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トロント国際映画祭正式出品決定

11月25日(土)よりユーロスペースほか全国にて公開する塚本晋也監督の最新作『ほかげ』が、9月7~17日(現地時間)にて開催される第48回トロント国際映画祭センターピース部門への正式出品が決定いたしました。
先日 発表された第80回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門への出品に続き、北米最大の国際映画祭への参加となります。

塚本晋也監督は、デビュー作『鉄男』以来、『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』(92)、『東京フィスト』(95)、『BULLET BALLET/バレット・バレエ』(98)、『双生児』(99)、『六月の蛇』(02)、『ヴィタール』(04)、『KOTOKO』(11)、現在各地で9年目のアンコール上映中である『野火』と数多くの作品をトロント国際映画祭に出品してきた。
前作の『斬、』に続き、5年ぶり12作目となる。
今回出品される「センターピース部門」は、昨年までは「Contemporary World Cinema部門」と名称されており、世界中の映画祭で高い評価を受けた作品、カナダや世界の才能による待望のプレミア作品、影響力のある巨匠の最新作を紹介するショーケースの場となる。

塚本晋也監督コメント

ヴェネチア映画祭に続き、北米でのプレミア上映となるトロント映画祭にお招きいただき、光栄に思います。
コロナの時期を経て、作品が集中してしまい、アジアからの作品はかなり本数を絞って招待したと聞きましたので、姿勢を正して望みたいと思います。
北米の皆さんに、この終戦直後の物語がどういう風に届くのか、見届けさせていただきたいと思います。

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『ほかげ』

『鉄男』(89)でのセンセーショナルな劇場デビュー以後、世界中に熱狂的ファンを持ち、多くのクリエイターに影響を与えてきた塚本晋也。戦場の極限状況で変貌する人間を描いた『野火』(14)、太平の世が揺らぎ始めた幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った『斬、』(18)、本作ではその流れを汲み、戦争を民衆の目線で描き、戦争に近づく現代の世相に問う。

主演は、2023年後期のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』のヒロインに抜擢され、今最も活躍が期待されている俳優、趣里。孤独と喪失を纏いながらも、期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す様を繊細かつ大胆に演じ、戦争に翻弄されたひとりの女を見事に表現した。片腕が動かない謎の男を演じるのは、映像、舞台、ダンスとジャンルにとらわれない表現者である森山未來。飄々としながらも奥底に蠢く怒りや悲しみを、唯一無二の存在感で示している。主演の趣里が演じる、戦争で家族をなくし、焼け残った居酒屋で体を売って生きている女と交流を深めていく戦争孤児を『ラーゲリより愛を込めて』や大河ドラマ「青天を衝け」に出演している子役・塚尾桜雅。一度見たら忘れられないその瞳で物語をより深く豊かに彩る。復員した若い兵士役に、PFFグランプリ受賞作品『J005311』の監督でもある河野宏紀。そして、映画監督、俳優としても活躍する利重剛、大森立嗣が脇を固める。

あらすじ
女は、半焼けになった小さな居酒屋で1人暮らしている。体を売ることを斡旋され、戦争の絶望から抗うこともできずにその日を過ごしていた。空襲で家族をなくした子供がいる。闇市で食べ物を盗んで暮らしていたが、ある日盗みに入った居酒屋の女を目にしてそこに入り浸るようになり・・・。
ほかげ

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出演:趣里/塚尾桜雅 河野宏紀/利重剛 大森立嗣/森山未來
監督/脚本/撮影/編集:塚本晋也
助監督:林啓史 音楽:石川忠 音響演出:北田雅也
製作:海獣シアター 
配給:新日本映画社
2023年/日本/95分/ビスタ/5.1ch/カラー
©2023 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

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