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公開記念舞台挨拶

 
都会の喧騒に佇むゲストハウス“ココ”を舞台に、住み込みバイトの詩子と“ココ”に集う人々の交流と愛おしい日々を綴った映画『ココでのはなし』が11月8日(金)シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほかにて全国公開となりました。
 
ワルシャワ国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、インディ映画では異例となる10以上の海外の映画祭で上映され、市井の人々への温かい眼差しと美しい映像で世界中で高い評価を得た本作。
 
ついに待望の日本凱旋公開を祝して、11月9日(土)にこささりょうま監督のほか、主演の山本奈衣瑠、メインキャストの生越千晴、中山雄斗が登壇し、公開記念舞台挨拶をおこないました。
ココでのはなし
 
公開記念舞台挨拶
日時:11月9日(土)
会場:シネスイッチ銀座
登壇:山本奈衣瑠、生越千、中山雄斗、こささりょうま監督
MC:折田侑駿

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キャスト&監督

冒頭、主演の山本奈衣瑠が登壇位置を間違えるハプニングがあると、会場は劇中と同じような温かな笑いに包まれた。10以上の海外映画祭で上映され、撮影から3年の期間を経て公開となった本作。
主演の山本は「海外での映画祭を監督がまわってくれて、この映画を必要としてくれる人たちに届けることができた。その時間を経たうえで、日本の皆さんにみていただける。そういう特別な道のりを歩んでこれた作品だと思っています」と思いを語った。
ココでのはなし
また、海外映画祭での反応について監督は「凄くよかったですね。その土地の、その人ならではの悩みを各キャラクターに結び付けてくれた」と述懐。また、ゲストハウスを舞台にしたことについて、自身がバックパッカーをしていたことにも触れ「自分のパーソナルな話ができる空間っていうのが、なんだかすごく素敵な繋がりだな、そういった感覚は世界の人たちにも繋がるんじゃないかなと思った」と明かした。
 
さらに、主演の山本の起用理由を「自分の中で、今の日本の代表のように感じている。海外の人から見ても、日本人から見ても、素直に日本人として素晴らしい、と思える人なんじゃないかな、と思っていて。そういうところは彼女にお願いしたかった理由ですね」と説明。本作が撮影順としては『猫は逃げた』に次いで2作目の現場となった山本は「なんで監督はこんなに信頼してくれてるんだろうっていう不思議な気持ちもあった」というが、「映画をひとつつくるって本当に簡単なことじゃないけれど、それをちゃんと実現できる人という信頼があったので、一緒にやりたいと思った」と監督への想いを明かした。
 
また、本作では若手実力派キャストの演技も見逃せない。
中山は、共演シーンの多かった生越について「もともと生越さんが所属する劇団モダンスイマーズの舞台もみていたので知っていて。僕がめちゃめちゃに演じても何をしても、ちゃんと返してくれて安心感があった」と振り返ると、
ココでのはなし
生越も中山について「ここにいる空気を大切にして、一緒にできる人だと感じていたので、(本作での)役柄を一緒に演じることができて凄く嬉しかったし安心して望めた」と応える一面も。
ココでのはなし
 
さらにそんな若手キャストを役同様現場で温かく見守っていた吉行和子さんの存在について問われると、監督は「自分が好きでみてきた山田洋次監督作品をはじめ、そこに出演する吉行和子さんの存在には何度も助けられてきた。そんな吉行さんに出演していただけたことは奇跡みたいなことだった」と振り返り、「実は事前に一度顔合わせをする機会があったのですが、その時にひとつだけちょっと直してほしいことがある、と言われて。泉さんの年齢設定を、元々72歳だったものを82歳にしてほしい、と。理由が気になっていたらその後の会話で、泉さんが劇中で話す台詞を言うのに、私は80年かかったからと仰ったんです!(真摯に向き合ってくださって)嬉しかったです」と秘話を明かした。
 
 

サプライズで手紙

そして、登壇が叶わなかった共演の吉行和子よりサプライズで手紙が到着!司会者が代読。
 
吉行和子からの直筆の手紙
こささりょうま監督、そして皆様
『ココでのはなし』初日おめでとうございます。
楽しかった撮影を思い出しています。
今日は伺えませんが、映画の上映を心からお祝いします。
多くの方々に、年齢に関係なく観てくださることを願っています。
そして、またお祝い。
山本奈衣瑠さん、生越千晴さん、お誕生日おめでとうございます!
ステキな未来を…♡
ココでのはなし
監督は目に涙を浮かべながら「撮影現場で吉行さんと“どこの劇場で上映したい?”と訊かれた時に、シネスイッチ銀座”を挙げていたんです。そしたら吉行さんも“私も好きな劇場よ”と話してくれて。今日はそんな劇場で、手紙ではありますが一緒に初日を感じることができてよかったです」と喜びを語った。
 
さらに11月12日に誕生日を迎える山本奈衣瑠と、イベント当日11月9日が誕生日となる生越千晴さんのお誕生日をサプライズでお祝い!
ココでのはなし
お祝いの花束を受け取った山本は「ちょっと吉行和子さんのお手紙には言葉が出ないです。ちょっと涙がでてしまいました。逆に言葉にせずに、自分の中に入れておきます」と感涙し、生越も「忘れられない嬉しい日になりました」と感激。

最後に、

山本から「様々な感想があるとは思うんですけど。でもこの映画では、ちょっと休憩することとか、無理しないこと。でも、ちゃんと美味しいあったかいご飯を食べること。そういうことを皆さん思っていただけたら1番嬉しいかなって私は思ってます」、監督からは「この映画を作る時に自分の中でキーワードになっていた言葉が”何もしてないは何もできていないわけではない”でした。この言葉に自分自身救われたし、その要素をこの映画が持っているんじゃないかと自分でつくりながら思っていて。この映画をみなさんにみていただいたことで、一つのキャラバンにのったような気持ちです。応援していただけたら嬉しいなって思っています」と本作への想いを語ると客席からは温かい拍手が送られ、劇中のような和やかな雰囲気の中、舞台挨拶が終了しました。

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『ココでのはなし』

 
2024年11月8日(金)シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国順次公開
 
公式HP:
https://cocohana-film.com
 
公式X:
@cocohana_film
 
Instagram:
@cocohana_film
 

物語・・・

ここは、人生の休憩場所。
2021年東京オリンピック開催直後、都会の喧騒に佇むゲストハウス「ココ」。
住み込みでアルバイトとして働く詩子は、元旅人でオーナーの博文とSNSにハマりライフハック動画を配信する泉さんと共に、慎ましくも満ち足りた生活を送っている。
ココにやってくるのは、バイト先が潰れてしまい目標もなく、くすぶる存や、声優の夢を諦め就職しようとするも、両親から帰国を促されている中国人のシャオルーなど、悩みを抱える若者たち。そして笑顔でお客さんを迎える詩子にも、わけあって田舎を飛び出してきた過去があった…。
「休憩が大事。考えながら休んでいいのよ」ココでの生活が、日々に疲れてしまっている人々の心を少しずつ解きほぐしていく。
ココでのはなし
 
<映画祭情報>
・第39回ワルシャワ国際映画祭 1-2コンペティション部門 正式出品
・第11回アンタキヤ国際映画祭 審査員特別賞/最優秀監督賞/最優秀女優賞/最優秀編集賞 受賞
・第38回フォートローダーデール国際映画祭 World Cinema Feature部門 正式出品
・第4回ハリック・ゴールデンホーン国際映画祭 コンペティション部門 最優秀女優賞/最優秀撮影賞 受賞
・第14回セント・オーガスティン映画祭 コンペティション部門 正式出品
・第3回ドバイ国際映画祭コンペティション部門 正式出品
・第36回サンフランシスコ・インディペンデント映画祭 コンペティション部門 正式出品
・第24回ニッポン・コネクション コンペティション部門 正式出品
・第1回ホーチミン・シティ国際映画祭 1st,2ndコンペティション部門 正式招待
・第27回ハワイ国際映画祭 スプリングショーケース正式招待
・第16回オースティン・アジアン・アメリカン映画祭 審査員特別賞 受賞
・第8回ジャパニュアル(ウィーン日本映画祭)正式出品
 

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山本奈衣瑠
結城貴史 三河悠冴 生越千晴
宮原尚之 中山雄斗 伊島 空 小松勇司 笹丘明里 三戸大久 / モト冬樹
吉行和子
監督:こささりょうま
脚本:敦賀 零 こささりょうま 主題歌:kobore「36.5」(日本コロムビア)
エグゼクティブプロデューサー:笠井出穂 プロデューサー:渡邊健悟 小林紀美子 小原拓真
助監督:内田知樹 撮影:岩渕隆斗 照明:小松慎吉 録音・整音:落合諒磨 美術:佐々木麗子
衣裳:牧野優志 ヘアメイク:南辻光宏 写真:石原汰一 編集:深沢佳文 音楽:田中拓人
企画・製作・プロデュース:BPPS 
協力:日本コロムビア
講談社 ワインド・アップ pingset 割烹 いそ崎
配給・宣伝:イーチタイム 
宣伝協力:フリーストーン 永瀬智子 
宣伝デザイン:中村友理子
2023年/日本/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/カラー/86分
©︎2023 BPPS Inc.

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