小松真弓監督作品「もち」伝統と生きる人々の「今」を描いたドキュメンタリー+ドラマ 2019年春、ユーロスペース他全国ロードショー 岩手県、一関市、骨寺。 監督は、生き生きとした表情を引き出す独特の演出や細部美こだわった映像美に定評があり、500本以上のCMを手がけてきた小松真弓。 もともと、一関市のプロモーション映像を撮影する目的で岩手の地を踏んだ小松監督と、ひとりの少女との出会いから、この作品が生まれました。 |
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<小松真弓監督コメント> もちを作ること、一緒に食べること、それは、互いに幸せを分かち合い、悲しさ、辛さも共に背負っていく、人と人との絆を強めるためのもの。 誰も踊らなくなり、忘れ去られた神楽を復活させた中学生達がいると聞いて訪れた校庭で、1人の少女が舞っていた。それが14歳のユナでした。大地と共に生き、真っすぐで強く儚い人間という、希少な野生動物に出会った感覚でした。この土地では「もち」はただの食べ物ではなく、深いもの・強いものが宿っているという。だが、その文化がなくなりつつある。 東京にいると文化どころか、昨日と今日では街の景色ですら変わってしまっていることもある。 大量の情報が空中に溢れ、それぞれが欲しい情報だけを選択して簡単に手に入れられる便利な世界。毎日がすごい速さで更新されていく。人と人が直に繋がることも薄くなってきて、電話やメールなど空中で繋がることの方が多くなってきた。 今まで人々の体温のあるつながりの中で受け継がれてきた土着のものは、触れられることもなしにひっそりとなくなっていきそうだ。 それを時代のせいにして、知らん顔をすることもできる。でもなぜ今まで残ってきたのかという意味、その心を忘れてはいけないと強く思った。 この村には大切なものがまだたくさん残っている。 この話は限りなくノンフィクションに近いフィクションでやることにとても意味があると思ったので、出演者は全員一関の人たちにお願いしました。この土地から生まれた言葉、伝統、想いを、なるべくありのままの形で残したかった。 その昔人は一人で生きていけると思っていた時期もあった私。 「もち」は、あの頃の私のような人に見て欲しい。 |
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<小松真弓監督プロフィール> 広島県福山生まれ、神奈川県茅ケ崎育ち。 武蔵野美術大学卒業後、1996年、東北新社企画演出部に入社。 2011年より、フリーランスの映像ディレクターとして活躍 生き生きとした表情を引き出す独特の演出や細部美こだわった映像美に定評があり、これまでに500本以上のCMを手がけている。 TV-CMの企画・演出を中心に、ミュージッククリップ、ショートムービー、映画、脚本、イラスト、雑誌ディレクションなど、フィールドを広げている。 SUNTORY 山崎「男と女」(小栗旬・水原希子)/JR 東日本 JR SKISKI「青春は純白だ」(本田翼・窪田正孝)/KOSE ESPRIQUE「未体験のルージュ」(新垣結衣)「LOVE ROUGE」(安室奈美恵)/JA共済「いちご」「将棋」(有村架純・浜辺美波)/AHKAH「旅立ち」「海」(綾野剛)/福山雅治 MV「家族になろうよ」/SMAP MV「友だちへ〜Say what you will〜」など話題作を手がける。2011年には映画『たまたま』(主演:蒼井優)が劇場公開されている。 |
監督・脚本:小松真弓
出演:佐藤由奈(ユナ) 蓬田 稔(おじいちゃん) 佐藤詩萌(シホ) 佐々木俊(タツ兄) 畠山育王(先生) 他
エグゼクティブプロデューサー 及川卓也
プロデューサー 谷田督夫
音楽:Akeboshi
撮影 :広川泰士
照明:タナカヨシヒロ
整音:丸井庸男
編集:遠藤文仁
VFX:白石守