映画『きばいやんせ!私』にて監督を務めた武正晴監督と、同作にて原作・脚本を務めた足立紳が、“映画を語る”WEB番組「活弁シネマ倶楽部」にゲスト出演した。
『百円の恋』で数々の映画賞を受賞した武監督の最新作『きばいやんせ!私』は俳優の夏帆と太賀を主演に据えた、笑いと涙の“復活”エンターテインメントであり、本番組にて、映画評論家の森直人氏MCのもと、他では聞くことのできない裏話が展開されている。 『きばいやんせ!私』は、『百円の恋』や『嘘八百』のヒットで名コンビとして知られる武監督と足立氏のタッグによる最新作。フリン騒ぎで叩かれ、左遷された児島貴子(夏帆)が、その行く先で再会した同級生・太郎(太賀)とともに、かつての伝統の姿を失った祭りを“復活”させる物語。将来を見失っていた主人公が、新たな目標に向かって奔走し、成長、“復活”していく、涙と笑いで溢れた1作である。 番組内で製作の経緯について聞かれた武監督は、物語のもとになった、鹿児島佐多岬の御崎祭りを実際に見に行き、「祭りとかはこうやって無くなっていくもんなんだなと思った」と話した。また武監督は、“祭りは若者のものである”という考えのもと、「大人の社会に入っていくためには、こんなに苦しいこと、面倒臭いことをやらないといかんのだよ」と、ある種、地域的な通過儀礼として祭りが続いていると分析。作品に込めた想いを明かした。 そして、“ネタバレ”OKのトークを特徴とする本番組では、作品のクライマックスにも触れられ、撮影中に地元の人たちの温度感が上がり、感極まって盛り上がりを増していったと撮影の裏側を明かした。そして、カメラが回ったときの俳優のパフォーマンスについて武監督は「俳優は撮影になると(こちらの想定を)超えて、カットがかけられなくなってしまう。“この先をもっとみたい。いけるところまで撮ってあげたい”と思う」とまさに監督冥利とも言える瞬間を語り、1300年以上続いた祭りを撮影したクライマックスのシーンは“神懸かり的な撮影だった”と回顧した。 |
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また、主演を務めた夏帆は、本作の主人公像を気に入って出演を決めてくれたという。 そんな主人公を描き出した、本番組に初出演となる足立氏は「勝ち組幻想が残っている女性、必死で仮面を被りながら、もがいている人が大好き」と語り、観客を魅了する人物作りの根幹を吐露した。武監督は、信頼を寄せる足立氏の脚本に対して「人間のグッとくる瞬間があって、映画にしてみたいと思える作品ばっかり」と称賛した。
本日放送の「活弁シネマ倶楽部」では、『きばいやんせ!私』の撮影秘話を始め、武 監督と足立氏の信頼感溢れるトークと森直人氏の独自の切込みから展開される物語の真相に迫るトークがたっぷりと届けられている。映画ファンが集まる“語る”番組を是非お見逃しなく!!
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【監督:武正晴 プロフィール】 1967 年生まれ。1986 年明治大学入学とともに、明大映研に参加し多数の自主映画制作に携わる。卒業後、本格的にフリー助監督として映画現場に参加。工藤栄一監督、石井隆監督、崔 洋一監督、中原俊監督、森崎東監督、井筒和幸監督らに師事する。 チーフ助監督として、『ホテル・ハイビスカス』(02 年/中江裕司監督)、『パッチギ!』(04 年/井筒和幸監督)、『嫌われ松子の一生』(06 年/中島哲也監督)、『ヒーローショー』( 09 年/井筒和幸監督)などに携わる。 『ボーイ・ミーツ・プサン』(07 年)で長編作品監督デビュー後、『カフェ代官山』シリーズ(08 年)、『EDEN』( 12 年)、『イン・ザ・ヒーロー』『百円の恋』(14 年)、 『嘘八百』『銃』(18 年)など。 【原作・脚本:足立紳 プロフィール】 武正晴・足立紳 写真: |
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『きばいやんせ!私』
公式HP: 公式ツイッター:
物語・・・ |
監督:武正晴
原作・脚本:足立紳
出演者
夏帆 太賀 岡山天音 坂田聡 眼鏡太郎 宇野祥平
鶴見辰吾 徳井優 愛華みれ 榎木孝明 伊吹吾郎
配給:アイエス・フィールド
©2018「きばいやんせ!私」製作委員会