第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 審査員賞受賞した主演・浅野忠信×世界を挑発する新世代・深田晃司監督最新作『淵に立つ』。
10月8日(土)より、有楽町スバル座ほか全国ロードショーとなりますが、今回第38回PFFぴあフィルムフェスティバル クロージング上映が行われ、筒井真理子さん、古舘寛治さん、深田晃司監督が登壇して舞台挨拶が行われました。 第38回PFFぴあフィルムフェスティバル クロージング映画『淵に立つ』上映舞台挨拶 |
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カンヌ受賞で世界的に注目を集める深田監督が「PFF」に恨み節!?
落選の経験からぴあ恐怖症だったと語る監督が、最新作で華々しくリベンジ! 深田監督:実は、この場で白状します!若いころ、映画美学校の卒業後に、自主映画を作ってPFFには応募しているのです。最後の選考にまで残って、HPで自分の名前を確認したりはしたのですが、落選しましてね(笑)。それ以来、ぴあ恐怖症なんです と、会場を沸かせます。 司会から、そんな青春時代があっても、こうしてクロージングの華々しい場に登場できましたがと言われると 深田監督:負け犬に勇気を与えることができればと(笑)。 カンヌ映画祭、そのあとトロント映画祭、日本ではアジアフォーカス福岡国際映画祭、なら映画祭での上映を経て、PFFクロージング上映ですが 深田監督:本日は主題歌が入っている日本公開バージョンでの上映で、一般のお客様にご覧いただくのは初めてとなりますので少しドキドキしています。 と、コメント。 |
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撮影現場での監督のことを聞かれた筒井さん。
筒井真理子さん:深田監督は伝えたいことが明確にある人だと思います。監督の現場ではとても穏やか。カットの時は「はいはい、そういうことです。」という感じで。俳優の意見もよく聞いてくれて、コミュニケーションをたくさんとりましたね。 一方、 古舘寛治さん:深田監督とは彼の過去作の「歓待」「ほとりの朔子などにも出演して、長い付き合いです。映画の撮影現場は、豊かになれば、理想に近づけばそれほどもっと上が見えてくるものだと思います。深田監督とは何度も一緒にしていますが、お互いに言いたいこと、やりたいことをぶつけ合える間柄で。現場もとても幸せな空間でしたね。 と、深田組の現場について語ります。 |
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最後に、これから映画を観る人へのメッセージ
深田監督:映画は人に観てもらって初めて完成するものです。私の映画は、観客との想像力の綱引きというか、観客の皆さんの想像力の中で初めて完結する映画だと思います。観客が100人いたら100通り見方が分かれるようにしたい。皆さん映画を観て、いろいろと想像した思いを持ち帰って頂いて、この映画を拡散して頂けると嬉しいです。 |
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圧倒的な人間描写で“家族”を問い直す、深田晃司監督最新作 映画『淵に立つ』
郊外で小さな工場を営む夫婦とその一人娘。ある日、夫の旧い知人だという男がやって来て、奇妙な共同生活が始まるが、やがて男は残酷な爪痕を残して去っていく…。 30代の若さで世界の映画シーンにその名を刻み続ける深田晃司監督の最新作が、カンヌ国際映画祭に初参加でいきなり公式部門にノミネートされ受賞を果たした!カンヌでは「日本で最も創造的な映画監督の1人」「ロベール・ブレッソンや大島渚を彷彿とさせる」など世界が熱狂・絶賛した、未だかつて誰も見たことのない衝撃の家族ドラマ。 主演の浅野忠信は、怪しくも魅力的な佇まいで家族を翻弄する男を熱演!夫婦役には、深田組常連俳優の古舘寛治が寡黙な夫役で新境地を見せ、変幻自在な演技が評判の筒井真理子が妻の心身の変化を凄まじいまでの説得力で体現。そのほか、日テレ「ゆとりですがなにか」の強烈なキャラクターで話題となった若手俳優要注目の太賀が重要な役どころで出演している。また、本作の製作陣は、国内外で大ヒットした『あん』の主要メンバーによる製作チームで、フランス(COMME DES CINEMAS)と共同制作が行われた、日仏合作となる。 また本作の主題歌には、HARUHIの新曲「Lullaby」が抜擢。『世界から猫が消えたなら』主題歌「ひずみ」でデビューし、その歌唱表現力が大きな話題となっているアメリカ・ロサンゼルス出身の17歳・HARUHI。今回は全編英語詞で映画の世界観をとらえてオリジナル楽曲として書き下ろした。作詞・作曲はHARUHI。編曲は小林武史、HARUHIの共作。 |
監督・脚本・編集:深田晃司
出演:浅野忠信、筒井真理子、太賀、三浦貴大、篠川桃音、真広佳奈、古舘寛治
主題歌: HARUHI「Lullaby」(Sony Music Labels Inc.)
小説:「淵に立つ」深田晃司著(ポプラ社/9月15日刊行) fuchi-movie.com