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完成披露上映会

 
杉田雷麟・寛一郎主演、春の東北・マタギの伝統を受け継ぐ山間の町を舞台に、ふたりの若者が禁じられた熊撃ちに挑む映画『プロミスト・ランド』の完成披露上映会を行いました。登壇されたのは、杉田雷麟、寛一郎、小林薫、三浦誠己、占部房子、渋川清彦の5名。
「プロミスト・ランド」
 
完成披露上映会
日時:6月3日(月)
会場:ユーロライブ
登壇:杉田雷麟、寛一郎、三浦誠己、占部房子、渋川清彦、小林薫

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杉田雷麟、寛一郎ら登壇

 
主演を務めた杉田は演じた役柄について、「胸の内に不満があっても行動に移すことができないもどかしさを抱えていて。それは自分も経験があり理解できる。そんな彼がどう決断してどう変わっていくのか、自分でも演じるの楽しみに現場に挑みました」と述懐。寛一郎と共に熊撃ちに挑む山での撮影については、「撮影前からスタッフと一緒に山に入り皆んなで一丸となって作りあげた。でも、冷たい水に入ったり大変でした」と語ると、寛一郎も、「雪の中を裸足で歩いたのも大変でした。申し訳ないと思ったのか監督も一緒に裸足になってくれた」と思い出を語った。寛一郎は撮影中に本物の熊を見つけたそうで、「本当に見つけるは凄い確率みたいで。でも本物熊が現れると、監修で入っていたマタギの方が、撮影そっちのけで熊に夢中になってしまって(笑)」と語った。

杉田演じる主人公の両親を演じたを三浦と占部。三浦は大自然の中で撮影するという特殊な体験について、「山を生業としている人間を演じた後、東京に戻って、心に残る風景とのギャップを感じて。都会の公園で缶ビールを飲みながらジクジクと考えに浸りました」。占部は完成した映画を見て「監督に話してもあまりピンと来てないようなのですが(笑)、私にとっては、感覚的に痺れる作品だと感じました。人の中、地球の中にいるような感覚で」と独自の解釈を語った。飯嶋監督は「原作を読んだ時に、理解するよりも感覚に訴えかけるような作品が作れるのではないか」と考えたと語り、占部の感想と通じる製作経緯を明かした。
さらに、マタギの親方を演じた小林は、「マタギの役を演じるのに、東京から行って翌日に山に入って撮影…では失礼だと思い、少しでも長く山の中に身を置いて撮影に挑みたいとお願いした。5月後半なのにまだ雪が残っている風景に驚いた。東京とはまるで違う、山の生活に想像を膨らませて。とにかく自然に圧倒されました」と撮影を振り返った。
飯島監督との付き合いが長い渋川は「役者は人に見られる仕事ですが、我々もスタッフの事をよく見ている。飯島監督は、助監督として優秀で。でも優秀な人ほど監督になれない事も多い。そんな中、「映画を撮る」と聞いた時は「良し!」と思って。出演オファーを頂いて二つ返事で答えました。完成した作品を見て、初監督作として渋い作品を撮ったなと。感慨深い。次もオファーよろしくお願いします!」と監督のデビュー作を祝うと、飯島監督は「非常にありがたく聞いております」と嬉しそうに答えた。

最後に、大物共演者が登場する!とのMCの呼びかけで現れたは、大きなツキノワグマ。
「プロミスト・ランド」
劇中に登場した熊について、飯島監督は、「撮影のために作られた熊で、なめした熊の毛はホンモノなんです」と紹介。
再会した気持ちを聞かれた、杉田からの「現場でお世話になりました」の第一声に会場からは笑いがこぼれ、「山で見ると違和感ないですが、ここ(ステージ)で見ると結構やばいですね、凄いなあ」と感嘆の声を上げた。
続けて、寛一郎は「ぼくは共演していないんです」と吐露。「今回、撮影ではホンモノ、造形、CGと熊が3種類いて、ぼくは造形の熊とは会っていないんです、はじめまして!」と挨拶を交わした。熊を獲ったときに行われるマタギの神事、「ケボカイの儀式」のシーンを演じるにあたり心がけたことを聞かれ、寛一郎は「熊狩りにおいてのマタギを理解する上で調べたなかで、マタギの意味にはいろいろあり、例えば、建築的な意味で居間と庭をつなぐマタギといったように、何かと何かをつなぐ橋渡しをするのがマタギなんです。文化を継承する意味でも腑に落ちました」とマタギの奥の深さについて熱く語った。
「プロミスト・ランド」
毎日ニュースを賑わせている人里に熊が出没するニュースについての意見を問われた小林は、「熊にも事情があるしね。大都市で生活していると自然から遠ざかり、木や花の名前がわからないように自然から学ぶことをほとんどしていない。そういう生活を送っていると人間と自然との共存、とかっこいいことは言えない。難しいですね」と語った。

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『プロミスト・ランド』

 
6月29日(土)より ユーロスペースほか全国順次公開
 
映画公式サイトURL:
https://www.promisedland-movie.jp
 
公式Xアカウント:
@promisedlandmov
 
YOIHI PROJECT公式サイトURL:
https://yoihi-project.com
 
公式Instagram:
@yoihi_project
 
#マタギの日常
 
「プロミスト・ランド」
プロミスト・ランド
春の東北、マタギの伝統を受け継ぐ山間の町。高校を出て親の仕事を手伝う20歳の信行(杉田雷麟)は、この土地の閉鎖的な暮らしに嫌気が差しながらも、流されるままに日々を送っていた。そんなある日、役所から今年の熊狩りを禁止する通達が届く。違反すれば密猟とみなされ、マタギとして生きる道を閉ざされてしまう。皆が落胆しながらも決定に従うなか、信行の兄貴分の礼二郎(寛一郎)だけは、頑なに拒み続ける。後日、礼二郎から呼び出された信行は、二人だけで熊狩りに挑む秘密の計画を打ち明けられ…。
「プロミスト・ランド」
 
 

YOIHI PROJECTとは

美術監督・原田満生が発起人となり、気鋭の日本映画製作チームと世界の自然科学研究者が連携して、様々な『良い日』に生きる人々の物語を「映画」で伝えるプロジェクト。劇場映画第1弾『せかいのおきく』は江戸時代の<循環型社会>をテーマにしながら、<人と人のぬくもり>と<いのちの巡り>を瑞々しく描いた至高の青春エンタテインメント。第2弾の本作では、自然と共に生きるマタギの文化をテーマに、消えつつある伝統文化の継承を2人の若者の物語を通して描いている。

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出演:杉田雷麟 寛一郎
三浦誠己 占部房子 渋川清彦/小林薫 
脚本・監督:飯島将史  
原作:飯嶋和一「プロミスト・ランド」(小学館文庫「汝ふたたび故郷へ帰れず」収載)
製作:FANTASIA Inc. / YOIHI PROJECT
制作プロダクション:ACCA /スタジオブルー
配給:マジックアワー/リトルモア 
©︎飯嶋和一/小学館/FANTASIA

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