映画情報どっとこむ ralph 豊原功補、小泉今日子らが設立した映画製作会社「新世界合同会社」の初プロデュース作品『ソワレ』の大ヒットを記念して9月20日(日)、主演の村上虹郎によるトークイベントがテアトル新宿にて開催。

村上さんが以前、主演した映画『銃』(2018年公開)の原作者である芥川賞作家・中村文則をリモートで招いての対談を行ない、村上さんがMCを務める一風変わったトークセッションが行われました。

日程:9月20日(日) 
会場:テアトル新宿
登壇:村上虹郎
リモート;中村文則

映画情報どっとこむ ralph 『銃』以来、プライベートでも親交があり、村上さん曰く「焼肉仲間」であるという中村さんは、登場するや村上さんについて「MCとか一番やっちゃいけない人でしょ(笑)!」と突っ込みを入れ、村上さんも「おっしゃる通り(笑)」と肯定!

映画については中村さんは「好きな映画でした。見ている人にとってはキツイところもあるかもしれないけど、重要なところでもあると思ったし、すごくよかったです」と語り、豊原功補、小泉今日子プロデューサーの手腕について「さすがだと思います。映画が好きな人が作った映画だなと思いました」と称賛を送る。

と、ここから深く映画についての話が展開するかと思いきや、上映前ということもあり、また村上さんも「観客の前で(中村さんに)褒められても照れるので…(笑)」ということで、トークは「普段の、中村さんとお茶してる感じ(笑)」(村上さん)という、本作とは全く関係ない方向へ…。

中村さんが「虹郎くんはエネルギーに満ちあふれているから、コロナの状況下では大変だったんじゃない? どう過ごしてたの?」と話を振ると、村上さんは「完全に廃人でした。一番ひどいときは、夜の11時に起き始め、昼の12時に寝るという生活を送っていました」と告白。

そして、村上さんは自粛生活中にサブスクリプションで鑑賞した海外ドラマ作品について言及。『ウォーキング・デッド』から入りまして、途中で感染症の話になったので『うわーっ!』とキタんですけど、なぜかそこで疲れて飽きちゃって…(苦笑)。そこから軽いものを見ようかと思いきや、なぜかもっと重い『チェルノブイリ』を見始めて、それから『ゲーム・オブ・スローンズ』に。『ゲーム・オブ・スローンズ』、ヤバいですよ!」と『ソワレ』とは全く関係ない作品について熱く語り、会場の笑いを誘う。

ここからようやく、話題は再び『ソワレ』に。中村さんは、以前の『銃』の際のエピソードを挙げ「印象深かったのは、『銃』に主演した時、虹郎くんがプロデューサーに『ポスター撮影を早い時期にしてほしい』と頼んだという話。『役に入り込んでハマっている時と顔が変わってしまうから』と。その話を踏まえて『ソワレ』を見ると、やっぱり顔が違うんですよね。役者って不思議だなと思いました」と語る。村上さんはこれについて「自分でもわからないんですよ。どこからどれくらい自分が変わったのか。」と無意識に役に入り込んでいくうちに表情が変わってくるのだと説明する。

また、中村さんが村上さんに、本作への出演が決まった経緯について尋ねると、村上さんは「豊原さん、小泉さんとは4年ほど前に舞台で一緒だったんです。その後、(本作の)外山文治監督の短編にも出させていただいたんですが、僕が知らないうちに(豊原さん、小泉さん、外山監督が)繋がっていて、結託して僕のところに(オファーが)来たんです。『絶対に断れないだろ、おまえ』って圧がすごかったです(笑)」と振り返った。

中村さんは、改めて「原作がない、こういう映画がどんどん増えるべき!」と本作のような新たな試みが今後も増えていくことへの期待を寄せる。

外山監督にとっては2本目の長編映画となったが、村上さんは「これまで短編、中編でやってきたことが、待望の長編になるということで、グワーッと気合いが入ってたんですが、豊原さんは『長編だから』とか『商業映画だから』じゃなく、『外山監督らしくあれ』と監督らしさを追求していて、僕も脚本開発の早い段階からお話をいただいていたんですが、とても稀有な体験で、作っていく過程が楽しかったです」と充実した表情で語っていた。

最後に村上さんは、コロナ禍での映画館の現状にも言及。「地方も大変だという話を聞いています。もしこの映画が心に残ったら、『地方にも届け』という思いをいただけると嬉しいです」と呼びかけ、異色のトークセッションは幕を閉じた。

映画情報どっとこむ ralph 『ソワレ』

本作は、老老介護の厳しい現実を見つめた短編『此の岸のこと』(10)や長編デビュー作「燦燦―さんさん―」(13)で海外からの絶賛を受け、センシティブな感性で唯一無二の世界観を作り出す新鋭・外山文治が和歌山を舞台にオリジナル脚本で挑む長編映画。主人公・翔太を演じるのは類稀なる吸引力で日本映画の台風の目になりつつある実力派俳優・村上虹郎と、100人以上のオーディションから大抜擢された最注目の新星・芋生悠(いもうはるか)の2人をW主演に迎え、若い男女の切ない逃避行を映し出し、各界から注目を浴びています。

【あらすじ】
ふたりで逃げた。幸せだった。俳優を目指して上京するも結果が出ず、今ではオレオレ詐欺に加担して食い扶持を稼いでいる翔太。ある夏の日、故郷・和歌山の海辺にある高齢者施設で演劇を教えることになった翔太は、そこで働くタカラと出会う。数日後、祭りに誘うためにタカラの家を訪れた翔太は、刑務所帰りの父親から激しい暴行を受けるタカラを目撃する。咄嗟に止めに入る翔太。それを庇うタカラの手が血に染まる。逃げ場のない現実に絶望し佇むタカラを見つめる翔太は、やがてその手を取って夏のざわめきの中に駆け出していく。こうして、二人の「かけおち」とも呼べる逃避行の旅が始まった──。

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村上虹郎 芋生 悠
岡部たかし 康 すおん 塚原大助 花王おさむ 田川可奈美
江口のりこ 石橋けい 山本浩司

監督・脚本 外山文治
プロデューサー:豊原功補 共同プロデューサー:前田和紀 アソシエイトプロデューサー:小泉今日子
アシスタントプロデューサー:水野優子 ラインプロデューサー:金森保 音楽:朝岡さやか 音楽監督:亀井登志夫 撮影:池田直矢 照明:舘野秀樹 音響:弥栄裕樹 美術監督:山下修侍 装飾:中山まこと 衣装:宮本茉莉 ヘアメイク:河本花葉 編集:加藤ひとみ スチール:敷地沙織 助監督:石川浩之 制作担当:柴野淳 
制作プロダクション:新世界合同会社 制作協力:キリシマ1945製作:新世界、ベンチャーバンクエンターテインメント、東京テアトル、ハピネット、ステラワークス、カラーバード 後援:和歌山県、(公社)和歌山県観光連盟 協力:御坊日高映画プロジェクト、和歌山市
配給・宣伝:東京テアトル 2020年/日本/111分/5.1ch/シネスコ/カラー/デジタル/PG12+  ©2020ソワレフィルムパートナーズ soiree-movie.jp

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