「奥山大史オールナイト」大学在学中に制作した長編初監督作『僕はイエス様が嫌い』(2019)で、第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を受賞!5月に開催された第77回カンヌ国際映画祭では、日本作品で唯一オフィシャルセレクション部門に選出。 |
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奥山大史監督、池松壮亮、森直人登壇
上映1本目1本目に上映されたのは、『ぼくのお日さま』のカンヌ国際映画祭に出品した際、奥山監督とともに参加した池松壮亮も登壇した『僕はイエス様が嫌い』。本作は奥山監督が大学在学中に撮った作品であり、長編デビュー作でもある。本作を公開初日に劇場で鑑賞していたという池松は、当時から一貫して流れ続ける、奥山作品が持つ<静謐さ>について言及し「全く無駄がない」と絶賛、『ぼくのお日さま』でさらに磨き上げられた「作品の純度」に言及した。続いて、カンヌ現地渡航中、奥山監督自身がフィルムで撮影した写真をスクリーンに映しながら、カンヌ国際映画祭での裏話も披露。『ぼくのお日さま』キャストたちのオフショット、『クロース』のルーカス・ドン監督と、公式上映後のスタンディングオベーションの最中に握手し、その後メールでの交流が続いているエピソードや、ヴィム・ヴェンダース監督、フランソワ・オゾン監督、そして<ある視点部門>の審査員長でもあったグザヴィエ・ドラン監督ら憧れの映画人たちとの貴重な出会いと交流エピソードを披露。 上映2本目続いて上映されたのは『ぼくのお日さま』を制作するにあたって奥山監督が「多大な影響を受けた」と明かす『リトル・ダンサー デジタルリマスター版』。デジタル・リマスター版の日本最速上映となった。本作の2001年日本での公開時、10代の少年が環境や偏見に負けず、自分の夢<バレエダンサー>に向かって突き進む姿が多くの人々の感動を呼び、大ヒットを記録した作品だが、中学生の時に本作を見た奥山は「映画でこんなに感動したことは無かった」と回想。そして、自身が<映画を作りたい>と思った大学生のとき、もう一度見返し、劇中の舞台設定である1980年代当時のイギリスの労働者階級の多くの人たちがもっていた、特徴的なジェンダーバイアスの描き方やそこで育った少年がバレエに取り組んでいくことがいかに<逆境>であったかを実感、「『ぼくのお日さま』は、『リトル・ダンサー』をやりたいと思って書いていた」とその熱い想いを告白。『リトル・ダンサー』で登場する様々なお気に入りのシーンを上げながら「今観ても新鮮」とその色褪せない魅力を語った。 上映3本目3本目は、自身が大学2年生の時に制作した短編映画「Tokyo 2001/10/21 22:32-22:41」やMV作品を上映。「写ルンです」で撮影した2000枚をアニメーションのように再構築して制作したと明かす「Tokyo 2001/10/21 22:32-22:41」の主演は、俳優・大竹しのぶ。「どうしても大竹さんに出てもらいたかった」奥山は、大竹しのぶの事務所へ手紙を書き、直談判して実現したという。当時奥山監督が魅入られていた、『アリス』(1988)などでも知られる、シュルレアリストの異才の映画作家ヤン・シュヴァンクマイエルからの影響を挙げ、最後の上映作品はカンヌで実現した美しい出会いの⼀つ、ルーカス・ドン監督の『CLOSE/クロース』(2022)の上映で幕を閉じ、充実すぎるオールナイト企画となった。 |
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『ぼくのお日さま』
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