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特別ティーチイン付き上映イベント

映画『陰陽師0』が大ヒット公開中です。

この度、本作の脚本・監督をつとめた佐藤嗣麻子監督、呪術監修をつとめた加門七海、そして入場者特典の描きおろしイラストカードが大きな話題を呼んだ、漫画「陰陽師」の作者・岡野玲子を迎えた《特別ティーチイン付き上映イベント》を開催しました。

制作秘話や驚きのこだわりポイントなど、“呪の核心”を知る、呪術界屈指の3人がここでしか聞けない『陰陽師0』の裏側を語り尽くし大盛り上がりのイベントとなりました!
陰陽師0

『陰陽師0』特別ティーチイン付き上映イベント
日時:5月12日(日)
場所:新宿ピカデリー
登壇:佐藤嗣麻子監督、加門七海(呪術監修)、岡野玲子(漫画「陰陽師」作者)

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監督ら3人登場!

観客からの大きな拍手で迎えられた3人。佐藤監督は「何度も観ていただいている方もいらっしゃると思いますが、本当にありがとうございます」と笑顔で挨拶し、加門は「今日は休日に集まっていただき嬉しいです。すでにご覧になっている方も改めて楽しんで」、岡野は「監督とは漫画の連載の当初に原作の獏さんからご紹介を受け、その時から映画を撮りたいとおっしゃっていました。今回、晴れて映画化されて本当に良かったと思います。おめでとうございます」と改めて映画の公開をお祝いした。

佐藤監督の念願叶っての映画化ということで、映画を観た感想を問われると、加門は「何回観ても自分がどこを見るかによって印象が変わる。改めて関わることができてよかったと思います」と佐藤監督と顔を見合わせ、岡野は「欲望が渦巻く陰陽寮と、徽子女王と博雅の純愛の、二つの流れがあって。この二つが対照的な呪であり、まことに陰陽師らしい映画だと思います」と絶賛した。

入場者特典の若き晴明を描いた描きおろしイラストカードが大きな話題となったが、岡野は「監督から依頼があったときに浮かんだのが、晴明が印を結ぶ姿。さらに下書きのときに宇宙卵を持っている姿が浮かんだんです。はがきを持ってくださったみなさんも、宇宙卵と同じで、みなさんが晴明に愛でられていると思ってください」と、イラストに込めたメッセージについて語った。

また、実在した最強の呪術師・安倍晴明がどんな人物だったと考えるかという話題になると、加門は「晴明は史実を考えると、政治的な駆け引きの上手い人物だと表現されていますが、彼は陰陽師という立場上、人の欲望を見続けてきた人間です」と分析すると佐藤監督も賛同し「そうですね、唯一神様になった陰陽師であると加門さんがおっしゃっていて。昔の人は祟りを恐れて神様にするという監修がありました。晴明からの祟りを恐れて神様にしたのでは」とコメント。岡野は真面目な人といい、「霊剣を修理したということが史実にあって、それを考えると真面目で物知りだけど表に出されずに上の人に名前をとられてしまったのではないか」と、それぞれが思う“晴明像”を明かした。

舞台となった〈平安中期〉は、文献にあまり情報がなく、平安京を再現するのには苦労もあったそうで、「平安中期の資料がなかったのでものすごく調べました『日本の服装』という書籍の中で、夏の装束があるのですが、胸がはだけていて、こういう感じにしたいと、実際は袴を上にあげました。それが今回の女性の衣装です。清涼殿以外の建物は、中国を模したという史料に基づいてつくっています」と、実際の参考資料を手に取り解説した佐藤監督。

以前掲載されたインタビュー記事の中で、呪術好きがより楽しめる2つのポイントを質問していたことについて、加門自身が回答を発表する場面も。
“「金龍封印」は、実はとても格の高い、めったに表に出てくることのない符が元になっています。さて、それは何でしょうか?”という質問についての回答は「これは流符といいます。中でもあの符は雷の神様が用いる符で、力の強い符です」といい、続いて“晴明が片手で印を結ぶシーンがあります。昔の呪禁師(じゅごんし)が使う印なんですね。さてそこはどのシーンでしょうか?”という質問には「火龍が追いかけて来るシーンなんですが、監督から走りながら結べる印が欲しいというリクエストがありまして、掌で結ぶ印というものを作りました。ぜひもう一度見て確かめてください。」と、呪術ファン必見のコメントが。

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Q&Aセッションスタート

ここから、会場の観客とのQ&Aセッションがスタート。

Q:平安時代の沓(くつ)は、実際にあのように走れたのでしょうか。
A:走れますが、長距離は難しいかもしれません。アクションの時はアクション用の沓をつくりました。(佐藤監督)

Q:陰陽寮が暗く、孤独が象徴される中で、花が印象的でした。史実に基づくものなのか、意図があればお伺いしたいです。
A:今でも、祭りの時に斎王が花を頭につける慣習があります。平安以降、清少納言の時代にはこのような慣習がなくなったとも言われています。(佐藤監督)

Q:安倍晴明が死後1000年経っても人を惹きつけるのはなぜだと思いますか。
A:京都の晴明神社は人々から感謝されつくられた神社だと思いますし、晴明の魂の人柄だと考えています。(岡野)

映画に隠された意図を探る興味深いトークが繰り広げられたイベントも終盤を迎え、岡野は「漫画の陰陽師を知らない人もいらっしゃると思いますが、この機会に是非読んでみてください。漫画が完結した2005年は晴明が亡くなって1000年という年でした。今年はそれから19年ということで、太陽と月の周期が一巡する時なので、そういったタイミングで映画になり、晴明と博雅が活躍するのはとても意味のあることだと思います」、加門は「今日の話を聞いてもう一度映画を観たいと思っている人もいらっしゃるのでは。何回観ても面白いので、欲望のままに何度でも観てください」と最後までしっかりPRし、佐藤監督は「呪とは何かとか、どうすれば思い込みにかかるか、解けるかというのを描いた作品です。現代にも使えることなので、なんでも鵜呑みにしないとか、呪を祓ってから観てみてください」と、最後の舞台挨拶で映画に込めた強い思いを語り、イベントは幕を閉じた。

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『陰陽師0』

4月19日(金) より公開中

公式サイト:
https://onmyoji0.jp

公式X:
@onmyoji0_movie #陰陽師0

公式Instagram:
@onmyoji0_movie

公式TikTok:
@onmyoji0_movie

陰陽師0
陰陽師0
原作・夢枕獏の全面協力のもと、『K-20 怪人二十面相・伝』『アンフェア』シリーズの佐藤嗣麻子が監督を務め、呪術監修に「呪術廻戦」に登場する数々のキャラクターや呪術を、実在した呪術の歴史から独自考察した「呪術の日本史」監修の加門七海を迎えた夢の製作陣に加え、呪術の天才と呼ばれながらも陰陽師になることに全く興味がない若き安倍晴明に、山﨑賢人が満を持して新しい息吹をもたらす!
そして晴明と衝突しながらも共に事件の解決に挑む貴族・源博雅(みなもとのひろまさ)を演じるのは染谷将太。物語の発端となる事件に巻き込まれる皇族の徽子(よしこ)女王に奈緒。さらに、陰陽寮の学生・平郡貞文(へぐりのさだふみ)に安藤政信。同じく陰陽寮で優秀な学生を意味する得業生・橘泰家(たちばなのやすいえ) を村上虹郎。晴明に興味を抱く帝に板垣李光人。晴明の育ての親であり、呪術の師でもある陰陽博士・賀茂忠行(かものただゆき)に國村隼。呪術に長けた天文博士の惟宗是邦(これむねのこれくに)に北村一輝。陰陽師たちを束ねる陰陽頭・藤原義輔(ふじわらのよしすけ)を小林薫と、日本映画界最強のキャストが勢ぞろいする形となった!さらに主題歌は日本屈指の国民的アーティストBUMP OF CHICKENの新曲「邂逅」(かいこう)。

物語・・・
呪いや祟りから都を守る陰陽師の学校であり省庁――《陰陽寮》が政治の中心だった平安時代。
呪術の天才と呼ばれる若き安倍晴明は陰陽師を目指す学生とは真逆で、陰陽師になる意欲や興味が全くない人嫌いの変わり者。
ある日晴明は、貴族の源博雅から皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解決を頼まれる。衝突しながらも共に真相を追うが、ある学生の変死をきっかけに、
平安京をも巻き込む凶悪な陰謀と呪いが動き出す――。史上最強の呪術エンターテイメントが幕を開ける!
陰陽師0

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出演者:山﨑賢人、染谷将太、奈緒、安藤政信、村上虹郎、板垣李光人、國村隼/北村一輝、小林薫
原作:夢枕獏「陰陽師」シリーズ(文藝春秋) 
脚本・監督:佐藤嗣麻子(『K-20 怪人二十面相・伝』『アンフェア』シリーズ)
音楽:佐藤直紀
主題歌:BUMP OF CHICKEN「邂逅」(TOY’S FACTORY)
呪術監修:加門七海
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2024映画「陰陽師0」製作委員会

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