映画情報どっとこむ ralph カンヌ国際映画祭最高賞・パルムドールに輝いた、ポン・ジュノ監督の最高傑作『パラサイト 半地下の家族』がなぜ面白いのか。『岬の兄妹』で日本映画界を騒然とさせ、ポン・ジュノの助監督を務めた経験もある片山慎三監督が映画You Tubeチャンネル「活弁シネマ倶楽部」で解説した。

「活弁シネマ倶楽部」には、ネタバレなし/ありの双方の動画が上がっており、ネタバレ厳禁を徹底したポン・ジュノ監督の方針に沿った形での公開となっている。ネタバレなしの動画では、ポン・ジュノの過去作を順番に解説することで、『パラサイト 半地下の家族』がどんな位置付けの作品なのかを掘り下げていくなど、映画を見る前でも楽しめる内容になっている。そして、ネタバレを含む動画では、物語の中に仕掛けられた大きな秘密について、ポン・ジュノと近い存在である片山監督ならではの分析を披露している。

映画情報どっとこむ ralph また、観客にとっては印象深いラストシーンについて、その真意について、片山監督はハリウッドで映画を作ったこと(『スノーピアサー』『オクジャ/okja』)が大きく寄与していると分析した。『殺人の追憶』で世界映画史に名を刻んだ早熟の天才ポン・ジュノも、作品を重ねていく中でしっかりと成長していることに、片山監督もMC森直人も感嘆を隠せなかった。



『パラサイト 半地下の家族』は、数々の名作を生み出し続ける韓国の映画監督ポン・ジュノの最新作。半地下に位置した住居で貧しく生きるキム一家と、IT業界で成功を収め上流階級として豪邸に住むパク一家という、全く同じ構成の家族がお互いの経済力と労働に依存し合う物語で、資本主義社会の中で生きる2つの家族を中心に、サスペンスともコメディとも捉えきれぬ痛快な物語が展開される今までにない1作となっている。

活弁シネマ倶楽部公式ツイッター:
@katsuben_cinema 

映画情報どっとこむ ralph 『パラサイト 半地下の家族』

http://www.parasite-mv.jp/

監督:ポン・ジュノ
出演:ソン・ガンホ、チャン・ヘジン、チェ・ウシク、パク・ソダム

あらすじ
過去に度々事業に失敗、計画性も仕事もないが楽天的な父キム・ギテク。そんな甲斐性なしの夫に強くあたる母チュンスク。大学受験に落ち続け、若さも能力も持て余している息子ギウ。美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない娘ギジョン… しがない内職で日々を繋ぐ彼らは、“ 半地下住宅”で 暮らす貧しい4人家族だ。
“半地下”の家は、暮らしにくい。窓を開ければ、路上で散布される消毒剤が入ってくる。電波が悪い。Wi-Fiも弱い。水圧が低いからトイレが家の一番高い位置に鎮座している。家族全員、ただただ“普通の暮らし”がしたい。

監督:ポン・ジュノ
1969年9月14日生まれ。大韓民国・大邱広域市出身。延世大学社会学科卒業後、韓国映画アカデミーで映画制作を学ぶ。劇場長編デビュー作は、監督・脚本を手掛け高い評価を得たペ・ドゥナ主演『吠える犬は噛まない』(00)。実際の未解決事件を題材にした長編2作目『殺人の追憶』(03)は、韓国動員520万人を超える大ヒットを記録し、完璧と評される構成力が絶賛された。その後、漢江に出現した怪物に娘を奪われた一家の奮闘を描いた『グエムル‒漢江の怪物‒』(06)を発表。1,240万人を超え、当時の韓国動員歴代1位のメガヒットとなった。
初の海外監督作品は、ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックスと共に参加した『TOKYO!』(08)。3部作のうちの一編『TOKYO!<シェイキング東京>』を、香川照之を主演に迎え東京で撮影。日本でも大きな話題となった。息子の殺人容疑を晴らすため真相に迫る母を描いた『母なる証明』(09)は、カンヌ国際映画祭などで高い評価を受け、国内外で20を超える賞を受賞。名実ともに韓国を代表する若き巨匠として、不動の地位を確立する。そして、ハリウッドを代表する国際色豊かな面々をキャストに配した『スノーピアサー』(13)を発表。氷河期が到来した地球を走り続ける列車を舞台に、独特の世界観を圧倒的スケールで具現化させた。その後、手掛けたNetflixオリジナル映画「オクジャ/okja」(17)は、カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、高い評価と共に大きな話題を呼んだ。ポン・ジュノ監督の長編7作品目となる『パラサイト 半地下の家族』(19)は、『母なる証明』以来10年ぶりとなる韓国映画。ジャンルにとわられない唯一無二の作風に磨きをかけ、見事、満場一致でカンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールに輝いた。

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