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『さいはて』公開決定イベント

『海辺の生と死』『アレノ』『愛の小さな歴史』『あざみさんのこと』『アララト』など高い文学性と街に生きる人々の生と性を独自の視線で描く手法から、孤高の映像詩人と謳われる越川道夫監督の最新作『さいはて』。本日(12月22日)最終日を迎えた「越川道夫監督特集映画祭」にて、新作発表イベントを実施致しました!作品のタイトルも本イベントにて初お披露目、キャストの北澤響、中島歩が映画祭のシークレットゲストとしてサプライズ登壇し、公開決定の喜びや初参加となった越川組でのエピソードなどたっぷり語りました。
『さいはて』
『さいはて』公開決定イベント
日時:12月22日(木)
場所:ユーロライブ
登壇:北澤響、中島歩、越川道夫監督
MC:河野知美、梅田誠弘

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北澤響、中島歩、越川道夫監督登壇

越川監督は「50歳から始めた映画監督。まさか特別上映をやるとは思っていませんでした」と照れ笑い。「特集上映はうれしいと同時に、“レトロスペクティブ”と言われると『僕は死んだのかな?』という戸惑いもあり(笑)。なかなか珍しい体験です」と心境を明かした。
7日間の撮影を振り返り中島は「キャストを入れて7、8人しかいない現場。みんなでいろいろなことをやらなければいけないので大変でした」としみじみ。さらにロードムービーでもあり、移動しながらの撮影であったことも大変さを感じたポイントだと話した。中島歩『さいはて』公開決定イベント
「ダメな神様、無能な神様の話が好き」だという越川監督は「(スティーヴン・)スピルバーグ監督の『A.I.』がすごく好き。あの映画に出てくるクマは最後まで主人公と一緒だけれども何もできないというキャラクター。そこに実際にあった事件などを絡めて、『人は人を守れるのか、救えるのか』という問題を(描きたい)という気持ちが昔から大きいです」と本作の着想を説明。この説明に中島は「ひょんなことで出会った二人が旅をしていく話。どっちがそのクマちゃんなのかと今、ふと思いました」とコメント。越川監督は「撮る前は(どちらがクマなのか)決めているけれど、出来上がった映画はもっと複雑になっています。芝居を作る中で、いろいろ変わりながら映画が成長していきました。出来上がった映画にそのあたりが出ていると思います」と解説していた。

本作で長編映画主演デビューとなった北澤は「お話をいただいたときは、うれしいと同時にすごく不安でした」と吐露。北澤響『さいはて』公開決定イベントどちらかというと不安よりうれしさが勝っていたとし、「監督から自分を全部持ってきてほしいと言われたので、全部差し出そうという気持ちで挑みました」と撮影を振り返った。共演の中島の第一印象は「すごく大きい方」とニッコリ。中島も「昨日、映像を観て思ったのは、すごい身長差だなって(笑)」とニコニコ。北澤は「物理的にも、気持ち的にも一緒にいてくれる方という印象です。中島さんとじゃなきゃ出せなかったものがあります。引き出してもらった気がします」と感謝を伝えていた。段取りを延々とやる大変な現場だったが、「リハの時間をたっぷりとっていただいたのがありがたかったです」と微笑む北澤。「監督にも中島さんにもお世話になりっぱなし」と語り、二人のおかげで「到達できた」と強調していた。
トウドウ役について「死に向かっていくような役」と説明した中島は、「そういう人が彼女(北澤演じるモモ)に何を求めているのか、それがどういう表現になり、具体的な芝居になっていくのか。現場では北澤さんの様子を感じながら演じました」と撮影の様子を語り、北澤について「全身全霊で来てくれる方だから、いい加減なことはできない。そのくらいの気迫でやらないといけない作品だったので、消耗しました」とグッタリとした仕草を見せながらも充実の表情を浮かべる。中島は延々とリハを繰り返す現場で、越川監督に「本当に映画が好きなんですね」と話したことがあるとも明かしていた。
「中島くんとの出会いは僕のワークショップに来てくれたとき。急に相手役をやってもらったときの芝居の仕方がすごくよくて。いつか一緒にと思いながらも機会がなくて。今回、(一緒に作品作りが)できてすごくよかったです」と笑顔の越川監督は、中島の魅力については「中島くんはとても綺麗」と話し、「映画の中で役者が綺麗に映っていればいいなと思いながら、撮影していました」と振り返っていた。北澤については「とてもまっすぐ。もうちょっとほかにないのかな?と思ってしまうくらい、まっすぐにしか走れない。まったく曲がらない人です」という越川監督の分析に、中島も納得という様子でうなずく。北澤のまっすぐさに中島が反応し、一本の木に育っていく感じがしたと本作が完成するまでの過程を例えた越川監督のコメントに、中島も「青春映画が撮れた感覚」と表現し、「おじさんばかりの現場でしたが、北澤さんのまっすぐさで忘れていたパッションが引き出されたような気がしました」と付け加えていた。
最後の挨拶で監督は「二人がどんなにいい役者で、どんなに頑張り、素敵かということをぜひ観てほしいです」と呼びかけ、中島は「死にたい二人の話。北澤と中島が本気で生きた様子が映っています」とアピール。北澤が「ぜひ、たくさんの方にご覧いただきたいです。よろしくお願いいたします」と深々とお辞儀し、イベントを締めくくった。

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映画『さいはて』

2023年5月 K`s cinemaにて公開 ほか全国順次ロードショー

公式サイト:
https://mayonaka-kinema.com 

公式Twitter:
@EroticaQueen21

ストーリー
手をつなぎ果てまで逃げる二人
ある日、居酒屋で知り合う若い女性モモと、40歳の男性トウドウ。夜の街で手をつなぎ、「靴が鳴る」を歌いながら歩く二人。やがて二人は互いを求め合い、身体を交わす。翌朝、昨晩の記憶をたどりながら「道行みたいだね」と語るトウドウ。その言葉の意味を理解したモモは黙って彼に泣きつく。それぞれに辛い過去を持つ二人は海を目指して、この世界から逃げる事にする。『さいはて』『さいはて』

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出演:
北澤響 中島歩
金子清文 美香 内田周作 君音 杉山ひこひこ
監督・脚本 越川道夫
製作:村上潔 プロデューサー:山口幸彦 
製作:キングレコード 
制作:スローラーナー
配給:キングレコード
宣伝:ブラウニー
©2023 キングレコード
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