テレビドラマ史上に金字塔を打ち立てた『ウルトラQ』のセカンドシーズン

『ネオ・ウルトラQ』

左から飯田文江:特殊メイク ケムール人:誘拐怪人 品田冬樹:円谷プロ造型師
飯田文江:特殊メイク
ケムール人:誘拐怪人
品田冬樹:円谷プロ造型師
作品名にちなみ、
11月9日から4ヶ月間、毎月9の日を「Qの日」とし、毎回レイトショー1回のイベント上映。

メイン館であるTOHOシネマズ日劇では、毎回初日にゲストを招いてトークショーを開催、1週間レイトショー上映されます。

そして、
第3回目として
『ネオ・ウルトラQ』特別上映Part3 が初日舞台挨拶
が実施されました。

『ネオ・ウルトラQ』特別上映Part3 初日舞台挨拶

【日時】1月9日(月)
【場所】TOHOシネマズ日劇スクリーン2
【登壇者】
 品田冬樹(円谷プロ 造型師)
 飯田文江(株式会社エム・イー・ユー 特殊メイク)
 誘拐怪人ケムール人(『ウルトラQ』)

円谷プロ制作の原さんのMCで本日上映のゲストが呼びこまれトークコーナーの始まりです。

造形師の品田さんはアルマダの恰好で登場!飯田さんは武器と装具ソーマを持って登場。
アルマダ2
飯田さん

ニルワニエMC:飯田さんは特殊メイクで「宇宙(そら)から来たビジネスマン」ヴァルカヌス星人と「思い出は惑星(ほし)を越えて」のハタ・ギ・ノール星人と「ホミニス・ディグニターティ」の装具ソーマを関わられています。品田さんは登場する怪獣を作られてまして、本日ですと「クォ・ヴァディス」のニルワニエ、「洗濯の日」の怪獣ブレザレン、「もっとも臭い島」のセーデガンを造られています。
品田さん:ニルワニエはワゴンに乗らないんで、バラバラにして3分の1を持ってきました。

MC:特殊メイクの進め方を簡単に教えていただけますか。
飯田さん飯田さん:先ず俳優さんが決まったら顔の型取りをしてライフマスクを制作します。それに特殊メイクのイメージで粘土で彫刻します。これが一番重要な所です。それを更に型取りして、シリコンやゴムを流し込んで作ったものを、役者さんに付けていきます。

品田品田さん:怪獣は人が入れる形を布を撒いたりして作って、その上にウレタンを貼って、造形して、その上に、表面の加工を。顔は特殊メイクと似た感じです。ただ結構、怪獣が多いのでバリエーションが多いんですよね。ただ、中に人が入れるギリギリの大きさと重さで作ってます。ニルワニエ位大きいと発泡スチロールでも重いんでハニカム構造にしたりして工夫しています。が役者さんに苦を強いるのが仕事なんで、役者さんには頭が上がりません。

MCさん:飯田さんはヴァルカヌス星人を手掛けられてますが。
飯田さん3飯田さん:工房で作ったものを、現場で役者さんに協力していただいて仕上げていく作業になります。1時間半ぐらいでメイクしています。鱗の部分はゼラチンで当日は接着剤で俳優さんの皮膚になじむようにするのが一番大事です。
MC:人間離れした感じにするのは気を付けることはどんなことでしょう。
飯田さん:今回、監督が4人にいらっしゃってどう統一するか悩んだのですが、他の国の生き物に日本にいるハ虫類の遺伝子が組み込まれていく感じで作っています。
品田さん:メイクは大事な役者さんの顔に盛って行くので、役者さんと信頼関係を気付かないと大変ですよね。

MC:セーデガンはダイゴロウイメージですか?
品田さん2品田さん:臭くて汚くて、女の子にいい人だけどごめんなさいって言われる感じでって監督が描いてきたんですけど、円谷プロの倉庫に心当たりがあったので。。。それがダイゴロウの赤ちゃん時代が腐った感じで気持ち悪くて。監督に見せたら「これです。これで鼻がでかくて隙っ歯で」って、人間臭さを出したくて監督は手足は素肌でとおっしゃってたのですが、火薬を使うので断念したんですけどね。

MC:でかい怪獣を作られていかがでしたか。
品田さん:今までも作っていますが、今回はオールロケで、しかも歩いているので大変でした。実は牽引車の上に載せて歩いている演技をしてもらって、前にいるパトカーで引っ張っているんです。中の方はかなりきつかったようです。

MC:ソーマはお二人の共同作業ですよね。
ソーマ品田さん:基本は三葉虫でということだったので、人相の悪い三葉虫をモデルにして、サソリと三葉虫を融合して作ったものを飯田さんにお渡ししました。
飯田さん:特殊メイクにすると小さくなっちゃうんで、体に寄生されている表現をするのに、肌になじんでしまうと映像に埋もれるので、パールを入れて、色味を変えています。皮膚にくっつけるところは食い込んでひっかっている感じにしています。照明さんほかのすたふさんにも助けていただきました。

MC:こだわっている部分は?
飯田さん品田さん飯田さん:人間の人生を描く特殊メイクが効果を出せたらなと思っています。特殊メイクの醍醐味は実は見ていただいて気付かなかった!と思われるのがうれしいです。「宇宙から来たビジネスマン」冒頭を。。。
品田さん:怪獣が最初に現れたのがゴジラ。今年で60周年です。最初にゴジラが出た時は怖さ、インパクトで見世物的なものが怪獣だったのですが。現在は、見難くても、恰好よくても、何処か愛きょう・哀愁があるもの。何処か皆に愛されるものが僕の理想です。

そして、人気のケムール人さんが登場して、フォトセッションでトークは終わり、上映となりました!
飯田さんケムール人さん飯田さん
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因みに今回の
『ネオ・ウルトラQ』特別上映part3
[1]『ネオ・ウルトラQ』「宇宙から来たビジネスマン」
監督:入江悠

[2]『ネオ・ウルトラQ』「言葉のない街」
監督:中井庸友

[3] 『ネオ・ウルトラQ』「クォ・ヴァディス」
監督:石井岳龍

[4]『総天然色ウルトラQ』「2020年の挑戦」
監督:飯島敏宏
脚本:金城哲夫/千束北男

『ネオ・ウルトラQ』特別上映HP:
http://www.tohotheater.jp/event/neo-ultra-q.html

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『ネオ・ウルトラQ』
『ウルトラQ』から47年、再び怪異現象が地球を襲う…。
不可解な出来事に引き寄せられるのは、心理カウンセラーの南風原仁(はいばら・じん=田辺誠一)、トラベルカルチャー誌のライター渡良瀬絵美子(わたらせ・えみこ=高梨臨)、バー「トビラ」のマスター白山正平(しろやま・しょうへい=尾上寛之)という、境遇も考え方もまったく異なる3人。南風原の恩師・屋島教授に助けられながら、3人は人知を超えた“力”に向き合っていく。

最新鋭4Kカメラを導入しこの意欲的な作品に取り組むのは、石井岳龍監督、中井庸友監督、入江悠監督、田口清隆監督ら4人のクリエイターたち。新たなキャスト、スタッフで一新しながらも、魂の部分で原点を継承する『ネオ・ウルトラQ』。異次元への扉が、いま開く……。

監督:石井岳龍、中井庸友、入江 悠、田口清隆
脚本:いながききよたか他
出演:田辺誠一、高梨 臨、尾上寛之 他
製作:WOWOW、円谷プロダクション
配給:円谷プロダクション
(C)2013 円谷プロ・WOWOW

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