松岡茉優主演映画「勝手にふるえてろ」が大ヒット公開中です。原作は、01年に「インストール」でデビュー、「蹴りたい背中」で第130回芥川賞を受賞した作家・綿矢りさによる同名小説。
大ヒット公開中の映画『勝手にふるえてろ』ですが、今回は、劇中でも印象的な「釣りおじさん」役を演じた古舘寛治さんと大九明子監督が登壇してのトークイベントが行われました。 日付:1月13日(土) |
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上映後登場した古舘寛治さんと大九明子監督。
大九監督:毎日たくさんの方々に観ていただいて、連日舞台挨拶を行っていて、ようやく古舘寛治さんをお招きすることができて大変光栄に思っております。 古舘さん:ようやく登壇者のタマが尽きて僕が呼ばれたという事ですね。 と食い込み気味にツッコむ古舘さんの自虐ネタでスタート。 |
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古舘さんが演じた「釣りおじさん」という役はインパクトがある役柄ながら、撮影は1日だったことについて
古舘さん:観ていただいたお客さんだったらわかるでしょうけど、ご想像の通り1日の撮影で、朝から入って、夜のシーンまであったので、寒い中、川原で缶カンに火を焚いて暖を取りながら撮影していましてね。釣りのおじさんで、松岡さんとだけ絡むすごーく地味なシーンでね。 と再び自虐コメントで笑いを誘う古舘さん。 大九監督:撮影前に初めて会った時、現れた古舘さんがもう「釣りおじさん」という感じでイメージ通りだったので、「もうそのままでいてください」と思って特に演出はしなかったです。 と、褒められているのかいないのか・・・役柄にぴったりだった古舘さんをフォロー? |
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トークイベントの為に映画を見直したと言う古舘さんは、
古舘さん:二度観てもやっぱり印象に残るのは松岡茉優さんの歌のシーンで、映画の歌のシーンと言えば、ミュージカル映画など妄想の中で歌う事が多いと思うんですけど、それは普通によくあるけど、この映画の面白いところは、全く異なる使い方をしているところ!この斬新さはすごい発見だなと思って、それでも映画が成立していて、本当に面白いなーと思いました。どうやって思いついたんですか? と古舘さんの質問に 大九監督:前半と後半の構成は最初から決めていたんですけど、転換をどうしようかと思って、モノクロにするや、画面のアスペクト比を変えるなど色々と考えたんですけど、ヨシカという人をちゃんと届けたいなと思って言葉で言わせる事を決めて、台詞にし、まくし立てるヨシカっぽい台詞にあえて歌をつけました! と試行錯誤の上に生まれた歌のシーンを解説した。 松岡茉優さんの印象について 古舘さん:松岡さんからはパワーというか勢いというか、本当に強さを感じます。芝居ももちろん良いし、そういう強さがないと主演はできないと思います。 と女優としての素質にも太鼓判!実は、松岡さんが映画の中で一番好きなシーンが、古舘さんとの共演シーンとのこと! 驚く古舘さんに監督から 大九監督:松岡さんは脚本を最初に読んだ時から、古舘さんとの共演シーンである、歌の場面が一番言いたいことが詰まっている重要なシーンだと察知していて、撮影初日からしばしば釣りおじさんとのシーンの台詞をつぶやいたんです!ですので、古舘さんにとっては一日で終わった撮影なんですけど、松岡さんの中ではずーっと自分の中で温めてきた、釣りおじさんとやっと会えたシーンなんです。しかも、演じるのが縁のある古舘さんだったので、とても楽しそうに伸び伸びと演じていたんです!ヨシカと通ずるものがある釣りおじさんがとにかく好きみたいです。 と松岡さんが語っていたことを聞くと、古舘さん喜びの表情に! |
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最後に、
古舘さん:素晴らしい作品を見終わって、またこのあと作品のことを思い出していただき、何がどうだったとか、色々と反芻していただけき、良かったら色々な人に広げていっていただけると嬉しいです。 大九監督:たくさんの人に見ていただいて、色々な方にとってそれぞれの「勝手にふるえてろ」が育っていると日々思いますし、この映画を観ていただいた2時間が皆さんの日々にとって楽しい時間だったな、と思い起こしていただけると嬉しいです。 と大盛況のイベントは終了した。 『勝手にふるえてろ』 物語・・・ |
原作:綿矢りさ著『勝手にふるえてろ』文春文庫刊
監督・脚本:大九明子
出演:松岡茉優 渡辺大知(黒猫チェルシー) 石橋杏奈 北村匠海(DISH//)
趣里 前野朋哉 池田鉄洋 稲川実代子 栁俊太郎 山野海
梶原ひかり 金井美樹 小林龍二(DISH//) 増田朋弥 後藤ユウミ 原扶貴子 仲田育史 松島庄汰 古舘寛治 片桐はいり
※正式には外字の舘(※舎官)となります。WEB上では、表現できない文字のため、「舘」を使用しています。
配給:ファントム・フィルム
主題歌:黒猫チェルシー「ベイビーユー」(Sony Music Records)
©2017映画「勝手にふるえてろ」製作