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第44回ぴあフィルムフェスティバル2022

このたび「第44回ぴあフィルムフェスティバル2022」が9月10日(土)、国立映画アーカイブにて開幕。

PFFスカラシップ最新作『すべての夜を思いだす』の完成披露上映が行われ清原惟監督、キャストの大場みなみ、見上愛、内田紅甘が登壇し、舞台挨拶を行いました。
清原監督、大場みなみ、見上愛、内田紅甘
『すべての夜を思いだす』完成披露上映
日付:9月10日(土)
場所:国立映画アーカイブ
登壇:清原惟監督、大場みなみ、見上愛、内田紅甘

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『すべての夜を思いだす』完成披露上映

この日は、PFFが製作から劇場公開までをトータルプロデュースする長編映画製作援助システム“PFFスカラシップ”の第26回作品となる『すべての夜を思い出す』の完成披露上映会を実施。

映画上映後、客席からは自然と拍手がわき起こり、熱気冷めやらぬ中、ステージに登壇した清原監督は「PFFスカラシップの企画に選出していただきまして。およそ5年という長い時間をかけてつくった作品ですが、中には大変なこととか、本当にいろいろなことがあったんですが、このすばらしいキャスト、スタッフの皆さんと一緒につくりあげられたこと、そして今日こうやって無事に皆さんに観ていただけたこと、本当にうれしく思います」と感激の表情。清原惟監督『すべての夜を思いだす』

続いてステージには谷本早苗役の大場みなみ、萩野夏役の見上愛、吉田文役の内田紅甘という3人のキャストが来場。

まずは大場が「今日はアットホームな雰囲気だと聞いてきましたが、皆さんニコニコと観ていただいているような気がします。こういう映画好きな方が集まる映画祭での、オープニング上映となるこの作品に参加できて光栄に思います」とあいさつすると、大場みなみ『すべての夜を思いだす』

見上が「わたしは去年、『プリテンダーズ』という作品で、PFFに来させていただいて。それが生まれて初めての舞台あいさつでした。今日はその時の緊張を思い出しつつ、楽しくお話しできたらいいなと思っています」と続け、見上愛『すべての夜を思いだす』

さらに内田が「5月に撮影があったので、9月に観ていただくのは大丈夫かなと不安がありましたが、今日は皆さんたくさん来ていただいてホッとしました」と客席に語りかけました。内田紅甘『すべての夜を思いだす』

企画の立ちあげから完成まで、およそ5年の歳月がかかったということで、「企画は二回くらい変わってこの形になりました」という清原監督。大場も「実はお話をいただいた時はまったく別の台本があって。教習所で出会った3人の女性がキッチンカーをやる話だったんです。それがスケジュールの都合で撮影が延びることになり。教習所で出会う役ということで、時間もあることだしと思い、免許を取りに行ったんです。再開することになったら、わたしの役はガスの検針員に変わっていて。しかも点検するのは徒歩だし。でも清原さんのおかげで免許をとることができたので良かったです」と笑いながらコメント。ちなみに企画は、キッチンカーのほかに、3人の女性がホテルを経営するという案もあったそう。

その経緯について清原監督は「キッチンカーの時は、世代の違う女性たちがつながる関係性みたいなものを描こうと思ったんですけど、いろいろな事情があり、撮影が延期となったので、もう少し映画をコンパクトにしたいなと思って。3人の関係性を描くよりも、3人のそれぞれの時間をじっくりと描くこと。それができていればこの映画はいいのかなと思って。現在の形で再出発したという感じですね」と語った清原監督。本作の主人公である3人の女性たちは、多摩ニュータウンという東京郊外の街で暮らしているということで、「街に生きている3人の物語を描いているけど、ほかにも街に住んでいる人は無数にいるわけで。そういう人たちのことも想像できるような映画になったらいいなと思い、タイトルもそういう思いで付けています」と明かしました。

また、劇中には、夏が自転車に乗るシーンが多数出てきますが、「実は自転車は得意じゃないんです」と明かした見上。清原監督も「最初は自転車に乗れないんですよと言っていたのに、みるみるうちにうまくなっていって。最終的には(見上と内田の)二人でビュンビュン遠くに行くようになるくらいになってましたね」と振り返りました。

そんなキャスト陣とは「相談をしながら撮影を進めることができた」と語る清原監督。キャスト陣もそれぞれ自身が演じた役のことを「大好きです」と語るなど、和気あいあいとした雰囲気で行われたこの日の舞台あいさつ。最後は監督から3人のキャストに感謝の思いを込めて花束をプレゼント。さらにステージには、「PFFアワード2017」で清原監督がグランプリを獲得した時の審査員だった撮影監督の渡部眞氏が花束ゲストとして登壇。PFF「5年前に審査した時に、『わたしたちの家』は満場一致というか、ダントツでグランプリということになりました。その時の李相日監督のコメントが『グランプリをとったこの映画はとても良かった。技術的には鼻につくかもしれないけど、この監督はこれで映画の匂いを感じてくれたんじゃないかな』とあって、その通りだなと思いました。ところが今日観たら、匂いどころか、本当に映画の王道をしっかりと体得されて撮っているなと。わたしもプロながら感服しました。企画として、キッチンカーとかいろいろあったそうですが、おそらくこの迷った5年間が結実した作品になったんじゃないかなと思います。成功を祈っております」と清原監督に祝福のコメントを寄せるひと幕もありました。

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「第44回ぴあフィルムフェスティバル2022」

国立映画アーカイブ(京橋)
9月25日(日)まで開催。
※月曜休館 https://pff.jp/44th/
44thPFF第44回ぴあフィルムフェスティバル2022

第26回PFFスカラシップ作品

『すべての夜を思いだす』

2023年劇場公開予定。
『すべての夜を思いだす』

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©PFF

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