映画情報どっとこむ ralph 現在開催中の第19回東京フィルメックスにて監督作が公開中の、イランの巨匠映画監督アミール・ナデリと、今月23日(金)から全国ロードショーとなる青春エンターテインメント映画『ギャングース』を手がけた入江悠監督のスペシャル対談イベントが行われた。

第19回東京フィルメックス
アミール・ナデリ監督×入江悠監督スペシャル対談

日付:11月19日
会場:有楽町朝日ホール スクエア
登壇:アミール・ナデリ監督、入江悠監督

映画情報どっとこむ ralph 入江監督の代表作でもある『SRサイタマノラッパー』『日々ロック』、『ギャングース』の大ファンだと言うナデリ監督はイベントが始まるや否や

ナデリ監督:入江監督はバランス感覚が鋭い。人物1人1人がちゃんと地に足が付いていて、『ギャングース』でもどのキャラクターも本当に実在していそうな人たちばかりだった。でもアクションシーンはきちんと商業的になっているんだよね。僕には撮ることができない作品だったよ。僕は自分には撮ることができない映画を好きになるんだ。

と大絶賛。さらに続けて

ナデリ監督:『日々ロック』もそうだったんだけど、入江監督は狂気的だったり暴力的なシーンがとても多いよね。これは入江監督の中にあるからなの?

と直球な質問が飛んでくると、

そうですね(笑)育ってきた場所や環境で培われたのかな?でも普段はあまり怒ったりしないので、そういう暴力性を映画で出しているのかもしれませんね。過剰でクレイジーなものが好きです。

と苦笑ながらに語った。

映画情報どっとこむ ralph その後もナデリ監督からの質問攻めは止まらず、映画オリジナルキャラクターで主人公3人たちと生活を共にすることになる、孤独な少女ヒカリについては

入江監督:主人公たちが親と過ごせなかったので、僕たち世代でその問題をどうにかしたい、と考えさせたくって登場させました。

と説明すると

ナデリ監督:素晴らしい!彼女が居ることで物語が我々に歩み寄ってくれている

と解説。さらに

ナデリ監督:東京国際映画祭で出演者たちを舞台上で見たときに、映画で演じているキャラクターと正反対の方たちばかりだと思った。そういう真逆の俳優に演技を付けられるのは入江監督の手腕。ところで今回は漫画が原作だけど、脚本を書くとき悩んだよね?

とべた褒めしながらの質問には

入江監督:書くときに、やりすぎか?漫画的すぎるか?とは悩みましたね。僕は書くときに困ったら、撮影予定の場所に行くようにしていますよ。実際に役者がそこにいると想像するようにしています。

と答えると、ナデリ監督は満足そうに頷いた。

映画情報どっとこむ ralph イベント冒頭から質問攻めにあっていた入江監督だが、ナデリが自身の映画作りについて

ナデリ監督:僕は最初は現実を描いて、途中から空想の物語になり最後に現実に戻すようにしています。

と語り始めるとすかさず

入江監督:僕もそうしていますが、それって難しいですよね?どうやれば上手くいくんですかね?

と身を乗り出すも、ナデリは「経験!」と一刀両断し、会場は笑いに包まれた。

最後に「次はどういう映画を撮るの?」と興味津々にナデリから聞かれ

入江さん:いやまだ『ギャングース』も公開されていないので…。

と答えをはぐらかしたが、

ナデリ監督:大ヒット間違いないよ!たくさんお金入ってくるから次作も考えないとね。

と満面の笑みを浮かべるも、

入江さん:いや『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』という作品が同日公開であるんですよ(笑)

と会場の笑いを誘った。

映画情報どっとこむ ralph 映画『ギャングース』は11月23日(金)全国ロードショー。

公式HP:
gangoose-movie.jp

twitter:
@MovieGangoose


犯罪集団だけを標的とする窃盗“タタキ”稼業で過酷な社会を生き抜こうとする3人の少年たちを描き、モーニング誌で2013年から2017年まで連載され、読者アンケートでは常にベスト5をキープし続けるなど高い人気を獲得した青春漫画の実写化。『22年目の告白-私が殺人犯です-』』(17)の入江悠が監督・脚本を手がけた。親も、金も、学もないサイケ・カズキ・タケオ3人の少年。彼らが生き抜く為につかんだ仕事は、裏稼業や悪徳業種の収益金を狙う「タタキ」稼業。ある日、偶然にも振り込め詐欺のアガリ(収益金)の隠し場所を知った3人。それは最強の犯罪営利組織カンパニーとして台頭する半グレ「六龍天」のものだった。身元がバレないよう慎重にタタキを繰り返すも、あることから3人の身元がバレ、絶体絶命の状況に追い込まれてしまうが・・。社会の底辺を生きる人々の映画やクライム・ムービーには定評のある入江悠が監督・脚本を手掛けた。犯罪集団だけを標的とする窃盗“タタキ”稼業で過酷な社会を生き抜こうとする3人の少年たちを描いた青春エンターテイメント・ムービー。

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高杉真宙 加藤諒 渡辺大知(黒猫チェルシー)
林遣都 伊東蒼 山本舞香 芦那すみれ 勝矢/般若 菅原健 斉藤祥太 斉藤慶太 金子ノブアキ 篠田麻里子 MIYAVI
監督:入江悠(『22年目の告白-私が殺人犯です-』『ビジランテ』『SRサイタマノラッパー』シリーズ) 脚本:入江悠 和田清人
原作:肥谷圭介・鈴木大介「ギャングース」(講談社「モーニング」KC所載) 製作・配給:キノフィルムズ/木下グループ
制作プロダクション:アミューズ映像制作部+パイプライン
R15+
配給:キノフィルムズ
©2018「ギャングース」FILM PARTNERS
©肥谷圭介・鈴木大介/講談社

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