メリル・ストリープ、サム・メンデスも激賞!ラヴ・ディアス監督日本初上陸作『立ち去った女』
2016年、ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞(前作『痛ましき謎への子守唄』)、ベネチア国際映画祭金獅子賞を連続受賞し、たった1年の間に世界3大映画祭の2つを制覇、一躍注目の存在となった“怪物的映画作家”ラヴ・ディアス。 「上映時間3時間48分」なのに…“短い”“終わらないでほしい”の声が続々!? ラヴ・ディアス監督といえば平均で5~6時間、時に9時間に達する作品を生み出すなど、観客の度肝を抜く「長尺」がトレードマーク。最初は「忍耐力を試すつもりで」観始めたものの、観ているうちに虜になり、終わってみれば「わずか228分!」「途中休憩不要の面白さ」「この瞬間が終わらないでほしい」と、すっかりハマってしまった人々が続出! |
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周防正行監督、竹中直人さん、メリル・ストリープさんらから
周防正行(映画監督) 竹中直人(俳優・映画監督) 伊藤俊也(映画監督・『女囚さそり』シリーズ) 松江哲明(映画監督) 深田晃司(映画監督) 池澤夏樹(作家) モノクロ長尺映像で描かれる、人生を壊された女の復讐劇。色もカメラワークも音楽もない。時間の流れだけが物語を写す。しかし、そこには優しさに彩られた愛が満ち溢れている。あなたが培った映画のリズムをスローに破壊し、再生する3時間48分。 小野正嗣(作家 芥川賞受賞「九年前の祈り」) 町山広美(放送作家) 金原瑞人(翻訳家) メリル・ストリープ(女優) サム・メンデス(映画監督『007スペクター』『アメリカン・ビューティー』) |
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本作は、『ショーシャンクの空に』の原点ともなった文豪レフ・トルストイの短編小説「God Sees the Truth But Waits」に着想を得た人間ドラマ。1997年、香港返還による経済の弱体化、治安の悪化に揺らぐフィリピン。殺人の罪で30年間投獄された無実の女・ホラシア。ある日、彼女は親友から思いがけない告白を聞かされる。ホラシアが犯人とされた殺人事件の真の黒幕は、彼女のかつての恋人ロドリゴだというのだ。家族を失い、人生を壊されたホラシアは、自分を陥れた男ロドリゴを追って復讐の旅に出る。そして彼女の前に現れる、卵売りの貧しい男、物乞いの女、心と身体に傷を抱える謎の「女」―。ラヴ・ディアス作品の特徴である、美しくも徹底的な長回しとロングショットで、光と闇、善と悪を行き来する人間の本質をゆっくりと炙り出す。時に9時間を超える作品を輩出するなど、“超弩級の長尺”をトレードマークとする彼の作品群のなか、本作は4時間を切る“異例の短さ”でも人々を驚愕させた。圧倒的な映画的興奮に身をゆだねる、至福の228分。ラヴ・ディアス入門編としても最高の一本です。 『立ち去った女』 |
監督・脚本・編集・撮影:ラヴ・ディアス
出演:チャロ・サントス・コンシオ、ジョン・ロイド・クルズ、マイケル・デ・メサ
2016/フィリピン/タガログ語/モノクロ/228分/1.85:1/DCP 日本語字幕:細田治和
配給・宣伝:マジックアワー