映画情報どっとこむ ralph 第24回NIPPON CONNECTION
この度、ドイツで現地時間5月28日(火)から6月2日(日)に開催された世界最大級の日本映画の祭典「第24回NIPPON CONNECTION」で、『言えない秘密』が特別上映されました。
 
先日の日本での完成披露に続き、今回はワールドプレミアとなり、ヨーロッパの観客に向けた初披露の場となりました。本上映には、同映画祭で優れた若い才能に贈られる「ニッポン・ライジングスター賞」を受賞する名誉ゲストとして参加していた本作のヒロイン雪乃役を演じた古川琴音が登壇しました。
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上映前舞台挨拶

『言えない秘密』
上映前には、満席の会場を喜びつつ、流暢なドイツ語と英語を交えて挨拶をした古川は、日本でのお披露目となった完成披露試写会では女性客が沢山来場してくれたことに触れ、今回の上映では男性のお客様も沢山ご来場いただいているので、どんな反応をいただけるか楽しみだと語って上映が開始しました。上映中は、音大での学生たちと教師との掛け合いに笑いが起きたり、中盤から後半にかけては湊人と雪乃のシーンで涙を流す人たちも多くみられ、エンドロールが終わると会場からは自然と拍手が沸き起こりました。
『言えない秘密』

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上映後

 
再び登場した古川は、司会者より「今作ではピアノ演奏がとても大事だったと思いますが、どのように取り組まれましたか?」という質問を受け、「ピアノは幼い頃からやっていたのですが、先生についていただいて撮影1か月前からレッスンを始めました。主演の京本君は初めての本格的なピアノ演奏だったので、3か月前からレッスンを始めて猛特訓されていました。私がこの物語を演じるにあたって大事にしようと思っていたのが、ピアノを弾く姿だったり、2人(雪乃と湊人)を繋ぐものがピアノの音だったので、ピアノ演奏の際に音が自分の体からちゃんと出ているように、そう見えるように努力しました」と語りました。
『言えない秘密』
 

Q&A

 
その後Q&Aにうつり、観客からの「とても素晴らしい映画をありがとう!台湾のオリジナル版も観ていて好きだったので、比較してみることができました。撮影にあたりオリジナルを観ましたか?観ていたらそれをインスピレーションにして演じられましたか?」という質問には、「台本をいただく前にオリジナルを観ていました。ラブストーリーだけど、ただの美しいラブストーリーではなく、雪乃の湊人への強い想いがとても印象的で、そこにリアリティを感じ、惹かれました」と語り、さらに「そこは大事な部分だと感じてこの作品でも表現したいなと思っていました。そういう部分ではオリジナルを大切にしましたが、それ以外の部分ではあえて寄せようとしたり、あえて何かを変えようと意識したりはせず、今回の台本に忠実に演じようと考えました」と語りました。
『言えない秘密』
次の「雪乃というキャラクターと古川さんとの共通点を教えてください」という質問には、「似ていると思うのは、“猪突猛進なところ”です。雪乃ほど大きな決心をしたことはないですが、私もこうと決めたらそれしか見えなくなるところがあるので、そこは似ているかなと思います」と語り、さらに「ドイツに来てこうした機会を作ってくださって有難うございます!上映前の挨拶で男性客が多いことを驚かれていましたが、私は男性ですが、この作品が大好きですよ!」というアピールには、はにかんだ笑顔を見せ「有難うございます!」と答えました。
また「今作を観て2人の距離感がとても良いことが伝わってきました。ただ上手な演技だけではそれを出すのは難しいと思いますが、何か秘訣は?」という質問には、「ラブストーリーでは2人がどのくらいちゃんとカップルに見えるのかがとても重要だと感じています。脚本では心理的な距離の近さは書かれていますが、私自身と京本さんは歴史を積み重ねてきたような関係ではないので、そこの距離感が見えてしまったらどうしようという不安はありました。でも、今回はピアノの練習が2人の距離感を補う良い助けになってくれました。ピアノ練習を通して、リードしあったり、教え合ったりとコミュニケーションをとれたことで、関係性をうまく築くことができ、それを映画の中の2人にも反映することができたのかなと感じています」と語りました。まだまだ質問は尽きない中、タイムリミットで出たラストの質問「エンディングについて、ハッピーエンド、バッドエンド、どんな風にとらえていますか?」には、「私自身はこのエンディングがとても好きです!湊人の雪乃への気持ちを強く感じることができるエンディングだと感じました」と語り、温かい拍手に包まれながらQ&Aは終了となりました。

映画情報どっとこむ ralph ★NIPPON CONNECTION とは・・・
約80人のボランティアを中心としたチームからなるNPO法人「ニッポン・コネクション」が運営し、ヘッセン州科学芸術大臣ティモン・グレメルス氏、フランクフルト市長のマイク・ヨーゼフ氏、及び在フランクフルト日本国総領事館の後援を受け開催されている。2000年の発足以後、日本映画に関する世界最大級のプラットフォームへと発展し、2023年には18,500人を超える来場者を迎えた。第24回となった今年は、現地時間5月28日から6月2日まで開催され、8つの会場で約100本の短編・長編映画が上映された。また、日本の音楽、食文化、芸術の多様性を反映した幅広いカルチャープログラムを通じて、日本の文化が紹介されている。約50名の映画製作者が作品の上映、観客との交流のために日本から訪れた。

★ニッポン・ライジングスター賞とは・・・
昨年新設された日本映画界の優れた若い才能に捧げられる名誉ある賞。今年の古川琴音は、昨年の三浦透子に続く受賞となる。

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『言えない秘密』

 
青春時代に誰もが経験する淡く切ない恋に胸高まり、「秘密」が明らかになる時、きっとこの恋の始まりをもう一度みたくなる―。
 
6月28日(金)全国ロードショー1
 
公式サイト:
@IenaiHimitsu/
 
公式X:
@Ienai_H_movie
 
公式Instagram:
@ienaihimitsu_movie
 

台湾映画が原案

『言えない秘密』は、2008年に日本公開された同名の台湾映画が原案。
台湾のみならず中国、アジア全域で、今なお絶大な人気を誇る大スタージェイ・チョウが、初監督にして主演を務め、台湾アカデミー賞で作品賞含む3部門受賞、アジア圏内で爆発的大ヒットを記録、誰も予測できないミステリアスな展開が大きな話題を呼んだ純愛ラブストーリー。日本リメイク版を手掛けた河合監督は、原案のもつノスタルジックな雰囲気を大切にしながら、設定を現代の日本に置き換え、青春時代に誰もが経験する淡く切ない恋を描き、号泣必至の感動作を完成させた。
 

物語・・・

過去の出来事からトラウマを抱えた音大生・湊人(みなと)は、どこか謎めいた雰囲気のある雪乃(ゆきの)が奏でるピアノの音色に導かれ、運命的な出逢いを果たす。自然と惹かれ合い、雪乃の天真爛漫なキャラクターと心動かすピアノ演奏は、湊人が抱えるトラウマを癒し、やがて2人で過ごす日々は愛おしくかけがえのないものになっていく。しかし、ある日突然雪乃は湊人の前から姿を消してしまう。
京本大我『言えない秘密』

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出演:京本大我 古川琴音
横田真悠 三浦獠太 坂口涼太郎 / 皆川猿時 西田尚美 尾美としのり
監督:河合勇人
脚本:松田沙也
音楽:富貴晴美
製作:「言えない秘密」製作委員会
配給:ギャガ
Ⓒ2024「言えない秘密」製作委員会
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