ベルリン映画祭を始め、世界各国で50以上の賞を受賞!
韓国の単館公開としては異例、公開1か月で観客動員数12 万人超の大ヒット! 『はちどり』 <6月20日(土)公開>、この度主人公ウニが、憧れの大人の女性ヨンジと夜の公園で静かに心を通わせる本編特別映像をします。 1990年代の韓国。14歳の少女ウニ(パク・ジフ)は、何百もの世帯が暮らす無機質な姿をした集合団地で両親、姉、兄と共に生活している。思春期を迎え、大人の世界への興味も持ち始めていたウニは、学校にあまりなじめず、別の学校に通う親友と悪さをしたり、男子生徒や後輩の女の子とデートをしたりして過ごしていた。ウニの両親は、朝から晩まで小さな店を切り盛りし、厳格な父は子供たちに学歴や世間体を求めるばかりで、彼らの心の動きと向き合う余裕がない。ウニは、自分に無関心な大人たちに囲まれ、どこか孤独な思いを抱えていた。そんななか、初めて自分の人生を気にかけてくれる大人に出会う———。 |
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今回解禁された本編映像は思い通りにいかない日常に行き詰まったウニが、そのモヤモヤした気持ちを抱えたまま自身が通う漢文塾の先生のもとを訪れ、そこからの帰宅途中に夜の公園で二人だけで休息するシーンから始まる。「私が可哀想だから親切に?」ヨンジ先生(キム・セビョク)に尋ねるウニ。自分にとって憧れの女性である先生がこんなにも“何もない”自分に優しくしてくれる理由がわからないのだ。「バカな質問には答えないわ」と優しく諭すヨンジ先生にウニは「先生は自分が嫌になったりしない?」と質問。それに対してヨンジ先生は「何度もある」「本当に何度も」「自分を好きになるには時間がかかると思う」「自分が嫌になる時、心をのぞいてみるの。“こんな心があるから、今の私を愛せないんだ”って」と正直に答える。自分にとってのパーフェクトな大人の女性である先生からそんな答えを聞いて驚くウニ。そんなウニを見ながら、ヨンジ先生は続ける「ウニ。つらい時は指を見て。そして指を1本1本動かすの。すると神秘を感じる」「何も出来ないようでも、指は動かせる」・・・毎日いろんなことに翻弄され悩むかもしれないけれど、何気ない日常にこそが奇跡で大事なことがつまっている、ということをヨンジがそっと伝え、ウニが理解する。年齢の差は関係なく“自分や人生に対して悩む同じ二人の人間として”ウニとヨンジが心を通わせるシーンとなっております。 38歳のキム・ボラ監督による初長編作品である本作。2018年釜山国際映画祭でのワールドプレミア上映を皮切りに、ベルリン国際映画祭ジェネレーション14plus部門をはじめ国内外の映画祭で50を超える賞を受賞(2020年3月現在)。韓国では2019年8月に公開され、単館公開規模ながら公開1か月で観客動員数12 万人超、最終的に15万に迫る異例の大ヒットを果たし、かつて世界を熱狂させた韓国映画『息もできない』(2008年)を凌ぐ評価を得るなど、今韓国で最も話題の女性監督の一人です。 主人公・ウニは、2016年に韓国で発売されるやベストセラーとなった小説「82年生まれ、キム・ジヨン」の主人公の少女時代とも重なる。男性が優遇されることが当たり前だった時代、女性であるという理由で我慢しなくてはいけなかったこと、それがおかしいということに気がつかなかったこと———。2つの作品に共通するのは、そんな時代に生きた女性の物語であり、声をあげようとする姿である。そして、それは韓国の同年代の女性の共感を呼びました。 世界で最も小さい鳥のひとつでありながら、その羽を1 秒に80 回も羽ばたかせ、蜜を求めて長く飛び続けるという「はちどり」。それは希望、愛、生命力の象徴とされ、その姿が主人公のウニと似ていると思った、と監督は語る。映画の中で、ウニは様々な感情を抱えながら、成長し、この世界に羽ばたいていこうとする姿に共感し、多くの感動を呼ぶ本作。 |
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『はちどり』 原題「벌새」 6/20(土)ユーロスペースほか全国順次ロードショー <STORY> |
監督・脚本:キム・ボラ
出演:パク・ジフ、キム・セビョク、イ・スンヨン、チョン・インギ
2018年/韓国、アメリカ/138分/英題:HOUSE OF HUMMINGBIRD//PG12/
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提 供:アニモプロデュース、朝日新聞社
配給:アニモプロデュース