2016年1月31日(土)より公開となります安田顕主演の『俳優 亀岡拓次』。
本作は、現在開催中の第28回東京国際映画祭の「アジアの未来部門」に出品。本日、横浜聡子監督による上映後Q&Aが行われました。 評判も上々で早々にソールドアウトとなったチケット。上映終了後には6年ぶりの長編新作を手がけた横浜聡子監督が登壇し観客とのQ&Aを実施しました。 映画『俳優 亀岡拓次』 |
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横浜聡子監督:本日はお越しいただきましてありがとうございます。ご覧いただいた直後で言語化するのが難しいかとは思いますが、いろいろと質問していただければと思います。
Q:まずキャスティングに関してお伺いします。今回はどういういきさつで安田顕さんを選ばれたのでしょうか。 横浜監督:安田顕さんは見たことあるなという程度で存じていなかったのですが、プロデューサーに紹介されて注目してみると、かなり個性的な役をやられている方だなと思いました。本人は何を考えているか分からない、闇を抱えている気配にも惹かれました。安田さんと亀岡さんをリンクして脚本を書きました。 他にもゲップやおならがすぐできたり「芸がある」と思いました。バスター・キートンのような喜劇俳優の動きが魅力だと思います。
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Q:個性的なキャラクターが沢山登場しますが、具体的にこのような演技をしてというオーダーは会ったのでしょうか。
横浜監督:劇中に4人の映画監督役が登場しますが、いかにも監督っぽくはしたくなかったのですが、山﨑努さんは確固たる監督のイメージがあったようで、衣装など含めてご自身で役をつくられてきました。かなりベテランの映画監督という感じになっていると思います。他の監督っぽくないように演出しました。 Q:演劇のことはリサーチしましたか?今後演劇の演出とか? 横浜監督:演劇のことは全くわからないので、安田さんやエキストラの方からお話を聞いたり、本も読んだりしましたが難しいですね。私はまだ映画だけでいっぱいいっぱいです。 Q:カブで移動するシーンの演出の意図はあるのですか? 横浜監督:映画の古典的な手法、スクリーン・プロセスを用いています。トリップムービーでもあるとおもっているので、現実と非現実が行き来する。あえてウソをわかりやすくやってもこの作品なら成立すると思って早い段階から決めていました。 |
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Q:6年ぶりの長編で変化や成長また撮り終えての感想などありますか?
横浜監督:今まではオリジナルでやらせてもらって、オリジナルを成立させるのが難しいという状況はあると思います。今までは自分の物語だったけれど、初の原作ものなので、他人の視点、他人の世界観の中で作品を作っていく上で、プロデューサーや俳優さんの意見も取り入れてやっていきました。最終的には自分は自分なんだと再認識しました(笑)。今後もオリジナル、原作ものとこだわらずに映画をやっていきたいです。 Q:麻生久美子さんは役柄とぴったりだったと思いますが、初めからイメージされてたのですが? 横浜監督:麻生さんは以前お仕事をさせていただいて、ぴったりだなとイメージしていました。「あと5g位重い演技をしてください」というような注文にもしっかりと応えてくれる、とても細かい演技をしてくださる女優さんです。 Q:安田顕さんと仕事をしていかがでしたか? 横浜監督:亀岡拓次というつかみどころのない役で、演出も難しかったですが、安田さんもどうしていいのかわからないところがあったと思います。 今までどんな役でも見たことのない安田顕さんがご覧になれると思います。
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物語・・・
亀岡拓次、37歳独身。職業は脇役メインの俳優。 世界的巨匠からもオーディションの声がかかり、人生に大きな転機が訪れるのか・・・・・・? 『俳優 亀岡拓次』 2016年1月31日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー kametaku.com |
出演:
安田顕 麻生久美子 宇野祥平 新井浩文
染谷将太 浅香航大 杉田かおる 工藤夕貴
三田佳子 山﨑努
監督:横浜聡子『ウルトラミラクルラブストーリー』
原作:戌井昭人「俳優・亀岡拓次」(フォイル刊)
音楽:大友良英「あまちゃん」
協力:文藝春秋(「俳優・亀岡拓次」文春文庫刊/「のろい男 俳優・亀岡拓次」文藝春秋刊)
製作:『俳優 亀岡拓次』製作委員会
配給:日活
(C)2016『俳優 亀岡拓次』製作委員会