『千と千尋の神隠し』に影響を与えた小説「霧のむこうのふしぎな町」など、長年にわたり愛され続けるベストセラーを世に送り出した作家・柏葉幸子による小説「岬のマヨイガ」(講談社刊)が長編アニメーション映画として8月27日(金)に公開となります。 居るべき場所を見失った 17 歳の少女と声を失った 8 歳の女の子がたどりついたのは、懐かしくてすこしふしぎな伝説の家《マヨイガ》でおりなす血のつながりがない新しい家族たちとの、ふしぎだけど温かい共同生活が“岬のマヨイガ”で紡がれていきます。心が優しく包み込まれる、ノスタルジック・ファンタジーな作品に仕上がりです。 そしてこの度、本作の公開直前記念の配信イベントが行われ、本作の主題歌を担当する「羊文学」の塩塚モエカ(Vo.&Gt.)、河西ゆりか(Ba.)、フクダヒロア(Dr.)と劇中の音楽担当の宮内優里、そしてスペシャルゲストとしてお笑い芸人でもあり、「やついフェス」を開催するなど音楽にも造詣が深いやついいちろうが登壇してのトークが繰り広げられました。 『岬のマヨイガ』公開直前記念
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それぞれの挨拶を終えたあと、主題歌である羊文学「マヨイガ」の映画の本編映像を使用したMVが本イベントで初公開となり、会場のスクリーンに上映された。 MV終了後、司会から登壇者に本作を鑑賞した感想を聞かれると、宮内は「とにかく優しさがあり、ほぐれたりきゅっとしたり、今このとげとげしている世の中でとても良い作品。」とコメント。そして、羊文学・塩塚は「大きな何かがあるわけではないけれど、自然と涙が出てきてしまう、ハグされているようなあったかさが溢れてました。観ていて、自然と涙が3回くらい出ました。」フクダは「心のよりどころ、人とのつながりが作品の中にはあって、宮内さんとの音楽とすごくあっていて感動しましたし、暖かい気持ちになりました。」河西は「物語自体はファンタジックなお話だけど、舞台は震災後であるリアルさと一緒になっている感じが新しかったです。登場人物たちの成長にも説得力があって素敵な作品でした。」と羊文学全員、本作の優しく穏やかな世界観に魅了された様子を伺わせた。最後にやついが「一言、“よかった”という感じですかね。妖怪というのはもはや伝統みたいなところがあるから、新しいものも大事だけど今までの伝統を大事にしようという気持ちになりました。」と本作に登場する“ふしぎっと“と呼ばれる妖怪にも触れながら本作を絶賛した。 その後、羊文学とやついに宮内の音楽を聴いた感想と印象に残っているシーン:を訊ねると、羊文学塩塚は「もともと宮内さんの音楽を聞いていたので、劇中で“宮内さんだ!”と思うのもあり、普段の宮内さんからは想像できないところもありすごい面白かったです。」と宮内の音楽を絶賛。続いてフクダは「僕も宮内さんの音楽はずっと好きで、『リトル・フォレスト』もすごいよくて・・・今回実際にご一緒できて本当に光栄です。」と憧れの宮内との共演を喜んだ。また河西は「セリフがないシーンも多い中で宮内さんの音楽が光っていました」と話しそれぞれ宮内の音楽に感動する様子を見せた。 特に苦労した点:を訊ねると、宮内は「和楽器を使った曲を制作したことですね。出来るか不安だったんですけど、実は父が和太鼓奏者で自分でも10年ほど和太鼓を手伝っていた時期があったので、やってみます、とお返事しました。ちなみに父も今回笛吹いてるんですよね(笑)」とまさかの本作で親子共演をしていることを明かした。さらに続いて、「普段僕の曲は穏やかとか暖かいと言って下さることが多いんですけど、今回は演出上暗い曲、緊迫感のある曲、速い曲など必要だったので絞り出しながらの制作は大変でしたね。」と制作する上で苦労した面も語った。 その後、宮内への質問コーナーを実施。塩塚より自分が全然やったことない音楽で自分らしさをどこに置けばいいのですか?:と聞かれると宮内は「う~ん、まあ僕は断っちゃう(笑)」と冗談っぽく答えながらも「やったことないからこそ感覚に頼ったほうがいい。それがへたくそでも伝わる気がします。」とアドバイスを送った。 続いて、羊文学に映画のために書き下ろされた「マヨイガ」の制作過程に込められた思い:を訊ねると、制作担当の塩塚は「何回も脚本を読んで、私が最初に原型を作る。そこから2人と話しあってアレンジしていきましたね。」と語った。塩塚の作ったデモを聞いてフクダは「映画に通じる、優しさ、おかえり、大丈夫だよといった母親みたいなものを自分なりに解釈してドラムを叩くようにしました。」と話した。 「マヨイガ」を聴いた感想について、やついは「よかったですね。少女の成長の繊細な感じから始まり、みんなを包む。1曲で映画の最初から最後を観ることができる。母性みたいなものを感じる名曲ですね。」と話すと、塩塚が「普段は携帯に入れて作詞するところを今回は紙に書き出してたんですけど、だんだんとユイとひよりに手紙を書く感じになっていたので、(やついの言う)母性はそういうところから生まれたのかもしれないです。予告を何回も観て宮内さんの音楽を聴きながら考えました。」と制作時のエピソードを披露。それに対し宮内は「自分のことでいっぱいいっぱいだったんですけど(笑)、最後のシーンの曲をいい感じで主題歌に渡したいなという思いは込めました」と、主題歌と劇中音楽の繋がりを話してくれました。 |
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最後に羊文学が主題歌「マヨイガ」を生演奏で披露し、会場が優しく暖かい空気に包。 締めの挨拶として本作について、やついは「コロナ禍でいろいろ分断が広がる中で一番大事なものを描いている映画。」と話し、宮内は「優しくて暖かい映画です。今世の中がとげとげしていると思うんですけど、そのとげが少し抜けたりほぐれたりする作品ですね。僕も娘と観に行こうと思っています。」と話した。最後に塩塚が「あったかい気持ちになる映画です。観た後心がデトックスされる映画なので、今いろいろ疲れるけど、旅行に行くみたいな気持ちで映画館に行ってほしい。すごく意味のある映画です。」と挨拶し、イベントは幕を閉じました。 |
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『岬のマヨイガ』8月27日(金)全国ロードショー Twitter: 公式サイト: 主人公・ユイを5歳で出演したテレビドラマ「Mother」で脚光を浴び、NHK 大河ドラマ「麒麟がくる」で明智光秀の娘・たま役で出演するなど数々の映画、ドラマ、CM などで活躍中の国民的女優・芦田愛菜が演じ、ふしぎなおばあさん・キワを、世代を超えて支持され続けている名実ともに日本を代表する女優・大竹しのぶが務める。さらに声を失った少女・ひよりを演じるのは、3歳から子役として活動し、連続テレビ小説『なつぞら』(NHK/2019年)で奥原なつ役(ヒロインの子供時代)を演じ大きな反響を呼んだことも記憶に新しい、本作で声優初挑戦となる粟野咲莉(あわのさり)が大抜擢、各世代をけん引する演技派女優達の声の共演に期待が高まる。主題歌には、今音楽業界で最も注目を浴びているオルタナティブロックバンド「羊文学」が本作のために書き下ろした「マヨイガ」が起用。作品の世界観にぴったりの1曲となっている。 |
芦田愛菜
粟野咲莉 伊達みきお(サンドウィッチマン) 富澤たけし(サンドウィッチマン)
宇野祥平 達増拓也(岩手県知事) 天城サリー
大竹しのぶ
原作:柏葉幸子「岬のマヨイガ」(講談社刊)
監督:川面真也
脚本:吉田玲子
キャラクター原案:賀茂川
ふしぎっとキャラクター原案:丹治匠
キャラクターデザイン・総作画監督:清水洋
美術監督:畠山佑貴 色彩設計:水野愛子 CGディレクター:高野慎也 撮影監督:渡辺有正
編集:長谷川舞 音楽: 宮内優里 主題歌:羊文学『マヨイガ』F.C.L.S. (Sony Music Labels Inc.)
音響監督:木村絵理子 録音調整:内田誠 音響制作:東北新社
統括プロデューサー:高瀬透子 プロデューサー:松尾 拓、竹枝 義典、岩崎 紀子
制作:david production
製作:「岬のマヨイガ」製作委員会
配給:アニプレックス
助成::文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)| 独立行政法人日本芸術文化振興会