督は「幼いころ、私は布袋戯を夢中で見ていました。でもいつからか見る機会が減ってしまいました。友人に紹介され陳錫煌さんの上演を見に行った時、陳錫煌さんの繊細な指の動きに感激し、ぜひこれは撮るべきだと強く思ったのです。」と、本作を撮るきっかけを語った。撮影をすすめる中で、「陳錫煌さんの一番弟子が布袋戯のかたわら、洗車のアルバイトをしているとしりました。彼は素晴らしい技術を持っていて、世界一の技術を持つ陳錫煌さんの一番弟子であるのにも関わらず、アルバイトをしている。彼の手は洗車をするためではない、布袋戯をするためにある。」と、伝統芸能を伝承し、生活していくことの難しさを感じたという。しかし「陳錫煌さんのフランス人の女性の弟子は、フランスでフランス語の布袋戯を上演しており、いまは多くの弟子が世界各国で活躍しており、伝統を受け継いだうえで新しい布袋戯を作り出している。」と、陳錫煌さんが伝承の為に尽力している姿について語った。

本作は陳錫煌と父・李天禄の親子の物語でもある。今回来日し取材を受ける中で、「本作を観たあと、しばらく会っていなかった父親に電話した、と話してくれた記者の方がいました。彼の声は震えていて、きっとこの映画を通して、父と子について考えてくれたのだと思う。本作を観てみなが家族について考えてくれればうれしい。」と語り、舞台挨拶は終了した。

本作を親子で鑑賞した観客の方からは「すごくたのしかったです。また見てみたいです。にんぎょうがかわいかったです。」(7歳、女)、そしてそのお母さんからは「実際に布袋戯をみたくなりました。どの国も伝統を守ることは難しいのだと感じました」(50代、女)と感想が寄せられた。

映画情報どっとこむ ralph 著名人コメント到着

19歳の若さでの衝撃のデビュー以来50年、豊かな感性きらめく数々の小説、多岐にわたるテーマの鋭い批評と笑いを誘うエッセイを書き続けてきた、小説家・金井美恵子さんからコメントが届きました!

■金井美恵子/作家
の戯れと夢に生きたドラマチックな人生とは異なり、息子のはの伝統の過酷さを生きる。指が肉体となり衣をまとって躍動する小さな世界の過激と美しさがフィルムに刻まれたのだ。

★台南市親善大使の一青妙さんよりコメントが届きました!

■一青妙/作家・女優
私が幼少時に暮らした台北で、布袋戯の上演を楽しみにいつも近所の廟に出かけた。ところが、いつの頃からか姿を消してしまった。その時の記憶が、スクリーンを通して一気に蘇った。まるで生きているように見える人形。陳錫煌の「双手」によって操られる精密極まりない動きには、台湾社会で長く伝承されてきた技術の凄さと美しさが凝縮されている。布袋劇の神とも称された父を乗り越えようとする彼の飽くなき探究心、布袋戯を愛する心、優しい笑顔は、見るものに大きな感動を呼び起こすだろう。

★「ひょっこりひょうたん島」でおなじみの人形劇団ひとみ座の代表・中村孝男さんよりコメントが届きました!

■中村孝男/人形劇団ひとみ座代表
布袋戯の緻密な表現技術は片手人形の最高峰であり、そこには人間を客観的に俯瞰で捉える人形劇の精神がある。陳錫煌老師の技、精神は世界に誇る宝。この貴重な記録映像はきっと次代への架け橋となるはずである。

★劇作、演出、映画監督、コラージュ、イラストレーションなど、多岐にわたる創作活動を展開し、名古屋を拠点に全国で活躍する天野天街さんよりコメントが届きました!

■天野天街/少年王者舘代表
手が、指が、皺が、じかんに溶ける。
手や指や皺が灰になり微塵となっても、ソレは動きつづけるだろう。
陳錫煌は赤い小箱に自分を入れて歩いていた。

■ユーロスペース劇場トークイベント
11/30(土) 17:00回上映後 
中村孝男/人形劇団ひとみ座代表
12/1(日) 14:20回上映後
山下一夫/慶應義塾大学理工学部准教授
12/7(土) 14:20回上映後
チャンチンホイ/布袋戲人形劇團 著微(チョビ) 
※布袋戯実演あり

※イベント内容、登壇者は予告なく変更になる場合がございますので、ご了承ください。

■ユーロスペース初日初回プレゼント!※ご来場者の方に先着順、数量限定
マスコットのユニコーンが可愛いタピオカショップ“WooHooTea”
ご来場者の方に先着で特製ドリンクプレゼント!
Twitter @WooHooTea
Instagram:woohootea
東京都板橋区仲宿63-7 (板橋区役所前駅下車、仲宿商店街)

映画情報どっとこむ ralph 『台湾、街かどの人形劇』

2019年11月30日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開!

公式サイト:
www.machikado2019.com

STORY
台湾の人間国宝で布袋戯の人形師・陳錫煌は、80歳を超えたいまも世界各国で公演し、多くの人々を魅了している。墨を摺る指先、キセルを燻らす恍惚とした人形の表情、ダイナミックで軽やかな大立ち回り、繊細で力強い生命力にあふれた人形たちが、陳錫煌の指先から生み出されていく。
70年代以降、現代風にアレンジされた布袋戯がテレビで人気を博す一方で、伝統的な布袋戯の観客は減少していった。台湾の伝統芸能を継承する為に奔走する陳錫煌の元には、フランス人のルーシーをはじめ多くの弟子が集まっているが、薄れゆく伝承への焦りは日々募る一方だ。
侯孝賢監督映画の常連俳優で、人間国宝であった偉大なる父・李天禄の背中を追いかけ続けてきた。いまも毎朝、父から受け継いだ小さい赤い小箱に話しかける。赤い小箱の中の戯劇の神“田都元帥”。それは父との対話であり、自身の芸との対峙でもあるのだ。陳錫煌の10年に寄り添った記録には、私たちがまだ知らない美しく生命力に溢れた台湾があった。



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原題:紅盒子-Father 
監修:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)
監督:楊力州(ヤン・リージョウ)
出演:陳錫煌(チェン・シーホァン)

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