片山慎三監督x佐藤二朗主演映画『さがす』『岬の兄妹』が国内外から高い評価を受けた片山慎三監督最新作で佐藤二朗主演の映画『さがす』が公開中。 この度、3月12日(土)にテアトル新宿にて主演の佐藤二朗、映画評論家・松崎健夫による舞台挨拶が行われました。 |
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佐藤二朗x松崎健夫トークイベント3月12日(土)には、テアトル新宿で主演の佐藤二朗と映画評論家の松崎健夫が登壇するトークイベントが実施された。公開後約2カ月にして、いまだ満席をキープ中の本作。これに佐藤も「今日もこんなにお客さんに入っていただき…舞い上がっています!」と感無量。本作に参加しようと思った心境について「脚本を読んだときに『これはバケモンだ』と思った。演じる上ではメンタル的にきついことになるだろうとは思ったけれど、そんな気持ちを粉砕するくらいに『やりたい』という思いが大きかった」と改めて振り返った。 その予感通り、撮影期間中はメンタル的にも相当落ち込んでいたという。その理由については「コミカルな役柄やクセの強い役が多かったけれど、今回の原田智はそのどちらでもないどこにでもいそうな関西のオッチャン。そんなオッチャンが誰も経験したくないような過酷な状況に追い込まれる。演じる上では佐藤二朗を消して、原田智と同じ状況に自分の気持ちを置こうと思った」と智というキャラクターに没頭したためだと説明した。 複数の作品にまたがり出演する福田雄一監督作品などの影響から、佐藤には喜劇が得意な俳優というイメージがあるが、「パブリックイメージも大事だけれど、僕に限らず俳優は本当に色々な役ができる。自分としても様々な役柄を差別なくやりたいという気持ちがあるので、クセのある役、ない役、狂気的な役、そのすべてを全力でやりたい。もちろん濡れ場もラブシーンも…いや、これ以上は話すのをやめましょう」と笑わせつつ、「お仕事があるのは嬉しいことだけれど、今年で僕は53歳になるので、『さがす』のように一つの役をゆっくりと見つめることもやってみたい」と役者としての現在の心境を明かした。 娘・楓を演じた伊東蒼については「彼女は怪物!」と恐るべきセンスの持ち主だと絶賛し「終盤に対峙するシーンでは、蒼ちゃんに引っ張られた部分もあるし、負けていられないとも思った」と刺激を受けたようで「普段は可愛らしい聡明なお嬢さん。頭もセンスもいい。親御さんの育て方がいいのか、人間としてもちゃんとしている。あの子の将来が楽しみ。自分の監督作に出てほしいと思うくらいです」と、その人間性と才能にベタ惚れしていた。 最後に松崎は『さがす』について「2022年ベストワン邦画という気持ちは今も変わらず。今年いっぱいずっと応援していきたい」と猛プッシュ。主演の佐藤も「このような映画こそ、見捨てないで欲しいし、『さがす』に関しては今のところ皆さんに見捨てる気がなさそうなのでありがたいです。SNSや口コミでどんどん広げてほしい。僕はエゴサするタイプなので、佐藤二朗の“朗”の字だけは間違えないで」と、本作のさらなる広がりをユーモア交じりに期待していた。 |
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映画『さがす』はテアトル新宿ほか全国公開中 |
佐藤二朗/伊東蒼 清水尋也/森田望智 石井正太朗 松岡依都美/成嶋瞳子 品川徹
監督・脚本:片山慎三/共同脚本:小寺和久 高田亮 /音楽:髙位妃楊子 /製作:アスミック・エース、DOKUSO映画館、NK Contents
製作協力:埼玉県/SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ 制作協賛:CRG
制作プロダクション:レスパスビジョン 制作協力:レスパスフィルム 製作幹事・制作・配給:アスミック・エース /©2022『さがす』製作委員会 英題:Missing /映倫:PG12