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『リング・ワンダリング』公開記念 笠松将&阿部純子スペシャル対談

金子雅和監督の最新作『リング・ワンダリング』が渋谷シアター・イメージフォーラムで2月19日(土)より公開となります。

そして・・・
この度、公開を記念した主演・笠松将とヒロイン・阿部純子によるスペシャル対談をお届け。
『リング・ワンダリング』笠松将&阿部純子スペシャル対談
今回、映画の公開を記念して、主人公・草介を演じた笠松将とヒロイン・ミドリと梢の二役を演じた阿部純子のスペシャル対談

まずはそれぞれお互いの印象をお聞かせください。

笠松将:これはもう色々なところで言っていますが、僕は阿部さんをリスペクトしています。僕は自分が面白いと思ったものを提案したいタイプですが、阿部さんは自分が用意したものプラス、監督からの要望をそこに吸収してくタイプの女優さん。その臨機応変さと吸収力に対して、もの凄く嫉妬しました。その器用さ、悔しい!ほしい!羨ましい!とまで思ったほどです。

阿部純子:そんなそんな!笠松さんは責任感があり、かつ現場全体を見ながら環境作りをしてくださる方でした。それは人柄からくるものだと思いますが、周囲を朗らかにする空気感を無理なく作ってくれる。笠松さんがいれば大丈夫だ、という安心感を与えてくれました。

劇中で笠松さんが阿部さんをおんぶして歩くシーンは、お二人のプラトニックな関係性を象徴しているようです。

阿部:重くはありませんでしたか?それがずっと気がかりでした(笑)

笠松:重いなんて全然。僕もおんぶして歩くシーンは象徴的だなと思いました。おんぶをすると二人の間に同じBGMが流れるかのように感じるんです。僕が躓くと阿部さんも同じように揺れるわけで、その一心同体感が心地よくて。リズムがつかめる分、お芝居もしやすかったです。草介(笠松)はその後、ミドリ(阿部)の家で食卓を囲みます。これがおんぶでなく、並行して歩いて行ったのならば、きっと草介は食卓を囲むということはしなかったはず。おんぶにはプラトニックな親密感を生む効果があると感じました。

阿部:笠松さんは私をおんぶして100段くらいある階段を10回くらい登りました。しかも休憩時間も私を降ろすことなく、ずっとおんぶ。深夜の撮影で寒く、かつスケジュール的にも日数を重ねて疲労も溜まっている時期です。それでも笠松さんは弱音を吐かず、逆に私たちを気遣ってもくれました。

笠松:おんぶって一度降ろしてしまうと、次におんぶするときに結構大変に感じるんです。ならばずっとおんぶしておこうと。それに草介はミドリをおんぶして長い時間歩いているという設定だったので、体力的なリアリティも欲しかった。おんぶされている阿部さんも大変だろうなとは思いましたが、そこは付き合ってください!という気持ちでおんぶを続けていました。

そんなハードさの中にも嬉しいことがあったんですよね?

笠松:阿部さんは撮影の合間に仮眠を取っている僕に対して、そっと栄養ドリンクを差し入れてくれました。その優しさに感謝です。

阿部:笠松さんもその後に差し入れを倍返ししてくれましたよね?人が食べる量を遥かに超えたバナナを(笑)。

笠松:それには理由があって。ロケ地が地方ということもあり、近くにコンビニもなかったんです。それで偶然見つけたお店が、果物の特売所でした。

映画の内容にちなんで…お二人が探し求めたいものを教えてください!

笠松:カリスマ性を追い求めたいです。世の中がざわつくくらいのカリスマ性が欲しいです。そうなればたくさんの人が僕の映画をきっと見てくれるだろうし。

阿部:私は何だろう?…何を探し求めたいのかを探す、それが私の課題かもしれません(笑)。

最後に観客の皆さんにメッセージをお願いします!

阿部:見どころは、金子雅和監督ならではの世界観です。ミドリはこの世の目に見えないものを体現しているキャラクターです。目に見えないものが存在している、そしてそんな女性が登場人物の一人であるという特異性を楽しんでほしいです。

笠松:『リング・ワンダリング』とは「人が方向感覚を失い、無意識のうちに円を描くように同一地点を彷徨い歩くこと」を指しています。奇しくも僕らはコロナ禍で“抜け出せない”という状況下を経験しました。まだ大変な状況は変わりませんが、出口を探し出すヒントがこの映画にはあるような気がします。僕は本作を通して「答えは未来ではなく過去にあるのではないか」ということを痛感しました。優しく温かい映画なのでぜひご覧ください!

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2月19日舞台挨拶開催へ

さらに公開初日の2月19日(土)には、笠松将、阿部純子、金子雅和監督による舞台挨拶も予定されている。

【舞台挨拶概要】
■日時:2月19日(土) 13:00の回上映後/15:15の回上映前
■会場:シアター・イメージフォーラム(東京都渋谷区渋谷2-10-2)
■登壇:笠松将、阿部純子、金子雅和監督
■チケット発売日:2月16日午前0時よりシアター・イメージフォーラムのウェブサイトにて発売開始 https://www.imageforum.co.jp/theatre/
※中止・延期になる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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『リング・ワンダリング』

2月19日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラム、3月11日(金)より名古屋センチュリーシネマ、 3月18日(金)よりシネ・リーブル梅田、ユナイテッド・シネマアシコタウンあしかがほか、全国順次公開です。

『リング・ワンダリング』は、漫画家を目指す草介が、不思議な娘・ミドリと出会い「命の重み」を知る、過去と現在が織り交ざる、切なく幻想的な物語。
笠松『リング・ワンダリング』阿部『リング・ワンダリング』
第 52 回インド国際映画祭(ゴア)で金孔雀賞(最高賞)を受賞するなど、世界的にも高く評価されている。監督を務めるのは、初長編『アルビノの木』(16)が海外映画祭で20の賞を獲得し注目された金子雅和。美術監督は『Shall we ダンス?』(周防正行監督/96)で日本アカデミー賞最優秀美術賞受賞の部谷京子、劇中漫画は水で描き、そこに墨を落とす技法が特徴で、『花筐/HANAGATAMI』(大林宜彦監督/17)の宣伝ビジュアル画を担当した森泉岳土が務め、現実と幻想が入り交ざる世界観を作り上げた。主人公・草介を演じる笠松将は日本テレビ系「君と世界が終わる日に」やNHK大河ドラマ「青天を衝け」、現在OA中の日本テレビ系「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて」や、4月にはマイケル・マンがエグゼクティヴ・プロデューサーと第1話を手掛けるWOWOWのドラマシリーズ「TOKYO VICE」など話題作への出演が続き、注目を集める若手俳優。ミドリと梢の二役を演じる阿部純子は海外作品にも多数出演する国際派。ほか、主演映画が相次ぐ安田顕、金子監督の初長編『アルビノの木』でも存在感を放った長谷川初範、日本映画界に欠かせない片岡礼子らが脇を固める。
『リング・ワンダリング』

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笠松将
阿部純子  片岡礼子  品川徹  田中要次
安田顕 | 長谷川初範
監督: 金子雅和 脚本:金子雅和 吉村元希 劇中漫画:森泉岳土 音楽:富山優子
撮影:古屋幸一 照明:吉川慎太郎 美術:部谷京子 録音:岩間翼 音響:黄永昌 VFX:高橋昂也
スタイリスト:チバヤスヒロ メイク:知野香那子 イメージボード:金子美由紀 助監督:土屋圭 制作主任:名倉愛 スチール:坂本貴光
アソシエイトプロデューサー:松井晶子 ラインプロデューサー:武石宏登
キャスティング:大松高 エグゼクティヴ・プロデューサー:松本光司 プロデューサー:塩月隆史 鴻池和彦 製作協力:中山豊 中田直美
製作:リング・ワンダリング製作委員会(Monkey Syndicate、ラフター、プロジェクト ドーン、cinepos、kinone)

2021年/日本/103分/カラー 
配給宣伝:ムービー・アクト・プロジェクト 配給協力:ミカタ・エンタテインメント
公式サイト:ringwandering.com
Ⓒ2021 リング・ワンダリング製作委員会

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