岩井俊二プロデュースの連続ドラマ「なぞの転校生」、 映画『罪の余白』ほかで女優として活躍中の宇野愛海、『桐島、部活やめるってよ』『笑う招き猫』の落合モトキ、『クズとブスとゲス』『美しい星』の板橋駿谷、『空(カラ)の味』主演で第10回田辺・弁慶映画祭 女優賞を受賞し、17年は、『過ぎて行け、延滞10代』(監督:松本花奈)といった主演作が続けて劇場公開された堀春菜、PFFアワード2016の観客賞受賞作『ヴァニタス』主演の細川岳、映画『ENDの中で』の門田宗大、『運命じゃない人』の山中聡、ベテラン女優の佐々木すみ江が出演する映画『歩けない僕らは』が完成し、完成披露試写会とトークイベントが行われました。
日時:2018年4月15日(日) |
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プロデューサーから『回復期リハビリ病院が舞台の映画を作りませんか?』というようにお題が与えられた映画製作は初めての挑戦だった佐藤快磨監督は、栃木の回復期リハビリ病院” リハビリテーション花の舎(いえ)病院”に何度も取材に行って、「患者さんとセラピストの関係性を描くこと」をテーマにすることにしたと説明。 佐藤監督:回復期リハビリでは患者さんとセラピストが一つの体を共有していくのだが、そのための言葉やコミュニケーションの答えのなさを描いた。 と。また、取材のなかで、セラピストからの『リハビリをすることで歩けることが重要なのではなくて、歩いて何をするか大事』という言葉に制作のヒントを得たという。 監督と一緒に回復期リハビリ病院に取材に行った主演の宇野さんは新人理学療法士を演じるにあたって と述懐。 撮影中、監修の療法士さんから『声掛けが上手い』と絶賛されていた と驚きの告白。 板橋さん:(療法士さんの)いろんな声掛けやどうでもいい会話から安心を感じ、回復していく自分が分かりました。 と明かしました。 |
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理学療法士役の役者さんたちには、普段から若手に教えている監修の療法士さんがついていたのでよかったけれど、療法士さんは、どうやったら左半身麻痺に見えるかということは教えたこともなく、患者役の落合さんは、役作りは自身でするしかなかったそう。 落合さん:アプローチの方法として、同じ障害を抱える患者さんを ただただ見ることから始めてシルエットを大切にした。明日自分にも起こることかもしれないと考えながら見てもらいたい。 と話した。落合さん演じる柘植の職場の後輩役を演じた門田さんは、
と語った。 |
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注目して欲しいシーンや好きなセリフを聞かれたキャスト陣は、
宇野さん:あるモノを壊すシーンが快感でした。 落合さん:冒頭のシーン。本番でいきなり雨が降ったが、結果的によかった。 板橋さん:作品全体の空気感。映画の中の日常と実際の生活の日常が変わらない雰囲気を感じてほしい。 門田さん:ひとりひとりのキャラクターの背景が感じられる点。 と答えた。 最後に・・・ 佐藤監督:もし突然自分が歩けなくなったら、大切な人が明日歩けなくなったら、と考えて制作しました。この映画を観ていただく方と一緒に、そのことについて考え続けることができたら。 と挨拶しました。 その後、クラウドファンディングの支援者とキャストと監督が集合写真を撮り、トークイベントは盛況に終わった。 |
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映画『歩けない僕らは』
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なお、本作は、5/14(月)まで、一般から資金調達を募るクラウドファンディングのプラットフォーム「MotionGallery」で、映画の映画祭出品及び東京・大阪での上映(釜山国際映画祭のコンペ部門に招待された佐藤監督の長編第1作目である『ガンバレとかうるせぇ』との同時上映の機会も模索)のための宣伝費の支援を募っている。 宣伝費クラウドファンディング |
宇野愛海 落合モトキ
板橋駿谷 堀春菜 細川岳 門田宗大
山中聡 佐々木すみ江
監督・脚本・編集:佐藤快磨(『ガンバレとかうるせぇ』、『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』、『きっとゲリラ豪雨』)
プロデューサー:登山里紗 撮影:加藤大志 撮影助手:勝亦祐嗣 照明:高橋拓 録音:吉方淳二 音楽:田中拓人
衣裳:馬場恭子 ヘアメイク:橋本申二 ヘアメイク助手:西田美香 助監督:葉名恒星 制作部:福島成人、原田親 スチール:西永智成
協力:医療法人社団友志会、十一合同会社、MotionGallery、独立映画鍋、ニューシネマワークショップ、アクターズ・ヴィジョン、栃木県フィルムコミッション、栃木市
©映画『歩けない僕らは』