エベレスト標高8,848メートル、頂上まで約100メートル。 まさに、人間が近づくことが許されない神の領域。そこに、俺たちの仲間が眠っている―。 山岳史上最も壮絶な挑戦を行った伝説の登山家オム・ホンギルと仲間たちの軌跡を描いた映画 『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』 が7月30日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次ロードショーとなります。 その公開に先駆け、本作のモデルでもある実在の登山家オム・ホンギルの来日し、日本を代表する登山家野口健さんとの対談をおこなわれました! 映画『ヒマラヤ 地上8000メートルの絆』スペシャル対談・イベント |
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野口さん:2001年のエベレストの清掃に行ったときに、麓の村でオムさんと一緒に写真を撮ったんです。韓国隊の方からアジアで初めて4か所の8000m級の山を全制覇したレジェンドなオムさんの話を聞いていたので厳つい人かと思っていたら、ニコニコなかわいい方だったんですよね。驚きでした。今日は光栄です。
主役のモデルになったオムさん・・。 オムさん:有名な登山家の野口さん。そして、日本の山を愛する人、自然を愛する方たちにお会いできてうれしいです。映画を作った背景ですが、実話を基にしています。4回8000m級の山に一緒に上った仲間が2004年にヒマラヤに挑戦した登頂の帰りに亡くなり、山から降ろすことができないままでした。それを聞いて、2005年にチームで回収に行ったんです。当時も映画化の話はありましたが遺族も私もお断りしました。おととし、また映画化の話があり、殺伐とした現代には、人間性ですとか生命の尊厳。出会いと絆の重要性が必要だと思い映画化することにしました。 と、映画化への経緯を語りました。 |
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映画に関して尋ねると、
野口さん:山に登るのもそうですが・・・内容が感じるものがありました。今は無い昭和の日本のような絆が描かれているんですよ。そして、リアル。撮影は過酷だったと思います。カメラマン雪崩で流されていると思うんです。僕が流された時の景色と同じなんです。まだ、韓国と日本での上映ですが、欧米の方たちにも観ていただきたい作品です。欧米隊は遺体を降ろさないんですよね。
と、同じ山岳を志すものでも、日韓の心情と西洋の方たちの心情の違いが浮き彫りに。 MC:シェルパ支援に関して(シェルパ:荷物運搬,案内などを務める現地の人) 野口さん:シェルパがいなければ、僕たちは山を登れない。そして彼らは僕らで生計をたてているんです。韓国隊も日本隊もシェルパも山を登る家族なんです。ですので、当然支援をしています。 オムさん:シェルパの皆さんのおかげで、私の夢が成し遂げられているのです。ですので、財団を作ってヒマラヤの方たちに恩返しをすることにしました。現在までに11の学校を立てることができました。 (記者)山男にゃ惚れるなよ~と歌がありますが 山男たち・・・優しいです。 |
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MC:ヒマラヤとは
野口さん:ヒマラヤは死を感じる場所ではあります。でも、だからこそ“生”に対する執着心がわくのだと思います。この映画も生と死、そして大自然と人間ドラマが結びついています。 オムさん:野口さんと私は国籍は違いますが、一つのことをしています。ヒマラヤはヒマが雪。ラヤは場所・家。雪の家ということですね。そして、神々の領域とかデスゾーンと呼ぶこともあります。8000m。人間の能力の限界を超えたところで、仲間とともにたどり着ける場所です。今もヒマラヤに通い続けています。 『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』 7月30日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー 物語・・・・ 公式HP:himalayas-movie.jp |
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登山家 オム・ホンギル 登山家 野口健 |
監督:イ・ソクフン『パイレーツ』
出演:ファン・ジョンミン『国際市場で逢いましょう』
チョンウ『応答せよ1994』
チョ・ハンス『サスペクト 哀しき容疑者』
キム・イングォン『王になった男』
チョン・ユミ『ドガニ 幼き瞳の告発』
2015年/韓国映画/124分/シネスコ/カラー/5.1chデジタル
日本語字幕:小寺由香/
配給:CJ Entertainment Japan
宣伝協力:木村和也
協賛:大韓航空
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