『20歳のソウル』公開前夜祭音楽に人生を捧げた一人の青年の感動の実話を映画化した『20歳のソウル』が5月27日(金)より全国ロードショーとなります。 千葉県船橋市立船橋高等学校に代々受け継がれている応援曲「市船 soul」。その楽曲は、市船を勝利へ導く神応援曲として SNS 上で話題になりました。そしてその名曲誕生の裏側には、20 歳という若さで、短い人生の幕を閉じた浅野大義(たいぎ)という青年がいました。仲間・恋人・家族そして音楽を愛し、また、沢山の人々から愛された大義。「大義の魂に音楽を聴いてもらおう」顧問・高橋先生の呼びかけに、彼の告別式には 164 人の吹奏楽部員が集まりました。そこで奏でられたのは「市船 soul」。これまで仲間の背中を押し続けてきた「市船 soul」が、大義を天国へと送り出したのです。彼が残した音楽は後輩たちに受け継がれ、いまも彼の魂とともに生き続けています。 5月26日(木)“公開前夜祭”が開催され、上映前の舞台挨拶に神尾楓珠、福本莉子、佐野晶哉(A ぇ! group/関西ジャニーズ Jr.)、佐藤美咲、佐藤浩市、秋山純監督が登壇しました。 |
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イベントのオープニングには、物語の舞台となった市立船橋高校のダンス部「パイレーツ」が駆け付け、VTR で上映された吹奏楽部による「市船 soul」の演奏に合わせてダンスパフォーマンスを披露し会場を盛り上げた。 パフォーマンスを見た神尾は「いよいよ明日公開ということで、ダンス部のみなさんがオープニングで盛り上げてくださってありがたいです。いろんな人に『20 歳のソウル』が知れ渡ればと思います」と挨拶。 福本は「(パフォーマンス前に)後ろで待機しているダンス部のみなさんが、メチャクチャかわいかったです!素晴しく盛り上げてくださって、本当に嬉しいです」と目を輝かせて興奮気味に語る。 佐野は「僕にとって本作はスクリーンデビュー作で、これから先、こんな素敵な役、作品に出会えるのかな? と思えるくらい、素敵な運命的な出会いでした」とようやく公開を迎える喜びを口にする。ダンス部のパフォーマンスの感想を求められると「僕も 3 年前まで高校生だったんですけど、あんなフレッシュさは、今はないなって思って(苦笑)。 もっとフレッシュに僕ら A ぇ! group も頑張らないと!って思いました」と大いに刺激を受けたよう。 市船の卒業生であり吹奏楽部の部長だった佐藤美咲は、吹奏楽部の定期演奏会で秋山監督に見出され、本作でスク リーンデビューを飾った期待の新人。母校のダンス部のパフォーマンスを久々に目の当たりにして「みなさん、キレが良くて揃ってて素敵でした」とニッコリ。「卒業生として、この作品に関われたことが幸せです」と緊張した面持ちで喜びを口にしていた。 吹奏楽部の顧問・高橋先生を演じた佐藤浩市は「映画って、撮影から公開までタイムラグがあるので、先ほど踊ってくれたダンス部の方々で、1 年生で撮影に参加してくださった方で、いま 3 年生でまだ現役の方もいらっしゃいます。映画は記録にも残るけど、やはり記憶に残るもの。彼女たちの記憶にも残ってほしいし、この映画を見た方々の記憶にも残って、自分の人生を照らし合わせながら見ていただけたらと思います」と語る。 秋山監督は「大義くん!こんなに素晴らしい会場で、素敵な俳優部がいて、きみの後輩たちが 3 年ぶりに『市船 soul』を演奏するという奇跡のようなことがあって、ダンス部のみんながこうやって映画館で踊るという――。優しくて、派手好きで目立つことが好きな大義くんが、いま、会場ですごく喜んでくれているんじゃないかと思います。この映画は 20 年という短い時間を力の限り生き切った、浅野大義くんの生き様を描いた希望の映画です」と呼びかけた。 改めて本作に参加して学んだことを問われた神尾は「役者としてはひとりの人生を演じるって大変だなと、実在の人間を演じたことで改めて感じました。大義くんの生き様から 1 日 1 日を大切に最後まで生き抜く力強さを教えていただきました」と充実した表情で語る。 福本も「撮影していた頃、ちょうど 20 歳だったので、自分の人生と重ねて本を読んで、涙が止まらず、1 日 1 日を大切に生きようと思いました」とうなずく。 佐野は、劇中でのピアノ演奏のシーンを振り返り「何回、家で練習しても全く弾けなかったんですが、本番では 1 テイクで弾き切れて、大義くんが力を貸してくれたんだなと感じました」と明かした。 佐藤美咲は「本作で初めて演技をさせていただいて、1 テイク、2 テイクと撮るたびに、撮影する楽しさを覚えました。大義先輩の話はもともと知っていましたが、映画を通して改めて大義先輩のことを知れて、誰もがいつか死に至るけど、そこまでどう生き切るのか? 自分のやりたいことをやって、悔いのないように生きようって思いました」と語った。 神尾は、そんな佐藤の言葉に深くうなずき「まさに演じていて、晶哉がピアノを弾くシーンで、曲に込めた思いを語る、そういうセリフがあるんですけど、普段、見落としがちで当たり前になっちゃっている部分があったけど、改めてその気持ちを大切にしなきゃと思いました」としみじみと語った。 佐藤浩市は、本作を通じて若い人たちに伝えたいことは? との問いに「自分も若い頃、勝手に“今”が永遠に続くんじゃないかと錯覚していました。そう思っちゃうと、いま起きている事象をスルーしてしまうんですね。でもそうじゃない。今は今しかない。目の前のことを記憶にとどめていかなくちゃいけない。記憶は美化もするし、劣化もするので、どう正しく認識して、自分の中に入れていくか? それが将来に役に立つと思いますので、いまの過ごし方を大事にしてもらいたいと思います」と語り、これを聞いた佐野は「大事にします!」と誓っていた。 秋山監督は、神尾と佐野が言及したピアノを弾くシーンについて「テストしないで一発でピアノを弾きながらセリフを言う難しいシーンだったんですけど、浩市さんが『やってみようよ』とひと言。ピッタリでした。奇跡的な瞬間だったのかなと思います」と称賛を口にした。 この日は、原作「20 歳のソウル 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド」(小学館 刊)と映画の脚本を手がけた中井由梨子さんも来場しており、吹奏楽部の高橋先生から中井さん宛てに書かれた手紙が代読された。「大義をこの世に連れてきてくださり、ありがとうございました」と熱い気持ちのこもった手紙の内容に、感無量の表情を浮かべた中井さん。会場は拍手に包まれ、高橋先生を演じた佐藤浩市から手紙が手渡され、さらに神尾からも花束がプレゼントされた。 中井さんは涙ながらに感謝の思いを口にし、会場に浅野大義さんのご家族が来ていることを明かし「大義くんを私 が連れ戻すことができたとすれば、それはご家族のみなさまの温かな気持ちがあったからこそだと思います。大義くんを二度目の死を迎えさせない、人の心に残り続ける作品にできたのは、ご家族の“愛”があったからこそだと思います。浅野大義くんの葬儀に実際に訪れた人は 700 名以上でした。長蛇の列が駅まで続き『誰か芸能人の葬儀なのか?』と聞いた人もいたそうです。そんな大義くんをこれからスクリーンで全国のみなさまに、そして世界のみなさまに愛していただきたいと思います」と語った。 舞台挨拶の最後に神尾は「この映画は本当にたくさんの方の思いと、大義くんのかっこよくてたくましい生き様が描かれています。この映画を見た方々のことを大義くんはずっとこれからも見守っていてくれるだろうと思います。たくさんの方に見ていただけたら嬉しいです」と語り、再び会場は拍手に包まれた。 |
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『20歳のソウル』公式サイト: 映画公式 Twitter: ストーリー |
出演:神尾楓珠
尾野真千子 福本莉子 佐野晶哉(A ぇ! group/関西ジャニーズ Jr.)
前田航基 若林時英 佐藤美咲 宮部のぞみ 松大航也
塙宣之(ナイツ) 菅原永二 池田朱那 石崎なつみ
平泉成 石黒賢(友情出演)/高橋克典
佐藤浩市
原作:中井由梨子
「20 歳のソウル 奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド」(小学館 刊)
「20 歳のソウル」(幻冬舎文庫)
企画・監督:秋山 純 脚本:中井由梨子
主題歌:「Jasmine」 Kenta Dedachi(EPIC レコードジャパン)
配給:日活 ©2022「20 歳のソウル」製作委員会