 |
仏日西白合作映画『レイブンズ』
浅野忠信が、伝説の写真家 深瀬昌久を演じる最新主演作、仏日西白合作映画『レイブンズ』の初日が、2025年3月28日よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国公開と決定しました。あわせて、マーク・ギル監督が選んだ楽曲リスト、監督コメントが解禁となりました。
監督、脚本はイギリス・マンチェスター出身、元ミュージシャンのマーク・ギル(『イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語』)。シティポップ、グループサウンズ(GS)、歌謡曲、フォーク・・・ギル監督の60-70年代の昭和レトロな選曲センスが光る。深瀬と妻洋子のドロドロ修羅場シーンではシティポップの名曲「幸せもどき」(作詞:来生えつこ、編曲:鈴木茂、歌:小谷野ともこ)が。洗練された明るい曲調に、バトルシーンが映し出され、背筋が凍る。16年ぶりに14枚目のアルバム「Songsof Lost World」を11月25日リリース(ユニバーサルスタジオジャパンジャパン)するイギリスを代表するバンド ザ・キュアーの名曲「PICTURE OF YOU」がエンド曲。深瀬と妻洋子の破天荒なラブストーリーと歌詞が見事にシンクロし、東京国際映画祭でのアジアワールドプレミアでも「過呼吸になりそうなほど泣いた」など感動の涙を誘った。
心躍る極上のライブのような疾走感に、撮影フェルナンド・ルイスの映像美学と響きあい、キャスティング&音楽&映像&ファッション、すべてがセンスに溢れている。
森山大道らとニューヨークMoMA“New Japanese Photography”展(1974)で発表し絶賛を浴びた伝説の写真家深瀬昌久の78年にわたる波瀾万丈の人生を、実話とフィクションを織り交ぜて大胆に描いた。写真に憑りつかれた天才の狂気と、撮ることでしか愛しかたを知らなかった純粋さを、繊細かつワイルドに演じ浅野忠信の魅力が炸裂する。
深瀬は闇を抱えていた。それは異形の”鴉の化身”として転生し、哲学的な知性で翻弄する。闇堕ちから深瀬を守ろうとする妻洋子―ダークでシュールなラブストーリー。
深瀬の<最愛の妻であり最強の被写体>洋子役に、瀧内公美(『由宇子の天秤』『敵』、大河ドラマ「光る君へ」)。ミューズという古典的役割を軽々と飛び越え、美しく自由な圧倒的存在感で演じた。
古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀ら実力派俳優が脇を固める。
「深瀬昌久1961-1991レトロスペクティブ」展(東京都写真美術館、2023)では、プライベートを晒しながら、狂気、被写体への愛、ユーモアが混在し唯一無二、その革新性で若い世代を魅了した。本作では深瀬の35㎜フィルム作品が多数登場し、見る者の心を揺さぶり、鷲掴みにする。アメリカ・オースティン映画祭観客賞受賞。
|
 |
『レイブンズ』楽曲リストが到着
楽曲リスト
『KOTO SONG』 オープニングタイトル曲

演奏:デイブ・ブルーベック
深瀬(1992年58歳)、新宿ゴールデン街、煙草、音楽はジャズ・・・浅野忠信がシブい
『マイ・ダーリン東京』
作詞:水沢圭吾(中山大三郎) 作曲::中川博之 歌:城野ゆき
「舟にゆられて」
作詞:片桐和子 作曲:矢野誠 歌:梶芽衣子
「ウエディングドレス」

作詞:青島幸男 作曲:服部克久 歌:佐々木功
深瀬と洋子の結婚式。瀧内公美が煙草をくゆらしながら、ウエディングドレスで踊り、ポージングする姿を深瀬がフォトセッション。わくわくする音楽にのって幸福なシーン
「ヘイ・チャンス」
作曲:寺内タケシ 演奏:寺内タケシ&バニーズ
1963年深瀬と洋子、結婚、団地生活。グループサウンズにのって、新婚家庭のラブラブなフォトセッションシーン
「我が良き友よ」
作詞作曲:吉田拓郎 歌ケイコ・リー
「トンネル天国」
作詞:橋本じゅん 作曲:鈴木邦彦 歌:ザ・ダイナマイツ

「ユア・ミラー(I’LL BE YOUR MIRROR)」
作詞・作曲ルー・リード
演奏・歌:ヴェルベット・アンダーグラウンド&ニコ
深瀬(40歳)、ニューヨークで展覧会、洋子と喧嘩し、のちに別居へ。NYシーンはヴェルヴェッツ、監督のこだわり
©️Mark Gill
「毛皮のヴィーナス(VENUS IN FURS)」
作詞・作曲 ルー・リード
演奏・歌 ヴェルベットアンダーグラウンド&ニコ
深瀬とチコ(川﨑珠莉)ワイルドな撮影。撮影にファーをまとうチコのイメージにぴったりな音楽

「幸せもどき」作詞:来生えつこ 作曲:小谷野ともこ 編曲:鈴木茂
深瀬、泥酔し、部屋はカオス状態に。そこへ洋子が・・修羅場シーンに、小谷野ともこの都会的で洗練されたメロウな歌声が、ぞくりと怖い。70‘シティ・ポップの名盤「NEUTRAL TINTS」に収録。鈴木茂が全面バックアップ。佐藤博、林立夫等が参加。グルーヴ感あふれるバックの演奏が素晴らしいナイス・トラック。
「有楽町で逢いましょう」
吉田正 佐伯たかお 歌:フランク永井
「PICTURE OF YOU」 エンディング曲
作詞作曲:サイモン・ギャラップ、 ポール・トンプソン, ボリス・ウイリアムズ, ロジャー・オドネル 、ロバート・スミス
歌:ロバート・スミス
ザ・キュアー
洋子は深瀬の病室を出る。 全力で崩れ落ちそうになる感情と闘っている。 彼女は泣かない。深瀬と洋子の壮絶な夫婦愛の結末は、ザ・キュアーの名曲、物語と歌詞がリンクし、号泣必死
歌詞の一部「君の写真をずっと見つめてたけれど/ 君の心は手に入らなかった。/言葉が真実になるように見つめ続けたけれど/君の写真を台無しにするだけだった。/この世界で僕が何よりも望むこと/それは君を深く思うこと」
マーク・ギル監督コメント

17 歳のときに ザ・キュアーのアルバム 「Disintegration」 を買いました。「Pictures of You 」は大好きな曲でした。私は妻のダリアと家でエンディングについて話していたとき、洋子が立ち去るところで終わり、そして深瀬に戻ることはわかっていました、この曲が頭の中に浮かんできました。 私はすぐに二階のオフィスに駆け込み、絵コンテで小さなアニメーションを作成しました。このラフなアニメーションを見たとき、これが映画を締めくくる強力な方法になるだろうと感じました。感情的にも歌詞的にも、深瀬と洋子の旅のすべてが表現されていると感じました。初めて編集で見たとき、本当に完璧でした。
デイブ・ブルーベックの「KOTO SONG」とかフランク永井の「有楽町で逢いましょう」といったいくつかの楽曲は撮影を始める前に既に頭の中にありました。
私の方針は物語を助けるための音楽を入れることです。例えばニューヨークのシーンで使った「I’LL BE YOUR MIRROR」とか。詩の面からしてもこの曲は完璧です。
曲のほとんどは、時代の適切な雰囲気を捉えていると感じたかどうかに基づいて選択しました。歌詞を理解できなかったので、それが私を感情的に動かしたかどうかで決めました。「ウェディングドレス」や「幸せもどき」などの数曲はSpotifyで見つけました
新宿ゴールデン街ではロケハンだけでなく、音楽もリサーチしました。南海バーで流れるBGMや深瀬と洋子の結婚当時の楽曲に洋楽を使うことを避けたかった。
|
 |
『レイブンズ』
2025年3月28日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国ロードショー
Instagram:
@ravens__movie_jp
X:
@RAVENS_movie_JP
公式サイト:
https://www.ravens-movie.com
解説
【撮ることでしか、愛しかたを知らなかった―――
天才写真家の光と闇をワイルド&繊細に 浅野忠信の魅力炸裂!】
駆け出し写真家の初々しい深瀬、最高の被写体にして最愛の洋子を撮りまくる恋する30代の深瀬、芸術か生活かで悩み酒に溺れ暴れ、吠え、焦る深瀬、天才と認められても洋子は去った喪失感の40代の深瀬・・・浅野忠信の色気、野性味、孤独、躍動、様々な表情に心を揺さぶられる。写真の魔に憑りつかれた天才の光と闇、そして撮ることでしか愛しかたを知らなかった不器用な男を、繊細かつワイルドに演じ浅野忠信の魅力が炸裂する。
【“美貌&自由” 圧倒的存在感 瀧内公美】
洋子役は、本作で海外合作映画初挑戦の瀧内公美。『由宇子の天秤』『敵』、大河ドラマ「光る君へ」などの最旬実力派俳優。被写体を楽しみ、ミューズという古典的役割を軽々と飛び越え、“女性能楽師”という困難な夢にのめりこみ、時代の先端をいく洋子役を、圧倒的な存在感で演じ、東京国際映画祭では「美貌&自由なしっかりした女に心底惚れた」など観客を魅了した。
【古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀 実力派俳優が集結】
古舘寛治は、深瀬の父親の深瀬助造役。北海道で老舗写真館を経営し、戦争で心を病み、息子に厳しく接する複雑な心情を抑えた演技でみごとに表現。池松壮亮は写真家深瀬昌久(浅野忠信)の助手正田役。60年代から晩年まで、公私ともに師を支え深瀬がアル中になっても見捨てなかった。深瀬のぎりぎりの精神を支えたリスペクトをやわらかな演技で表現した。高岡早紀は深瀬の行きつけの新宿ゴールデン街のバー「南海(なみ)」の店主。泥酔する深瀬を見守りつつ、写真家としての才能を信じ続ける。懐深い役を知的にエレガントに演じた。
【ザ・キュアーのエンド曲に感涙。GS、昭和歌謡 ギル監督の日本愛爆裂】
監督、脚本は写真家、グラフィックデザイナーとしてのキャリアを持つイギリス・マンチェスター出身マーク・ギル(『イングランド・イズ・マイン モリッシー、はじまりの物語』)。2015年深瀬昌久の作品に衝撃を受け、9年かけて映画化にこぎつけた。『殺し屋1』で一目ぼれして以来の大の浅野ファン、深瀬役は浅野以外考えられなかったという。監督はニューオーダーやジョイ・ディビジョンとも親交が深い、元ミュージシャン。楽曲センスは圧巻。Spotifyで見つけた昭和音楽(GS、歌謡曲、フォーク)は、時代の雰囲気を奏でる。国境を越え時空を超え、ギル監督の日本愛が爆裂、極上のライブのような疾走感に心躍り、撮影フェルナンド・ルイスの映像美学と響きあい、心にしみる余韻に浸れる。2024年11月、16年ぶりにニューアルバムをリリースしたイギリスを代表するバンド ザ・キュアーの曲「PICTURE OF YOU」は物語と歌詞が見事にシンクロし、感動の涙を誘う。
【幻の写真家深瀬昌久とは?】
カラスを執拗に撮り続けた代表作《鴉》(英:《Ravens》)は世界の写真史にその名を刻み、世界的にも高い評価を受け続けている深瀬昌久。
1974年、一躍時代の寵児となるも、たびたび酒に溺れ、1992年転落事故で脳障害を負い20年の闘病の末、2012年亡くなった伝説の鬼才。近年、欧米を中心に再評価が進み、大回顧展「深瀬昌久1961-1991レトロスペクティブ」(東京都写真美術館、2023)では、プライベートを晒しながら、狂気、被写体への愛、ユーモアが混在し唯一無二、“セルフィーの先駆者”でもあるその革新性で若い世代を魅了した。本作では深瀬の35㎜フィルム作品が多数登場し、見る者の心を揺さぶり、鷲掴みにする。
|
***********************************
監督/脚本:マーク・ギル
製作:VESTAPOL/ARK ENTERTAINMENT/ MINDED FACTORY/ KATSIZE FILMS/THE Y HOUSE FIILMS 製作協力:TOWNHOUSE MEDIA FILMWORKS
撮影:フェルナンド・ルイス
音楽:テオフィル・ムッソーニ ポール・レイ
出演:浅野忠信、瀧内公美、古館寛治、池松壮亮、高岡早紀
2024年/フランス、日本、ベルギー、スペイン/日本語、英語/116分/カラー/2.35:1/5.1ch
原題:RAVENS/日本語字幕:先崎進/配給:アークエンタテインメント
ⒸVestapol, Ark Entertainment, Minded Factory, Katsize Films, The Y House Films
関連記事: